※下記のトラブルですが、いったん解消されたようです。ですので現在(2024/8)は下記操作は不要となりました。ただ、また同じような事態が生じるかもしれませんのでエントリは残しておきます。
非常に久しぶりにエントリ書きます。
Oculus GoというVRゴーグルがあります。
https://amzn.to/4d9e96Q
https://amzn.to/3zTBhYN
https://www.suruga-ya.jp/search?category=6&search_word=Oculus+go
いわゆるスタンドアロン型VRの先駆け的存在で、だいぶ前に終売したものの中古が安価に買えるということでVR入門機器として長く愛されてきましたが、今年の4月末ごろから、ほとんどのアプリについて、起動するだけでエラーが出るようになってしまいました。要は起動しないということです。
公式には原因は明言されていませんが、Meta(旧Oculus)側でアプリ起動時に認証をするサーバーが切られてしまったのが原因とみられています。(私は詳しくないですが、Samsungのスマホを使った「GearVR」も同症状のようです)
アプリ開発者側でこの問題に対応しようにも、Oculus Goははるか昔にサポートが打ち切られており、アプリのアップデートも不可能になっているため、公式にはこの(サーバーダウンの)タイミングをもって「Oculus Go完全終了」ということになったわけですが、一部のパワーユーザーがこの問題に対処できるパッチを開発し、起動できなくなったアプリを(全部ではありませんが)復活させることに成功しました。
私もこのパッチを使って、正式に購入していたアプリの復活に成功したので、その方法をまとめておきたいと思います。
なお、当然ですが、以下の作業は自己責任でお願いします。この作業により生じたあらゆる損害について、ブログ著者はなんら責任を負いません。
※なお、この先の手順が、ある場所に書かれていたもののパクリだ、という意見があるかもしれませんが、実はその「ソース」と言われているものもたぶん自分が書いたものです。
続きがあります…
2024年07月24日
2015年11月03日
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(11)ハイパーリンクと部分目次
さて、Kindle本も地道に作っていて、もうすぐ4冊めを出す予定ですが、一応1冊作るごとに新しいチャレンジを1つはするようにしています。
まず、「なぞ解き・聲の形」では、ハイパーリンクを随所にはりました。
これは、文章のある場所をタッチすると別の場所に移動するというもので、Webページのリンクと同じようなものです。
↑文字が水色でアンダーラインが引かれている部分がハイパーリンク。
こちらですが、設定のしかたはとても簡単で、Wordでリンクをはりたい文字列を選択、右クリックメニューで「ハイパーリンク」を指定するだけです。
これだけで、ePub、Kindle用mobiファイルでも正しくリンクがはられます。
ただし、リンク先に名前をつけておく必要があります。(ブックマークまたは見出し)
各章や節を「見出し」にしていれば簡単ですし、そうでなければ文字列を選んで「挿入」→「ブックマーク」でリンク先に使えるブックマークがつけられます。
あとは、右クリックメニューの「ハイパーリンク」→「このドキュメント内」→リンクしたい場所、でOKです。
↑同じ場所の、Wordでの設定状態。
もう一つ、これはハイパーリンクというよりは目次なのですが、特定の章の目次だけを各章の扉に表示する、というのもやりました。
これはWordでの手順がかなり面倒です。
1.目次を作りたい範囲を選択する。
2.選択状態で、「挿入」→「ブックマーク」を選択し、選択範囲に新しいブックマーク名をつけ、「追加」ボタンを押して登録する。
3.本文の、目次を作りたい場所に移動。
4.「挿入」→「クイックパーツ」→「フィールド」を選択、フィールドダイアログボックスを開く。
5.「TOC」を選択、「フィールドコード」ボタンを押す。
6.フィールドコード欄に「TOC \o "2-2" \b "第3章" \n \h」のように打ち込む。
ここで、\o "2-2" というのは、「見出しレベル2から2まで(つまり2だけ)を目次に表示」、
\b "第3章" というのは、「第3章という名前のブックマーク範囲を目次作成の対象にする」、
\n というのは、「ページ番号を表示しない」、
\h というのは、「ハイパーリンクで目次を作成する」、という、各オプションです。
7.OKボタンを押して目次を作成。
これで、部分的な目次を作成することができます。
まず、「なぞ解き・聲の形」では、ハイパーリンクを随所にはりました。
これは、文章のある場所をタッチすると別の場所に移動するというもので、Webページのリンクと同じようなものです。
↑文字が水色でアンダーラインが引かれている部分がハイパーリンク。
こちらですが、設定のしかたはとても簡単で、Wordでリンクをはりたい文字列を選択、右クリックメニューで「ハイパーリンク」を指定するだけです。
これだけで、ePub、Kindle用mobiファイルでも正しくリンクがはられます。
ただし、リンク先に名前をつけておく必要があります。(ブックマークまたは見出し)
各章や節を「見出し」にしていれば簡単ですし、そうでなければ文字列を選んで「挿入」→「ブックマーク」でリンク先に使えるブックマークがつけられます。
あとは、右クリックメニューの「ハイパーリンク」→「このドキュメント内」→リンクしたい場所、でOKです。
↑同じ場所の、Wordでの設定状態。
もう一つ、これはハイパーリンクというよりは目次なのですが、特定の章の目次だけを各章の扉に表示する、というのもやりました。
これはWordでの手順がかなり面倒です。
1.目次を作りたい範囲を選択する。
2.選択状態で、「挿入」→「ブックマーク」を選択し、選択範囲に新しいブックマーク名をつけ、「追加」ボタンを押して登録する。
3.本文の、目次を作りたい場所に移動。
4.「挿入」→「クイックパーツ」→「フィールド」を選択、フィールドダイアログボックスを開く。
5.「TOC」を選択、「フィールドコード」ボタンを押す。
6.フィールドコード欄に「TOC \o "2-2" \b "第3章" \n \h」のように打ち込む。
ここで、\o "2-2" というのは、「見出しレベル2から2まで(つまり2だけ)を目次に表示」、
\b "第3章" というのは、「第3章という名前のブックマーク範囲を目次作成の対象にする」、
\n というのは、「ページ番号を表示しない」、
\h というのは、「ハイパーリンクで目次を作成する」、という、各オプションです。
7.OKボタンを押して目次を作成。
これで、部分的な目次を作成することができます。
2015年09月22日
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(10)ページ送りを直す
さて、いま婚活本はちょうど無料キャンペーンの最中ですが、ユーザーレビューで星1つをもらってしまいました。
内容を批判されてるのかな、と思ったのですが、見てみるとページ送りが逆だという指摘でした。
これ、最初にリリースしたときに気づいたのですが、どうしても直せなかったのです。
というのも、KDPの出版プロセスの途中のオプションに、ページめくりの設定があって、ここでちゃんと「右送り」に設定しているにもかかわらず、変換してみると左送りになってしまっていたからです。
左送りに設定したらそのまま左送りになってしまうので、どうしようもない状態でした。
ただ、ここまではっきり指摘されてしまうと放置しておくわけにもいかないと思い、改めていろいろ調べてみました。
で、1つ分かったことは、そもそもKindleの変換時にはページめくりの設定は存在しないようだ、ということ。左送り右送りという設定は、本の情報として設定されているだけで、ファイルの変換には反映されていないようなのです。
だとすると、怪しいのはePubです。
さらに調べていくと、ようやく分かりました。
ePubのソースファイルで、「contents.opt」を開いて、
となっているspine節を以下のように修正します。
そのうえで、Kindleの変換に読ませたら、ちゃんと右送りになりました。
…うーん、こんなピンポイントの設定が必要とは…
やっぱり電子書籍つくりって難しい。
内容を批判されてるのかな、と思ったのですが、見てみるとページ送りが逆だという指摘でした。
これ、最初にリリースしたときに気づいたのですが、どうしても直せなかったのです。
というのも、KDPの出版プロセスの途中のオプションに、ページめくりの設定があって、ここでちゃんと「右送り」に設定しているにもかかわらず、変換してみると左送りになってしまっていたからです。
左送りに設定したらそのまま左送りになってしまうので、どうしようもない状態でした。
ただ、ここまではっきり指摘されてしまうと放置しておくわけにもいかないと思い、改めていろいろ調べてみました。
で、1つ分かったことは、そもそもKindleの変換時にはページめくりの設定は存在しないようだ、ということ。左送り右送りという設定は、本の情報として設定されているだけで、ファイルの変換には反映されていないようなのです。
だとすると、怪しいのはePubです。
さらに調べていくと、ようやく分かりました。
ePubのソースファイルで、「contents.opt」を開いて、
となっているspine節を以下のように修正します。
そのうえで、Kindleの変換に読ませたら、ちゃんと右送りになりました。
…うーん、こんなピンポイントの設定が必要とは…
やっぱり電子書籍つくりって難しい。
2015年09月19日
無料キャンペーンに挑戦!
Kindleでの出版に際して、いわゆる「独占契約」に相当する「KDPセレクト」を選ぶと、出版側としていくつかの特典が得られるのですが、そのなかの1つとして「無料キャンペーンができる」というものがあります。
無料キャンペーンとは、文字どおり本の価格を一時的に無料にできるというもので、読者数を増やすためのプロモーションになります。(ロイヤリティはその間ゼロになるので、収益を上げるためのものではありません。)
この無料キャンペーン、自由に設定できるわけではなく、KDP契約期間の間に最大5日までしか設定できません。
ですので、長期間の無料キャンペーンをやってしまうと、契約更新になるまではもう同様のキャンペーンはできなくなるわけです。
KDPに登録した「婚活本」については、このキャンペーンをどこかのタイミングでやろう、と思っていたのですが、そのタイミングを今回はシルバーウィーク期間とすることにしました。
すでに最初の売れ行きのピークは終わっていて売上が落ち着いていることと、あまり後でやっても注目されにくくて効果が薄いということから、この日程でやってみることにしました。
一方で、最初に本を買ってくださった読者の方にはあまり嬉しくない話だと思いますので、そういう方限定でスペシャルコンテンツを配布することにしました。
スペシャルコンテンツは、私がかつて発行していた婚活パーティのメルマガのうち、今回の本とはやや内容の性格が違うために本書に収録しかなった分と、同じくかつてHPに書いていたエッセイ系のテキストです。
↑スペシャルコンテンツの目次です。
スペシャルコンテンツ希望の方は、このブログの右サイドバーにあるメールアドレスあてに、「スペシャルコンテンツ希望」というタイトルで、拙著の購入日と、最後のページにあるバージョン番号(「ver.」のあとにある数字)をお知らせください。
スペシャルコンテンツがダウンロードできるURLをお教えします。(期限は特に設けていませんのでいつでもどうぞ。)
なお、無料キャンペーンのスタートは19日(米国時間の関係で、17時からのスタートになります)から、終わりは22日までです。(こちらも、もしかすると23日の17時までかも)
この機会に、ぜひDLして試しに読んでいただければ嬉しく思います。
もし気に入っていただけたら、ユーザーレビューも書いていただけると嬉しいです。
無料キャンペーンとは、文字どおり本の価格を一時的に無料にできるというもので、読者数を増やすためのプロモーションになります。(ロイヤリティはその間ゼロになるので、収益を上げるためのものではありません。)
この無料キャンペーン、自由に設定できるわけではなく、KDP契約期間の間に最大5日までしか設定できません。
ですので、長期間の無料キャンペーンをやってしまうと、契約更新になるまではもう同様のキャンペーンはできなくなるわけです。
KDPに登録した「婚活本」については、このキャンペーンをどこかのタイミングでやろう、と思っていたのですが、そのタイミングを今回はシルバーウィーク期間とすることにしました。
すでに最初の売れ行きのピークは終わっていて売上が落ち着いていることと、あまり後でやっても注目されにくくて効果が薄いということから、この日程でやってみることにしました。
一方で、最初に本を買ってくださった読者の方にはあまり嬉しくない話だと思いますので、そういう方限定でスペシャルコンテンツを配布することにしました。
スペシャルコンテンツは、私がかつて発行していた婚活パーティのメルマガのうち、今回の本とはやや内容の性格が違うために本書に収録しかなった分と、同じくかつてHPに書いていたエッセイ系のテキストです。
↑スペシャルコンテンツの目次です。
スペシャルコンテンツ希望の方は、このブログの右サイドバーにあるメールアドレスあてに、「スペシャルコンテンツ希望」というタイトルで、拙著の購入日と、最後のページにあるバージョン番号(「ver.」のあとにある数字)をお知らせください。
スペシャルコンテンツがダウンロードできるURLをお教えします。(期限は特に設けていませんのでいつでもどうぞ。)
なお、無料キャンペーンのスタートは19日(米国時間の関係で、17時からのスタートになります)から、終わりは22日までです。(こちらも、もしかすると23日の17時までかも)
この機会に、ぜひDLして試しに読んでいただければ嬉しく思います。
もし気に入っていただけたら、ユーザーレビューも書いていただけると嬉しいです。
2015年09月03日
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(8)
というわけで、2冊目の本もリリース準備に入りました。
原稿の赤入れはほぼ終わり、Epubの細かい修正も終わり、Kindle Previewerでの表示にも問題がなくなっています。
あとは
・タイトルを最終的に決めること
・表紙を最終的に決めること
くらいが残っている作業でしょうか。
現時点で想定しているタイトルと表紙は、こんな感じになります。
表紙のフォントがダサいのは、小さいサムネイルでも読めるようにという配慮と、商用利用可能なフリーフォントは限られているという制約によるところが大きいです。
もう少しスマートなフォントももちろん使えますが、そうするとサムネイルにしたときにはタイトルが読めないというジレンマがあります。
また題名については、メインコンテンツが婚活パーティ攻略である、ということと、本全体の主題としてはパーティに限定されず恋愛全体を取り扱っている、ということをどう両立させようかということで悩んでいます。
サブタイトルに「僕」を入れることについてはぎりぎりまで悩んでいるのですが、全体の約半分を占める第3部が、私自身のパーティ参加ドキュメンタリーになっているので、あえて入れたほうが中身を反映しているんじゃないか、と思って入れています。
なお、本の価格については、250円とするつもりです。
こちらについては、実験も兼ねて「KDPセレクト」にして、KDPセレクトだけに許されたプロモーションとかも試してみたいということもありますし、想定読者も小説のように「誰でも」ではなく、ニッチマーケット志向になるといったあたりを考え、そうしようと思っています。
原稿の赤入れはほぼ終わり、Epubの細かい修正も終わり、Kindle Previewerでの表示にも問題がなくなっています。
あとは
・タイトルを最終的に決めること
・表紙を最終的に決めること
くらいが残っている作業でしょうか。
現時点で想定しているタイトルと表紙は、こんな感じになります。
表紙のフォントがダサいのは、小さいサムネイルでも読めるようにという配慮と、商用利用可能なフリーフォントは限られているという制約によるところが大きいです。
もう少しスマートなフォントももちろん使えますが、そうするとサムネイルにしたときにはタイトルが読めないというジレンマがあります。
また題名については、メインコンテンツが婚活パーティ攻略である、ということと、本全体の主題としてはパーティに限定されず恋愛全体を取り扱っている、ということをどう両立させようかということで悩んでいます。
サブタイトルに「僕」を入れることについてはぎりぎりまで悩んでいるのですが、全体の約半分を占める第3部が、私自身のパーティ参加ドキュメンタリーになっているので、あえて入れたほうが中身を反映しているんじゃないか、と思って入れています。
なお、本の価格については、250円とするつもりです。
こちらについては、実験も兼ねて「KDPセレクト」にして、KDPセレクトだけに許されたプロモーションとかも試してみたいということもありますし、想定読者も小説のように「誰でも」ではなく、ニッチマーケット志向になるといったあたりを考え、そうしようと思っています。
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(7):2冊目の恋愛本について
さて、そんなわけで、無事、1冊目の本もリリースできました。幸いにも、買ってくださっている方もいらっしゃって、本当に嬉しく思います。
楽しんでもらえるといいなあ。
そして、1冊目に続いて、2冊目のリリース準備です。
2冊目は、ジャンルがうってかわって、「恋愛本」になります。
私が恋愛本をリリースするということで、意外に思われる方もいらっしゃると思うので、ちょっと背景を説明します。
先に、私は過去にいろいろなサイトを運営してきたということを書きましたが、実はそんな中の1つとして、独身だった頃、いまでいう婚活パーティ(当時はカップリングパーティと呼ばれていました)に参加していて、パーティの情報交換掲示板・HPを運営していたことがあるのです。非常に活発な掲示板で、このカテゴリでは当時恐らく日本で一番利用されていた掲示板だったのではないかと思います。メルマガも書いていて、4000人ほどの読者がいました。
そして、その頃に私が書いた大量のHP記事やメルマガの原稿が手元に残っており、これを改めて整理しておきたいとずっと思っていたのです。
かつてはこういったパーティも割と日陰な存在でしたが、いまは「婚活」という用語もできて比較的抵抗なく受け入れられるようになっているようです。
そして、この婚活パーティをうまく「戦略的に」活用すれば、いわゆる「非モテ」と呼ばれているような男性(まあ、要は当時の私なのですが)であっても、やり方次第でちゃんと出会いに成功できる、ということを私自身が当時経験しました。
なので、その過程で見つけた「出会いを成功させるための方程式」のようなものを、まとめておきたいと思ったのです。
本書をまとめるにあたって、その「出会いの方法論」に名前をつける必要がありました。
そしていろいろ考えた結果、「恋愛認知アプローチ」という名前をつけることにしました。これは、この方法論のベースに「認知心理学」が使う「脳の情報処理プロセスのモデル化」というやり方を応用しているところから着想したネーミングです(とか書くと、本業の認知心理学者の方から怒られそうですが(笑))。
ですから今度の本は、婚活パーティと「恋愛認知アプローチ」についての本、ということになります。
この「恋愛認知アプローチ」の効果は、絶大でした。
当時、初めて婚活パーティに参加してから最初の1年間は一度もカップリングに成功しなかった私でしたが、この方法を使いこなせるようになった最後の1年では、16回のパーティ参加で18名の女性とカップリングその他で出会うことに成功したのです。さらにそれだけでなく、普段の日常生活のなかでも出会いが生まれるような変化が生まれました。
2冊目の本は、そんな、「もともとモテない男性が出会いに成功するためにはどうすればいいのか」を具体的かつ実践的に解説した本になります。話題の中心は婚活パーティ攻略になりますが、そこに留まるものではなく、出会いそのものを攻略していくための汎用的な考え方とメソッドになっているわけです。
全部で原稿用紙400枚超とかなりのボリュームになりましたが、前半は「恋愛認知アプローチ」の徹底解説、そして後半は、上記で触れている「最後の1年間」の16回のパーティ参加で、私が実際にこの「恋愛認知アプローチ」をどのように使い、合計18名の出会いにつなげていったのかを詳細に記録したレポートになっています。言ってみれば、「理論と実践」という構成になっているわけです。
さて、そんな「恋愛認知アプローチ」の中身についても、簡単に書いておきたいと思います。
この方法論では、「認知レベル」という概念が導入されます。これは、ある女性からあなたがどういう存在として「見えて」いるか=「認知」されているかを、7段階に分けてカテゴライズしたものになります。
認知レベル0:会場の背景
認知レベル1:覚えている人
認知レベル2:気になる人
認知レベル3:もう少し話したい人
認知レベル4:ぜひもっと話したい人
認知レベル5:信頼できる人
認知レベル6:好きな人
簡単に言えば、「赤の他人」から「恋人」にいたるまでの親密度を、「女性からどう見えているか」という基準で7段階に区切ったものですね。
そのうえで、パーティ参加女性それぞれにとってのあなたの認知レベルがどの段階にあるのかを、さまざまな情報を駆使して推測し、その認知レベルに合った適切なアプローチ、コミュニケーションによってその認知レベルを徐々に引き上げ、最終的にはパーティでカップリングされ、ステディな関係になることを実現する、それが「恋愛認知アプローチ」ということになります。
なぜこれが、モテるタイプではない男性向けのやり方になっている、と言えるのでしょうか。
それは、初対面の女性に自分への関心を持ってもらって、もっと話したいと感じてもらうまでの段階、上記の認知レベルでいうと認知レベル0から4あたりまでの「上がり方」の部分を詳しく解説しているからです。
これは本書のなかで書いていますが、「モテる男」の場合、女性の認知レベルは放っておいても自動的にレベル4くらいまで簡単に上がってしまうので、あとは「既に自分に関心を持っている女性ともっと親しくなるアプローチ」だけを考えれば十分なのです。
でも、そうでない男性の場合、そこをショートカットすることができず、着実に、認知レベル0から1、1から2、2から3と順番に上がっていかなければ、女性から関心を持ってもらう、つまり「ドアを開けてもらう」ことができないわけです。
最初からモテる男性は、この部分にそんなに高いハードルがあるということを知りませんから、その「ショートカットしない」プロセスについて語ることができません。そしてモテない男性は、そもそもその段階をうまく上がっていけないからこそモテていないわけですから、やはりそのプロセスを語ることができません。
私はたまたまそこの部分に気づき、ひたすらこの「ショートカットしない出会いのプロセス」を追求し、結果、「ショートカットしないプロセス」で出会いを実現できるところまでこぎつけたので、この部分についてある程度のことを語れるようになったのだと思っています。
というわけで、この「恋愛認知アプローチ」は、私が知っている限りほとんど唯一の、この「モテない男性が必ず通らなければならない、ショートカットしない出会いのプロセス」について詳細に語られた本になったのではないかと思っています。
長文になったついでに、最近一部で話題の「恋愛工学」についても。
私も、「あの本」を読みました。率直な感想としては、とても興味深かったです。
そしてあの本的には、「恋愛認知アプローチ」は、「非モテコミットをしないフレンドシップ戦略」にカテゴライズされるものだと思っています。
逆に、「恋愛認知アプローチ」からみると、恋愛工学はやはり、「モテる男が認知レベルの下のほうをショートカットした上で、その先を極限まで効率的に(ある側面で)駆け上がるための方法論」に見えます。なので、「モテない男」には使えない方法論だと感じました。なので、おそらく「狙っているポジション」がそもそも異なるのでしょう。
ひとつ、恋愛工学と共通するポイントとして「恋愛の成否は確率事象である」という考え方があると思います。「恋愛認知アプローチ」においても、恋愛を成就するためにはまずは出会いの数を増やし、その関係をパラレルに育んでいく、という戦略をとります。だから、実際に恋愛関係が成り立つまでは「非モテコミット」はしないわけですね。
ただ、「恋愛認知アプローチ」のゴールは「Good Dad」的な恋愛関係にありますので、恋愛関係にまで到達すれば、もちろん相手にコミットすることが前提にはなると思います。(「あの本」の最後では、そういった方向性の模索も語られていたようですが)
楽しんでもらえるといいなあ。
そして、1冊目に続いて、2冊目のリリース準備です。
2冊目は、ジャンルがうってかわって、「恋愛本」になります。
私が恋愛本をリリースするということで、意外に思われる方もいらっしゃると思うので、ちょっと背景を説明します。
先に、私は過去にいろいろなサイトを運営してきたということを書きましたが、実はそんな中の1つとして、独身だった頃、いまでいう婚活パーティ(当時はカップリングパーティと呼ばれていました)に参加していて、パーティの情報交換掲示板・HPを運営していたことがあるのです。非常に活発な掲示板で、このカテゴリでは当時恐らく日本で一番利用されていた掲示板だったのではないかと思います。メルマガも書いていて、4000人ほどの読者がいました。
そして、その頃に私が書いた大量のHP記事やメルマガの原稿が手元に残っており、これを改めて整理しておきたいとずっと思っていたのです。
かつてはこういったパーティも割と日陰な存在でしたが、いまは「婚活」という用語もできて比較的抵抗なく受け入れられるようになっているようです。
そして、この婚活パーティをうまく「戦略的に」活用すれば、いわゆる「非モテ」と呼ばれているような男性(まあ、要は当時の私なのですが)であっても、やり方次第でちゃんと出会いに成功できる、ということを私自身が当時経験しました。
なので、その過程で見つけた「出会いを成功させるための方程式」のようなものを、まとめておきたいと思ったのです。
本書をまとめるにあたって、その「出会いの方法論」に名前をつける必要がありました。
そしていろいろ考えた結果、「恋愛認知アプローチ」という名前をつけることにしました。これは、この方法論のベースに「認知心理学」が使う「脳の情報処理プロセスのモデル化」というやり方を応用しているところから着想したネーミングです(とか書くと、本業の認知心理学者の方から怒られそうですが(笑))。
ですから今度の本は、婚活パーティと「恋愛認知アプローチ」についての本、ということになります。
この「恋愛認知アプローチ」の効果は、絶大でした。
当時、初めて婚活パーティに参加してから最初の1年間は一度もカップリングに成功しなかった私でしたが、この方法を使いこなせるようになった最後の1年では、16回のパーティ参加で18名の女性とカップリングその他で出会うことに成功したのです。さらにそれだけでなく、普段の日常生活のなかでも出会いが生まれるような変化が生まれました。
2冊目の本は、そんな、「もともとモテない男性が出会いに成功するためにはどうすればいいのか」を具体的かつ実践的に解説した本になります。話題の中心は婚活パーティ攻略になりますが、そこに留まるものではなく、出会いそのものを攻略していくための汎用的な考え方とメソッドになっているわけです。
全部で原稿用紙400枚超とかなりのボリュームになりましたが、前半は「恋愛認知アプローチ」の徹底解説、そして後半は、上記で触れている「最後の1年間」の16回のパーティ参加で、私が実際にこの「恋愛認知アプローチ」をどのように使い、合計18名の出会いにつなげていったのかを詳細に記録したレポートになっています。言ってみれば、「理論と実践」という構成になっているわけです。
さて、そんな「恋愛認知アプローチ」の中身についても、簡単に書いておきたいと思います。
この方法論では、「認知レベル」という概念が導入されます。これは、ある女性からあなたがどういう存在として「見えて」いるか=「認知」されているかを、7段階に分けてカテゴライズしたものになります。
認知レベル0:会場の背景
認知レベル1:覚えている人
認知レベル2:気になる人
認知レベル3:もう少し話したい人
認知レベル4:ぜひもっと話したい人
認知レベル5:信頼できる人
認知レベル6:好きな人
簡単に言えば、「赤の他人」から「恋人」にいたるまでの親密度を、「女性からどう見えているか」という基準で7段階に区切ったものですね。
そのうえで、パーティ参加女性それぞれにとってのあなたの認知レベルがどの段階にあるのかを、さまざまな情報を駆使して推測し、その認知レベルに合った適切なアプローチ、コミュニケーションによってその認知レベルを徐々に引き上げ、最終的にはパーティでカップリングされ、ステディな関係になることを実現する、それが「恋愛認知アプローチ」ということになります。
なぜこれが、モテるタイプではない男性向けのやり方になっている、と言えるのでしょうか。
それは、初対面の女性に自分への関心を持ってもらって、もっと話したいと感じてもらうまでの段階、上記の認知レベルでいうと認知レベル0から4あたりまでの「上がり方」の部分を詳しく解説しているからです。
これは本書のなかで書いていますが、「モテる男」の場合、女性の認知レベルは放っておいても自動的にレベル4くらいまで簡単に上がってしまうので、あとは「既に自分に関心を持っている女性ともっと親しくなるアプローチ」だけを考えれば十分なのです。
でも、そうでない男性の場合、そこをショートカットすることができず、着実に、認知レベル0から1、1から2、2から3と順番に上がっていかなければ、女性から関心を持ってもらう、つまり「ドアを開けてもらう」ことができないわけです。
最初からモテる男性は、この部分にそんなに高いハードルがあるということを知りませんから、その「ショートカットしない」プロセスについて語ることができません。そしてモテない男性は、そもそもその段階をうまく上がっていけないからこそモテていないわけですから、やはりそのプロセスを語ることができません。
私はたまたまそこの部分に気づき、ひたすらこの「ショートカットしない出会いのプロセス」を追求し、結果、「ショートカットしないプロセス」で出会いを実現できるところまでこぎつけたので、この部分についてある程度のことを語れるようになったのだと思っています。
というわけで、この「恋愛認知アプローチ」は、私が知っている限りほとんど唯一の、この「モテない男性が必ず通らなければならない、ショートカットしない出会いのプロセス」について詳細に語られた本になったのではないかと思っています。
長文になったついでに、最近一部で話題の「恋愛工学」についても。
私も、「あの本」を読みました。率直な感想としては、とても興味深かったです。
そしてあの本的には、「恋愛認知アプローチ」は、「非モテコミットをしないフレンドシップ戦略」にカテゴライズされるものだと思っています。
逆に、「恋愛認知アプローチ」からみると、恋愛工学はやはり、「モテる男が認知レベルの下のほうをショートカットした上で、その先を極限まで効率的に(ある側面で)駆け上がるための方法論」に見えます。なので、「モテない男」には使えない方法論だと感じました。なので、おそらく「狙っているポジション」がそもそも異なるのでしょう。
ひとつ、恋愛工学と共通するポイントとして「恋愛の成否は確率事象である」という考え方があると思います。「恋愛認知アプローチ」においても、恋愛を成就するためにはまずは出会いの数を増やし、その関係をパラレルに育んでいく、という戦略をとります。だから、実際に恋愛関係が成り立つまでは「非モテコミット」はしないわけですね。
ただ、「恋愛認知アプローチ」のゴールは「Good Dad」的な恋愛関係にありますので、恋愛関係にまで到達すれば、もちろん相手にコミットすることが前提にはなると思います。(「あの本」の最後では、そういった方向性の模索も語られていたようですが)
2015年09月02日
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(6)
さて、公開するための電子書籍ファイルが完成したら、それをKDPを通じて「出版」します。
最初にKDPにアクセスすると、作者登録を求められます。
ここでは、個人情報、アメリカの税金についての申告(これ、本当はとても面倒な手続きなのですが、いまはKDP上でオンラインで済んでしまうので実に手軽です)、ロイヤリティ(印税)の払込先銀行口座の指定などを行います。
そのうえで、KDPのマイページの「本棚」タブから、新しい本の作成に入ります。
ここでは、タイトル、説明、表紙画像、本文(先ほどの手順で作った最終Epubか、mobiファイル)などを登録していきます。
次のページでは、「売り方」を決めます。
具体的には、世界各国での価格、「KDPセレクト」に登録するか否かといった情報を入力することになります。
日本のストアで設定できる最低価格は、99円です。この値段の場合、ロイヤリティは自動的に35%となります。
KDPプログラムでは、ロイヤリティを70%にすることが可能なのですが、そのためにはその本の価格を250円以上に設定して、「KDPセレクト」に登録する必要があります。「KDPセレクト」に登録すると、90日自動更新の独占販売契約を結ぶことになり、同じ本を別の場所(オンラインのみ)で売ったり無料で公開したりすることが禁止されます。(ただし、全体の10%未満を無料でサンプルとして公開することは許されています)
これらの設定をすべて終えて、最後の「出版する」ボタンを押すと、Amazonの審査に入ります。
建前としては48時間以上かかるそうですが、私の場合は1時間でUSの.comで売られ始め、2時間で日本のco.jpでも買えるようになりました。
以後は、KDPマイページの「レポート」タブで、売上の件数やロイヤリティの額などを見ることができるようになります。
また、書籍情報の修正や改訂版のリリースも、いつでもできるようです。
最初にKDPにアクセスすると、作者登録を求められます。
ここでは、個人情報、アメリカの税金についての申告(これ、本当はとても面倒な手続きなのですが、いまはKDP上でオンラインで済んでしまうので実に手軽です)、ロイヤリティ(印税)の払込先銀行口座の指定などを行います。
そのうえで、KDPのマイページの「本棚」タブから、新しい本の作成に入ります。
ここでは、タイトル、説明、表紙画像、本文(先ほどの手順で作った最終Epubか、mobiファイル)などを登録していきます。
次のページでは、「売り方」を決めます。
具体的には、世界各国での価格、「KDPセレクト」に登録するか否かといった情報を入力することになります。
日本のストアで設定できる最低価格は、99円です。この値段の場合、ロイヤリティは自動的に35%となります。
KDPプログラムでは、ロイヤリティを70%にすることが可能なのですが、そのためにはその本の価格を250円以上に設定して、「KDPセレクト」に登録する必要があります。「KDPセレクト」に登録すると、90日自動更新の独占販売契約を結ぶことになり、同じ本を別の場所(オンラインのみ)で売ったり無料で公開したりすることが禁止されます。(ただし、全体の10%未満を無料でサンプルとして公開することは許されています)
これらの設定をすべて終えて、最後の「出版する」ボタンを押すと、Amazonの審査に入ります。
建前としては48時間以上かかるそうですが、私の場合は1時間でUSの.comで売られ始め、2時間で日本のco.jpでも買えるようになりました。
以後は、KDPマイページの「レポート」タブで、売上の件数やロイヤリティの額などを見ることができるようになります。
また、書籍情報の修正や改訂版のリリースも、いつでもできるようです。
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(5)
ここからは、Sigilによるもっとも面倒な作業の部分です。Epubファイルをソースコードレベルで修正していくので、htmlファイル、cssファイルなどについての最低限の知識が必要かもしれません。(とはいえ、ベーシックな横書きの本なら、ここで何もやらなくても最低限の本は作れるので、とりあえず作ってみるということであればこのステップは飛ばせないこともないです。)
具体的に修正するポイントとしては、
1) 表紙を作る。
2) 論理目次を作る。
3) htmlの目次を作る。
4) タイトル、著者名等のメタデータを設定する。
5) CSSファイルを修正して縦書きにする。
6) 縦中横の設定をする。
7) 画像への文字の回り込みを設定する。
といったところでしょうか。
このうち、1)2)3)4)についてはSigilのメニューから設定できますが、5)以降についてはソースファイルの直接編集が必要です。
具体的な作業については、次のとおりとなります。
最初に理解すべきなのは、Epubファイルの構造です。Epubファイルの実体は、ZIP圧縮されたたくさんのファイルの集合体です。
そのファイルはいくつかのフォルダに分かれて格納されています。(なお、以下は、Calibreで変換されたEpubの場合について書いています。)
「Text」フォルダには、本文をはじめとする文章、ドキュメントのファイルがxhtml形式で入っています。
「Styles」フォルダには、レイアウトやフォント等の体裁を決めるスタイルシート、CSSファイルが収められています。
「Images」フォルダには、本文中や表紙用で使われる画像ファイルが入っています。
「Fonts」フォルダには、ファイル埋め込み用のフォントファイルが入ります。
「Audio」「Video」は私は使いませんが、音声ファイルや動画ファイルが入ります。「Misc」はよく分かりませんが、何かその他ファイルを入れなければならないときに使うところでしょう。
そしてルートにある「toc.ncx」は論理目次ファイル、「content.opf」は各種メタデータなどが格納されたファイルです。
1) 表紙を作る。
「Images」フォルダの右クリックでファイルの追加を選び、表紙画像をインポート。
メニューのツールから表紙画像の設定を選んで表紙を設定。
2) 論理目次を作る。
もし、Wordファイルに目次ページがあったら、Epubでもそのページが変換・作成されているはずなので、当該目次ページを削除します。
そのうえで、メニューのツールから目次→目次の作成を選んで実行。見出しのどのレベルまで目次に入れるかを決めて作ります。
3) htmlの目次を作る。
2)を終わらせてから、同じくメニューのツールから目次→html目次の作成を選びます。「TOC.xhtml」というファイルができるはずなので、このファイルをTextフォルダ内でドラッグで移動させ、好みの場所(恐らく、Wordファイルの目次があった場所)に置きます。
4) タイトル、著者名等のメタデータを設定する。
メニューのツールから「メタデータエディタ」を選んで記入してもいいし、「content.opf」ファイルを直接編集してもOK。いったんメタデータエディタで作り、content.opfファイルに生成されたメタデータをテキストエディタ等に保管しておき、以後はそちらを使って直接編集というのがいいかと思います。
最低限、タイトル、著者名、言語(=日本語)の3点セットは指定しておきましょう。
5) CSSファイルを修正して縦書きにする。
「Styles」フォルダにある「page_styles.css」ファイルに以下を追記します。
なお、ページごとに縦書き、横書きを使い分けたい場合があると思います。そういう場合は、上記page_styles.cssを複製してpage_styles2.cssというのを作り、bodyのところを次のように書き換えます。
そして、横書きにしたいページのxhtmlファイルを開き、最初に呼び出している「page_styles.css」の記述を、「page_styles2.css」に書き換えれば、そのページだけ横書きになります。
6) 縦中横の設定をする。
実は、上記「page_styles.css」には、「tcy」という新しいスタイルが追加されています。これが「縦中横」のスタイルになります。
縦中横を使いたい場所があったら、「Text」フォルダから該当するファイルを開き、ツールバーの「<>」ボタンを押してソースファイルを出し、次のようにこの「tcy」タグで囲みます。
(例:もともと)
10年
(例:修正後)
10年
7) 画像への文字の回り込みを設定する。
これもどちらかというと縦書きにしたときに出てくる話ですが、画像を本の上部に配置し、その下の余白部分に本文を流し込む配置にしたくなるケースが多いと思います。
これは、まずその「回り込み」をさせたい画像のある場所を「Text」フォルダのドキュメントから見つけ出します。
そうすると、その画像に対して、「calibrexx」(xxは数字)というスタイルが設定されていることが分かります。
そうしたら、今度は「Styles」フォルダの「stylesheet.css」ファイルを開き、該当するcalibrexxという名前のスタイルを見つけます。
そしてそのスタイルに、以下の記述を追記するのです。
; margin-bottom:1em;
float: left
これで、縦書きにした場合に画像は上に、文書は回り込んで下部に表示されるようになります。
他にもいくつかあるのですが、KindleにリリースするためのEpubづくりということで言えば、とりあえずはこんなところだろうと思います。
上記作業が終わったら、修正後のEpubファイルをKindle Previewerで開き、mobiファイルに変換したうえでKindle上での見えをシミュレーションし、おかしなところがないかをチェックします。
おかしなところがあれば、Sigilに戻って修正し、また修正後のEpubファイルをmobiファイルに変換してプレビューする、という手順を繰り返し、「これで問題ない」という状態になったら完成です。
具体的に修正するポイントとしては、
1) 表紙を作る。
2) 論理目次を作る。
3) htmlの目次を作る。
4) タイトル、著者名等のメタデータを設定する。
5) CSSファイルを修正して縦書きにする。
6) 縦中横の設定をする。
7) 画像への文字の回り込みを設定する。
といったところでしょうか。
このうち、1)2)3)4)についてはSigilのメニューから設定できますが、5)以降についてはソースファイルの直接編集が必要です。
具体的な作業については、次のとおりとなります。
最初に理解すべきなのは、Epubファイルの構造です。Epubファイルの実体は、ZIP圧縮されたたくさんのファイルの集合体です。
そのファイルはいくつかのフォルダに分かれて格納されています。(なお、以下は、Calibreで変換されたEpubの場合について書いています。)
「Text」フォルダには、本文をはじめとする文章、ドキュメントのファイルがxhtml形式で入っています。
「Styles」フォルダには、レイアウトやフォント等の体裁を決めるスタイルシート、CSSファイルが収められています。
「Images」フォルダには、本文中や表紙用で使われる画像ファイルが入っています。
「Fonts」フォルダには、ファイル埋め込み用のフォントファイルが入ります。
「Audio」「Video」は私は使いませんが、音声ファイルや動画ファイルが入ります。「Misc」はよく分かりませんが、何かその他ファイルを入れなければならないときに使うところでしょう。
そしてルートにある「toc.ncx」は論理目次ファイル、「content.opf」は各種メタデータなどが格納されたファイルです。
1) 表紙を作る。
「Images」フォルダの右クリックでファイルの追加を選び、表紙画像をインポート。
メニューのツールから表紙画像の設定を選んで表紙を設定。
2) 論理目次を作る。
もし、Wordファイルに目次ページがあったら、Epubでもそのページが変換・作成されているはずなので、当該目次ページを削除します。
そのうえで、メニューのツールから目次→目次の作成を選んで実行。見出しのどのレベルまで目次に入れるかを決めて作ります。
3) htmlの目次を作る。
2)を終わらせてから、同じくメニューのツールから目次→html目次の作成を選びます。「TOC.xhtml」というファイルができるはずなので、このファイルをTextフォルダ内でドラッグで移動させ、好みの場所(恐らく、Wordファイルの目次があった場所)に置きます。
4) タイトル、著者名等のメタデータを設定する。
メニューのツールから「メタデータエディタ」を選んで記入してもいいし、「content.opf」ファイルを直接編集してもOK。いったんメタデータエディタで作り、content.opfファイルに生成されたメタデータをテキストエディタ等に保管しておき、以後はそちらを使って直接編集というのがいいかと思います。
最低限、タイトル、著者名、言語(=日本語)の3点セットは指定しておきましょう。
5) CSSファイルを修正して縦書きにする。
「Styles」フォルダにある「page_styles.css」ファイルに以下を追記します。
body{
font-family: serif;
writing-mode: vertical-rl;
line-break: normal;
-epub-writing-mode: vertical-rl;
-webkit-writing-mode: vertical-rl;
-epub-line-break: normal;
-webkit-line-break: normal;
}
span.tcy {
text-combine: horizontal;
-webkit-text-combine: horizontal;
-epub-text-combine: horizontal;
}
なお、ページごとに縦書き、横書きを使い分けたい場合があると思います。そういう場合は、上記page_styles.cssを複製してpage_styles2.cssというのを作り、bodyのところを次のように書き換えます。
body{
font-family: serif;
wiring-mode: horizontal-tb;
line-break: normal;
-epub-writing-mode: horizontal-tb;
-webkit-writing-mode: horizontal-tb;
-epub-line-break: normal;
-webkit-line-break: normal;
}
そして、横書きにしたいページのxhtmlファイルを開き、最初に呼び出している「page_styles.css」の記述を、「page_styles2.css」に書き換えれば、そのページだけ横書きになります。
6) 縦中横の設定をする。
実は、上記「page_styles.css」には、「tcy」という新しいスタイルが追加されています。これが「縦中横」のスタイルになります。
縦中横を使いたい場所があったら、「Text」フォルダから該当するファイルを開き、ツールバーの「<>」ボタンを押してソースファイルを出し、次のようにこの「tcy」タグで囲みます。
(例:もともと)
10年
(例:修正後)
10年
7) 画像への文字の回り込みを設定する。
これもどちらかというと縦書きにしたときに出てくる話ですが、画像を本の上部に配置し、その下の余白部分に本文を流し込む配置にしたくなるケースが多いと思います。
これは、まずその「回り込み」をさせたい画像のある場所を「Text」フォルダのドキュメントから見つけ出します。
そうすると、その画像に対して、「calibrexx」(xxは数字)というスタイルが設定されていることが分かります。
そうしたら、今度は「Styles」フォルダの「stylesheet.css」ファイルを開き、該当するcalibrexxという名前のスタイルを見つけます。
そしてそのスタイルに、以下の記述を追記するのです。
; margin-bottom:1em;
float: left
これで、縦書きにした場合に画像は上に、文書は回り込んで下部に表示されるようになります。
他にもいくつかあるのですが、KindleにリリースするためのEpubづくりということで言えば、とりあえずはこんなところだろうと思います。
上記作業が終わったら、修正後のEpubファイルをKindle Previewerで開き、mobiファイルに変換したうえでKindle上での見えをシミュレーションし、おかしなところがないかをチェックします。
おかしなところがあれば、Sigilに戻って修正し、また修正後のEpubファイルをmobiファイルに変換してプレビューする、という手順を繰り返し、「これで問題ない」という状態になったら完成です。
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(4)
これで、原稿づくりの準備が整いました。
まずは、もともとテキストファイルで手持ちしていた原稿をWordにインポートし、原稿を仕上げていきます。
ここでいくつかポイントがあって、
1) 目次にしたい章名の入った行に、「見出し1」「見出し2」「見出し3」などの見出しスタイルを指定する。
2) 「字下げ」インデントは使ってもいいが、「ぶら下げ」インデントは使わない(これを使うとほぼ確実におかしなレイアウトになります)。
3) 表組みは使わない。使う場合は、Excel等で作って画像で貼り付ける。(電子書籍では、表組みはまず崩れると考えたほうがいいです)
4) こまめに改ページする。見出し単位ごとに改ページするのが基本。
5) 強調したい部分を、フォントの変更によって表現しない。機種にもよりますが、Kindleではフォントの指定は無視されて、例えば「全部明朝」とかになってしまいます。
強調したい文章は、明朝のなかにゴシックを混ぜる、とかではなく、「太字+フォントサイズを一回り大きくする」というやりかたで強調しましょう。
そして、一通り上記の処理が終わったら、目次の自動生成機能を使って目次を作ってみます。
ここで生成される目次と、基本的に同じものがKindleでも目次になると思ってください。
目次がおかしくなっていたら見出し行を修正します。
そして今回、1冊めは長編小説なのですが、小説ならではの難しいポイントが1つありました。それは、
縦書きにしたい。
ということです。
いろいろ調べた結果、縦書きにする方法は分かりました(あとで解説します)。でも、そもそも原稿レベルで縦書きを意識して修正して置かなければならない、最重要ポイントがあります。それは、
6) 半角英数字を極力使わない。全角や漢数字に置き換えていく。
ということです。
縦書きにした場合、半角の英数字は全部そこだけ横に寝た状態になってしまい、いかにも「素人が横書きの原稿を無理やり縦にしました」といった感じのレイアウトになってしまいます。
これを避けるための一番簡単な方法は、そもそも半角を使わないということで、例えばもとの原稿で「800メートル」と書かれていた場所は、「八〇〇メートル」と修正すればOKです。
また、「(1)」と半角で書いていた項番号も、全部全角で「(1)」にすれば、少なくともKindleでは縦にしても正しく表示されます。
ここで悩ましいのは、例えば「(12)」というのはどうするんだ、という問題です。
もっとも保守的な修正方法は「(一二)」と修正するやりかたですが、さすがにこれをやると法令の条文みたいになってしまいますし、この修正をやってしまうと、「(1)(2)(3)」といったより頻繁に使う項番号まで「(一)(二)(三)」というギャグのような堅苦しい漢数字を使うことになってしまいます。
この問題を解決する方法が、「縦中横」というテクニックです。これは、縦書きの文書のごく一部に横書きを潜り込ませるレイアウトのことで、例えば「(12)」について、カッコだけ全角にして「(12)」と修正したうえで、「12」の半角2文字を横に並べて全角1文字分のスペースで表示するわけです。このテクニックは、「!?」みたいな文字を作るのにも使えます。
ただ、このレイアウトを実現するためにはEpubファイルをソースレベルで修正しなければならず、多用するとEpubファイル編集作業が気が遠くなるほど大変になりますので、必要最小限にとどめて使うようにしましょう。
こんな感じで、Wordフォーマットの原稿を完成させていきます。
原稿を保存するフォーマットは、「docx」フォーマットにします。古いdocファイルフォーマットは、電子書籍フォーマットとの相性が悪いので使ってはいけません。
続いてWordファイルのEpubへの変換です。
これは、Calibreにドラッグ&ドロップして変換ボタンを押せばすぐにできます。Calibre自体は、言語を日本語にする以外はデフォルトで作業してしまって構わないでしょう。
変換が成功したら、Calibreはいったん閉じて、変換後のEpubファイルをSigilで開きます。
まずは、もともとテキストファイルで手持ちしていた原稿をWordにインポートし、原稿を仕上げていきます。
ここでいくつかポイントがあって、
1) 目次にしたい章名の入った行に、「見出し1」「見出し2」「見出し3」などの見出しスタイルを指定する。
2) 「字下げ」インデントは使ってもいいが、「ぶら下げ」インデントは使わない(これを使うとほぼ確実におかしなレイアウトになります)。
3) 表組みは使わない。使う場合は、Excel等で作って画像で貼り付ける。(電子書籍では、表組みはまず崩れると考えたほうがいいです)
4) こまめに改ページする。見出し単位ごとに改ページするのが基本。
5) 強調したい部分を、フォントの変更によって表現しない。機種にもよりますが、Kindleではフォントの指定は無視されて、例えば「全部明朝」とかになってしまいます。
強調したい文章は、明朝のなかにゴシックを混ぜる、とかではなく、「太字+フォントサイズを一回り大きくする」というやりかたで強調しましょう。
そして、一通り上記の処理が終わったら、目次の自動生成機能を使って目次を作ってみます。
ここで生成される目次と、基本的に同じものがKindleでも目次になると思ってください。
目次がおかしくなっていたら見出し行を修正します。
そして今回、1冊めは長編小説なのですが、小説ならではの難しいポイントが1つありました。それは、
縦書きにしたい。
ということです。
いろいろ調べた結果、縦書きにする方法は分かりました(あとで解説します)。でも、そもそも原稿レベルで縦書きを意識して修正して置かなければならない、最重要ポイントがあります。それは、
6) 半角英数字を極力使わない。全角や漢数字に置き換えていく。
ということです。
縦書きにした場合、半角の英数字は全部そこだけ横に寝た状態になってしまい、いかにも「素人が横書きの原稿を無理やり縦にしました」といった感じのレイアウトになってしまいます。
これを避けるための一番簡単な方法は、そもそも半角を使わないということで、例えばもとの原稿で「800メートル」と書かれていた場所は、「八〇〇メートル」と修正すればOKです。
また、「(1)」と半角で書いていた項番号も、全部全角で「(1)」にすれば、少なくともKindleでは縦にしても正しく表示されます。
ここで悩ましいのは、例えば「(12)」というのはどうするんだ、という問題です。
もっとも保守的な修正方法は「(一二)」と修正するやりかたですが、さすがにこれをやると法令の条文みたいになってしまいますし、この修正をやってしまうと、「(1)(2)(3)」といったより頻繁に使う項番号まで「(一)(二)(三)」というギャグのような堅苦しい漢数字を使うことになってしまいます。
この問題を解決する方法が、「縦中横」というテクニックです。これは、縦書きの文書のごく一部に横書きを潜り込ませるレイアウトのことで、例えば「(12)」について、カッコだけ全角にして「(12)」と修正したうえで、「12」の半角2文字を横に並べて全角1文字分のスペースで表示するわけです。このテクニックは、「!?」みたいな文字を作るのにも使えます。
ただ、このレイアウトを実現するためにはEpubファイルをソースレベルで修正しなければならず、多用するとEpubファイル編集作業が気が遠くなるほど大変になりますので、必要最小限にとどめて使うようにしましょう。
こんな感じで、Wordフォーマットの原稿を完成させていきます。
原稿を保存するフォーマットは、「docx」フォーマットにします。古いdocファイルフォーマットは、電子書籍フォーマットとの相性が悪いので使ってはいけません。
続いてWordファイルのEpubへの変換です。
これは、Calibreにドラッグ&ドロップして変換ボタンを押せばすぐにできます。Calibre自体は、言語を日本語にする以外はデフォルトで作業してしまって構わないでしょう。
変換が成功したら、Calibreはいったん閉じて、変換後のEpubファイルをSigilで開きます。
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(3)
さて、KDPに本を出すためには、Kindleフォーマットに合わせた電子書籍ファイルを自分で用意しなければなりません。
そのために必要なものとしては、概ね以下のようなものです。
1) 原稿
2) 最初に原稿を執筆するソフト
3) 執筆した原稿をEpubフォーマットに変換するソフト
4) 変換したEpubファイルを細かく修正・編集するソフト
5) 修正後のEPubファイルをKindle用のmobiファイルに変換し、プレビューするソフト
6) 表紙画像
7) 商用利用可能なフリーフォント
まず、1)の原稿は言わずもがなでしょう。
そして、2)の最初の執筆環境ですが、いろいろ試した結果、意外にも「Microsoft Word」がもっとも使いやすい、という結論に至りました。
Microsoft Office Word 2013 [オンラインコード] [ダウンロード][Windows版] (PC2台/1ライセンス)
いまのWordは、「docx」というフォーマットのファイルを吐き出しますが、これが電子書籍となかなか相性がいいのです。Word自体、文章を書くのにとても使いやすいソフトですし、少し高いですが、執筆ソフトとしてWordを導入することにしました。
そして3)ですが、Wordで書いたdocxフォーマットの原稿を、Kindle用のmobiフォーマットに変換する際、途中に汎用的電子書籍ファイルフォーマットである「Epub」フォーマットを経由することにします。
実は、Wordファイルからいきなりmobiファイルに変換することも可能なのですが、それだと細かい編集がほとんどできないので、柔軟性に欠けるのです。また、汎用性の高いEpubファイルを作成することは、Kindle以外の環境で電子書籍を読んだり配布したりといったことにも役立ちます。
というわけで3)に必要なソフトですが、私はフリーソフトの「Calibre」を使うことにしました。このソフトは、Wordファイルのドラッグ&ドロップで簡単にEpubファイルに変換してくれます。
http://calibre-ebook.com/
続いて4)ですが、変換後のEpubファイルを、ソースコードレベルで微修正していく地道な作業のためのソフトです。
私はもともとEpubファイルの編集ソフトとして、「Sigil」というEpubエディタを愛用していました。最近はやや奮わないようですが、やはり自分としてはしっくりくるところがあるので、今回もこれを使うことにします。
ちなみに、3)で紹介したCalibreにも、Epubファイルの中身を編集する機能はついていますので、こちらだけで完結することもできるはずです。
https://github.com/Sigil-Ebook/Sigil/releases
そして5)ですが、これはもうAmazon純正の「Kindle Previewer」一択です。こちらでEpubファイルのmobiファイルへの変換と、Kindleでの見え方のプレビューができますので、変換してプレビューしてはおかしなところを修正して再変換、再プレビューというのを繰り返していくことになります。
http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html?docId=3077677546
そして大事なのが6)と7)です。
まず、表紙を作るには、何らかの「画像」が必要です。自分で撮った写真とか描いた絵があれば何の問題もありませんが、そうでない場合はストックフォトサービス等を利用して画像を入手することになります。
私は、いわゆるCC0、パブリックドメインで改変・商用利用も含め自由に使えると明記されている画像を利用することにしました。
そして、表紙に記載するタイトルや著者名のためには当然フォントが必要ですが、これも「MSゴシック」とかを使ってしまうとライセンス違反になってしまいます。これらのフォントは商用利用が認められていないのです。
ネットなどで調べれば、無償で商用利用できるフォントがいくつも見つかります。そういったフォントを利用して、画像にタイトル等を埋め込んだ表紙画像を作っていきます。
そのために必要なものとしては、概ね以下のようなものです。
1) 原稿
2) 最初に原稿を執筆するソフト
3) 執筆した原稿をEpubフォーマットに変換するソフト
4) 変換したEpubファイルを細かく修正・編集するソフト
5) 修正後のEPubファイルをKindle用のmobiファイルに変換し、プレビューするソフト
6) 表紙画像
7) 商用利用可能なフリーフォント
まず、1)の原稿は言わずもがなでしょう。
そして、2)の最初の執筆環境ですが、いろいろ試した結果、意外にも「Microsoft Word」がもっとも使いやすい、という結論に至りました。
Microsoft Office Word 2013 [オンラインコード] [ダウンロード][Windows版] (PC2台/1ライセンス)
いまのWordは、「docx」というフォーマットのファイルを吐き出しますが、これが電子書籍となかなか相性がいいのです。Word自体、文章を書くのにとても使いやすいソフトですし、少し高いですが、執筆ソフトとしてWordを導入することにしました。
そして3)ですが、Wordで書いたdocxフォーマットの原稿を、Kindle用のmobiフォーマットに変換する際、途中に汎用的電子書籍ファイルフォーマットである「Epub」フォーマットを経由することにします。
実は、Wordファイルからいきなりmobiファイルに変換することも可能なのですが、それだと細かい編集がほとんどできないので、柔軟性に欠けるのです。また、汎用性の高いEpubファイルを作成することは、Kindle以外の環境で電子書籍を読んだり配布したりといったことにも役立ちます。
というわけで3)に必要なソフトですが、私はフリーソフトの「Calibre」を使うことにしました。このソフトは、Wordファイルのドラッグ&ドロップで簡単にEpubファイルに変換してくれます。
http://calibre-ebook.com/
続いて4)ですが、変換後のEpubファイルを、ソースコードレベルで微修正していく地道な作業のためのソフトです。
私はもともとEpubファイルの編集ソフトとして、「Sigil」というEpubエディタを愛用していました。最近はやや奮わないようですが、やはり自分としてはしっくりくるところがあるので、今回もこれを使うことにします。
ちなみに、3)で紹介したCalibreにも、Epubファイルの中身を編集する機能はついていますので、こちらだけで完結することもできるはずです。
https://github.com/Sigil-Ebook/Sigil/releases
そして5)ですが、これはもうAmazon純正の「Kindle Previewer」一択です。こちらでEpubファイルのmobiファイルへの変換と、Kindleでの見え方のプレビューができますので、変換してプレビューしてはおかしなところを修正して再変換、再プレビューというのを繰り返していくことになります。
http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html?docId=3077677546
そして大事なのが6)と7)です。
まず、表紙を作るには、何らかの「画像」が必要です。自分で撮った写真とか描いた絵があれば何の問題もありませんが、そうでない場合はストックフォトサービス等を利用して画像を入手することになります。
私は、いわゆるCC0、パブリックドメインで改変・商用利用も含め自由に使えると明記されている画像を利用することにしました。
そして、表紙に記載するタイトルや著者名のためには当然フォントが必要ですが、これも「MSゴシック」とかを使ってしまうとライセンス違反になってしまいます。これらのフォントは商用利用が認められていないのです。
ネットなどで調べれば、無償で商用利用できるフォントがいくつも見つかります。そういったフォントを利用して、画像にタイトル等を埋め込んだ表紙画像を作っていきます。
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(2)
まず、先のエントリの、1)の長編小説です。
この作品は、高校のころにベース部分を書き(最初は原稿用紙に、途中で黎明期のワープロを手に入れたので打ち直してワープロ文書に)、それを大学時代にPCに移して、大幅に改稿して完成させたものです。
高校時代に、かつて好きだった同級生と一度だけ偶然再会したことをきっかけに着想して、当時愛読していた赤川次郎のような「軽い」文体で長編小説を書いてみよう、ということで生まれた作品です。
当たり前の学校生活を送る高校生たちが、「次元のゆらぎ」という架空の物理概念を導入することで生まれた「ちょっと不思議な世界」を舞台にして、出会い、悩み、恋をして、そして事件に巻き込まれていくという、学園もののSF長編小説となっています。
ただ、書いたのが高校生の頃ですから、すでに最初のバージョンからは30年近くがたっていることになり、例えば携帯電話やスマホの代わりに公衆電話や固定電話、トランシーバーが登場するといった時代感を感じさせるストーリーにもなっています。
その部分を修正しようとすると、物語の根幹が変わってしまうということもあり、いろいろ考えた結果、タイトルに「時代」を示すための年代を入れることにしました。
そうして生まれたのが、「違次元の細い糸 in 1985」という本書のタイトルになります。
「違」次元ではなく「異」次元ではないか、という疑問も出るかと思いますが、これは作品内容と連動した意図的なものなので、よかったら作品を読んでその意味を確認いただければと思います。
作品は、書いた当時の感性のようなものは残したかったので抜本的な手を入れることはしませんでしたが、いま読んでみてあまりに稚拙な部分については一定の修正を加えました。
というわけで、まずは1冊目、「違次元の細い糸 in 1985」の出版準備です。
(実際にはすでにリリースに成功していますので、この下にリンクを張っておきます)
違次元の細い糸 in 1985 [Kindle版]
sora y.d. (著)
この作品は、高校のころにベース部分を書き(最初は原稿用紙に、途中で黎明期のワープロを手に入れたので打ち直してワープロ文書に)、それを大学時代にPCに移して、大幅に改稿して完成させたものです。
高校時代に、かつて好きだった同級生と一度だけ偶然再会したことをきっかけに着想して、当時愛読していた赤川次郎のような「軽い」文体で長編小説を書いてみよう、ということで生まれた作品です。
当たり前の学校生活を送る高校生たちが、「次元のゆらぎ」という架空の物理概念を導入することで生まれた「ちょっと不思議な世界」を舞台にして、出会い、悩み、恋をして、そして事件に巻き込まれていくという、学園もののSF長編小説となっています。
ただ、書いたのが高校生の頃ですから、すでに最初のバージョンからは30年近くがたっていることになり、例えば携帯電話やスマホの代わりに公衆電話や固定電話、トランシーバーが登場するといった時代感を感じさせるストーリーにもなっています。
その部分を修正しようとすると、物語の根幹が変わってしまうということもあり、いろいろ考えた結果、タイトルに「時代」を示すための年代を入れることにしました。
そうして生まれたのが、「違次元の細い糸 in 1985」という本書のタイトルになります。
「違」次元ではなく「異」次元ではないか、という疑問も出るかと思いますが、これは作品内容と連動した意図的なものなので、よかったら作品を読んでその意味を確認いただければと思います。
作品は、書いた当時の感性のようなものは残したかったので抜本的な手を入れることはしませんでしたが、いま読んでみてあまりに稚拙な部分については一定の修正を加えました。
というわけで、まずは1冊目、「違次元の細い糸 in 1985」の出版準備です。
(実際にはすでにリリースに成功していますので、この下にリンクを張っておきます)
違次元の細い糸 in 1985 [Kindle版]
sora y.d. (著)
Kindleでセルフ出版にチャレンジ!(1)
私は、たくさんのブログを並行して運営しているところからも分かるとおり、文章を書くのが基本的に好きな人間です。
それはもう小さい頃からずっとそうだったので、今のようにPCが当たり前になる前からたくさんの文章を書いてきましたし、PCやインターネットを使うようになってからは、自分のHPを作ったり掲示板を運営したりして、いろいろな情報発信をしてきました。
そんななかでちょっと気になっていたことは、過去に書いたそういった文書資産のうち、いくつかの「大物」については、いつかちゃんとまとめたい、ということでした。
可能なら本にでもしたいところですが、それは自分だけで決められることではないから難しいな、と思っていたところに、KDPの存在を知りました。
https://kdp.amazon.co.jp/
KDP、Kindle Direct Publishingは、Kindleで読める電子書籍を個人でも自由にリリースして販売することができる、電子書籍時代ならではの魅力的なサービスです。
このサービスを利用すれば、ほとんどコストをかけることなく、いわゆる「自費出版」をすることができるわけです。
しかもその「本」は、世界最大の書店ネットワークであるAmazonの「店頭」に置かれます。もちろん、置かれるだけで売れるほど甘い世界ではないですが、少なくとも誰でも買おうと思えばすぐ買える「場所」に置いてもらえるだけでも素晴らしいことで、あとは自分なりにプロモーションしていけばいいのだと思います。
というわけで、このKDPというサービスを利用して、電子書籍の出版に挑戦してみることにしました。
今回、KDPで出版したい本は、とりあえず以下の3冊です。
1) 高校時代に書いた長編小説。
2) 独身時代に主宰していた、婚活パーティ情報掲示板(多分当時としては日本最大規模)で書いていた恋愛やパーティの話題の集大成。
3) 昨年オープンして1年弱続けていたブログ「なぞ解き・聲の形」のエントリのまとめ。
KDPで本にしよう、と決めた時点での原稿の完成度としても、まさに1)→2)→3)の順だったので、この順で出していくことにします。
それはもう小さい頃からずっとそうだったので、今のようにPCが当たり前になる前からたくさんの文章を書いてきましたし、PCやインターネットを使うようになってからは、自分のHPを作ったり掲示板を運営したりして、いろいろな情報発信をしてきました。
そんななかでちょっと気になっていたことは、過去に書いたそういった文書資産のうち、いくつかの「大物」については、いつかちゃんとまとめたい、ということでした。
可能なら本にでもしたいところですが、それは自分だけで決められることではないから難しいな、と思っていたところに、KDPの存在を知りました。
https://kdp.amazon.co.jp/
KDP、Kindle Direct Publishingは、Kindleで読める電子書籍を個人でも自由にリリースして販売することができる、電子書籍時代ならではの魅力的なサービスです。
このサービスを利用すれば、ほとんどコストをかけることなく、いわゆる「自費出版」をすることができるわけです。
しかもその「本」は、世界最大の書店ネットワークであるAmazonの「店頭」に置かれます。もちろん、置かれるだけで売れるほど甘い世界ではないですが、少なくとも誰でも買おうと思えばすぐ買える「場所」に置いてもらえるだけでも素晴らしいことで、あとは自分なりにプロモーションしていけばいいのだと思います。
というわけで、このKDPというサービスを利用して、電子書籍の出版に挑戦してみることにしました。
今回、KDPで出版したい本は、とりあえず以下の3冊です。
1) 高校時代に書いた長編小説。
2) 独身時代に主宰していた、婚活パーティ情報掲示板(多分当時としては日本最大規模)で書いていた恋愛やパーティの話題の集大成。
3) 昨年オープンして1年弱続けていたブログ「なぞ解き・聲の形」のエントリのまとめ。
KDPで本にしよう、と決めた時点での原稿の完成度としても、まさに1)→2)→3)の順だったので、この順で出していくことにします。
2015年07月07日
改めて、本の自炊(電子書籍化)の話を。
電子書籍も、コミックについてはずいぶん市民権を得てきたなと思う最近ですが(まあ、コミックは冊数が多くかさばるし、書店では全巻揃わないことも多々あるので自然な展開です)、私はもっぱら紙の本を自分でスキャンして電子化する「自炊」で電子書籍を作っています。
最初は自宅にある本を全部電子化(2000冊程度ありました)して、それ以降は主にブック○フで安い中古本を買っては電子化するということでライブラリを増やしてきたわけですが、スキャンしたページがとうとう110万枚のレベルになりました。110万枚、両面スキャンですから220万ページです。1冊の本が250ページ平均とすると、9000冊程度になります。実際、ライブラリのファイル数はそれくらいになっています。そしてライブラリのボリュームは600GB程度になっています。
↑こちらで109万枚になってますが、途中、この機種のオーバーホール中にもう1台同じ機種を買ってそちらで3万枚ほどスキャンしているので、既にスキャン枚数は110万枚オーバーです。
個人で、業務と関係なくこれだけの本をスキャンした人はあまりいないんじゃないかな?と思うので、これだけのスキャンをして分かったことを書いてみようと思います。
まず、スキャン環境です。
私は、スキャナにキヤノンのDR-C125(最新機種はDR-C225W)、裁断機にカール事務機のDC-210Nを使っていますが、個人的にはこの組み合わせは最強だと思っていて、会社で使ったことのあるScansnapに乗り換える気にはまったくなりません。
キヤノン DR-C225W
カール事務器 ディスクカッター DC-210N
理由は大きく分けて4つあります。
1つは、「ラウンドスキャン」という機構によって、スキャンした原稿が本来のページ順のままで本体にストックされるので、場所もとらず、原稿も散らからず、何らかの理由でスキャンした原稿をもう一度スキャンしなければならないとき(意外とよくあります)に手間がかからない点です。文庫本や新書、コミックをスキャンする際の手軽さは、この機構によるものが大きいです。
2つめは、重送検知の優秀さです。これだけスキャンしていて、重送しているのに検知されなかったケースは、10回もありません(私が気づいていないものも、もしかしたらあるかもしれませんが…)。基本的には、完全に信頼してしまっていいレベルです。
3つめは、標準の読み取りソフトの設定の細かさです。CaptureonTouchというソフトがついていますが、おまかせモードもある一方で、読み取りの濃度設定からノイズ除去のレベル、重送検知の方法や斜め補正の方法など、非常に細かいレベルまでマニアックに設定するモードもあり、こちらで設定を追い込んで、本の紙質ごとに最適な読み取りを行うことができます。
4つめは、裁断機との組み合わせの妙です。カール事務機のDC-210Nは、一度に文庫本で100〜140ページ分しかカットできませんが、DR-C125が一度に読み取れる紙の厚みが、ちょうどこの厚みと同じなのです。なので、DC-210Nで裁断した単位ごとにカットした本を積み上げて、それをその単位ごとにスキャナに放り込んでいくことで、スムーズに処理ができます。
流れとして、DC-210Nで100〜140ページごとにカットされた本の山を作り、それをスキャナに放り込んでスキャンし、終わった分はそのままラウンドスキャンで崩れずにストックされるのでそれを「スキャン済み」のほうに移してそっちにも本の山を作っていく感じになります。
スキャナの右に積み上げた裁断済み本の山が、スキャンしてだんだん左に移ってそこに山を作っていく、そういう美しい作業の流れが、この組み合わせで実現できるのですね。
作業スピードですが、雑誌とか大判本、カラー中心の単行本は時間がかかりますが、文庫本、新書、コミックであれば、1時間に4000ページは処理できます。250ページの本で15冊くらいですね。つまり、1冊あたりの処理時間は3〜4分で、途切れることなく流れ作業で進めていけます。
スキャンしているすぐ横で、これからスキャンする本の裁断を行っています。つまり、上記の時間には、スキャンする時間だけでなく、裁断の時間も含んでいます。
読み取りのdpiについては、基本を300dpiとし、文庫サイズ以外のコミックは200dpiで読み取っています。コミックを200dpiとしているのは「それで十分読めるから」です。ファイルサイズも小さくなり、読むためのデバイスにもたくさんまとめて入れられるメリットを、細かく見るとボケているというデメリットより優先しています。
読み取りのファイル形式はJPG、ZIP形式でまとめて電子書籍化しています。
読み取る際には、本体と表紙を別々に裁断、スキャンすることで作業効率を高めています。本体と表紙では、裁断とスキャン、いずれも手順がかなり異なるので、本体は本体、表紙は表紙で別々にまとめて作業したほうがはかどります。
別々に作業するにあたって、本体と表紙のスキャン順を逆にすることで、あとでJPGをZIPにまとめる作業が効率化されます。
具体的には、A,B,Cの3冊の本があった場合、
Aの本体を裁断(表紙は別にして横に)
Aの本体をスキャン
Bの本体を裁断(表紙は別にしてAの表紙の上に)
Bの本体をスキャン
Cの本体を裁断(表紙は別にしてA,Bの表紙の上に)
Cの本体をスキャン
A,B,Cの表紙をこの順に裁断して順に積み上げる(これによって上から順にC,B,Aの順で表紙が積み上がる)
C,B,Aの表紙をスキャン
という手順で裁断・スキャンします。
そして、スキャンファイルがたまったフォルダを「作成時刻降順(新しい順)」でソートすると、次のようにファイルが並びます。
Aの表紙−Bの表紙−Cの表紙−Cの本体-Bの本体-Aの本体
そしてここで、「Cの表紙+Cの本体」をまとめて選択し、右クリックメニューから「送る」→「lhaz」で圧縮ソフトを起動、ZIPファイルを作成します。
エクスプローラでは、まだ選択したファイルが選択状態のままですから、そのままDELキーでファイルを削除、そうすると残ったファイルは
Aの表紙−Bの表紙−Bの本体-Aの本体
となりますから同じようにBの表紙と本体を選んでZIP化、ファイル削除、Aの表紙と本体を選んでZIP化、ファイル削除で作業終わりです。
このやり方だと、必ずZIP化が終わったファイルしか削除しないので、作業途中で間違ってまだZIP化していないファイルを削除してしまうミスも防げます。
というわけで、このスキャナとこの裁断機を使った、非常に効率的で無駄のない自炊作業フローが完成しているので、私はもうこの組み合わせ以外に移行したいとは全然思わないですね。
ちなみに耐久性ですが、スキャナは1回有償でオーバーホールしていて、そろそろその効果もなくなってもう少し使ったら壊れるかな、という感じ、裁断機も2回ほど部品が外れましたが、何とか直ってまだ1台目をそのまま使っている状態。こちらももう少しで寿命な感じですが、業務用でない機材でこれだけの枚数の裁断、スキャンをやっていることを考えると、耐久性は高いと評価できると思います。
ちなみに、キヤノンのこのスキャナの弱いところは、
・カラー原稿(色も変だしスキャンもよく滑ります)
・厚い紙(ラウンドスキャンもできないですし、ラウンドスキャンをキャンセルしてもダメなことがあります)
・薄い紙(読み取り時に紙の縁がめくれて変な影のついたスキャンになります)
・極端に紙質の悪い原稿(下手すると破れます)
といったところでしょうか。
弱点を知って、スキャンが大変そうな本は回避する(笑)ことも快適なスキャンのためには必要なことだったりします。
最初は自宅にある本を全部電子化(2000冊程度ありました)して、それ以降は主にブック○フで安い中古本を買っては電子化するということでライブラリを増やしてきたわけですが、スキャンしたページがとうとう110万枚のレベルになりました。110万枚、両面スキャンですから220万ページです。1冊の本が250ページ平均とすると、9000冊程度になります。実際、ライブラリのファイル数はそれくらいになっています。そしてライブラリのボリュームは600GB程度になっています。
↑こちらで109万枚になってますが、途中、この機種のオーバーホール中にもう1台同じ機種を買ってそちらで3万枚ほどスキャンしているので、既にスキャン枚数は110万枚オーバーです。
個人で、業務と関係なくこれだけの本をスキャンした人はあまりいないんじゃないかな?と思うので、これだけのスキャンをして分かったことを書いてみようと思います。
まず、スキャン環境です。
私は、スキャナにキヤノンのDR-C125(最新機種はDR-C225W)、裁断機にカール事務機のDC-210Nを使っていますが、個人的にはこの組み合わせは最強だと思っていて、会社で使ったことのあるScansnapに乗り換える気にはまったくなりません。
キヤノン DR-C225W
カール事務器 ディスクカッター DC-210N
理由は大きく分けて4つあります。
1つは、「ラウンドスキャン」という機構によって、スキャンした原稿が本来のページ順のままで本体にストックされるので、場所もとらず、原稿も散らからず、何らかの理由でスキャンした原稿をもう一度スキャンしなければならないとき(意外とよくあります)に手間がかからない点です。文庫本や新書、コミックをスキャンする際の手軽さは、この機構によるものが大きいです。
2つめは、重送検知の優秀さです。これだけスキャンしていて、重送しているのに検知されなかったケースは、10回もありません(私が気づいていないものも、もしかしたらあるかもしれませんが…)。基本的には、完全に信頼してしまっていいレベルです。
3つめは、標準の読み取りソフトの設定の細かさです。CaptureonTouchというソフトがついていますが、おまかせモードもある一方で、読み取りの濃度設定からノイズ除去のレベル、重送検知の方法や斜め補正の方法など、非常に細かいレベルまでマニアックに設定するモードもあり、こちらで設定を追い込んで、本の紙質ごとに最適な読み取りを行うことができます。
4つめは、裁断機との組み合わせの妙です。カール事務機のDC-210Nは、一度に文庫本で100〜140ページ分しかカットできませんが、DR-C125が一度に読み取れる紙の厚みが、ちょうどこの厚みと同じなのです。なので、DC-210Nで裁断した単位ごとにカットした本を積み上げて、それをその単位ごとにスキャナに放り込んでいくことで、スムーズに処理ができます。
流れとして、DC-210Nで100〜140ページごとにカットされた本の山を作り、それをスキャナに放り込んでスキャンし、終わった分はそのままラウンドスキャンで崩れずにストックされるのでそれを「スキャン済み」のほうに移してそっちにも本の山を作っていく感じになります。
スキャナの右に積み上げた裁断済み本の山が、スキャンしてだんだん左に移ってそこに山を作っていく、そういう美しい作業の流れが、この組み合わせで実現できるのですね。
作業スピードですが、雑誌とか大判本、カラー中心の単行本は時間がかかりますが、文庫本、新書、コミックであれば、1時間に4000ページは処理できます。250ページの本で15冊くらいですね。つまり、1冊あたりの処理時間は3〜4分で、途切れることなく流れ作業で進めていけます。
スキャンしているすぐ横で、これからスキャンする本の裁断を行っています。つまり、上記の時間には、スキャンする時間だけでなく、裁断の時間も含んでいます。
読み取りのdpiについては、基本を300dpiとし、文庫サイズ以外のコミックは200dpiで読み取っています。コミックを200dpiとしているのは「それで十分読めるから」です。ファイルサイズも小さくなり、読むためのデバイスにもたくさんまとめて入れられるメリットを、細かく見るとボケているというデメリットより優先しています。
読み取りのファイル形式はJPG、ZIP形式でまとめて電子書籍化しています。
読み取る際には、本体と表紙を別々に裁断、スキャンすることで作業効率を高めています。本体と表紙では、裁断とスキャン、いずれも手順がかなり異なるので、本体は本体、表紙は表紙で別々にまとめて作業したほうがはかどります。
別々に作業するにあたって、本体と表紙のスキャン順を逆にすることで、あとでJPGをZIPにまとめる作業が効率化されます。
具体的には、A,B,Cの3冊の本があった場合、
Aの本体を裁断(表紙は別にして横に)
Aの本体をスキャン
Bの本体を裁断(表紙は別にしてAの表紙の上に)
Bの本体をスキャン
Cの本体を裁断(表紙は別にしてA,Bの表紙の上に)
Cの本体をスキャン
A,B,Cの表紙をこの順に裁断して順に積み上げる(これによって上から順にC,B,Aの順で表紙が積み上がる)
C,B,Aの表紙をスキャン
という手順で裁断・スキャンします。
そして、スキャンファイルがたまったフォルダを「作成時刻降順(新しい順)」でソートすると、次のようにファイルが並びます。
Aの表紙−Bの表紙−Cの表紙−Cの本体-Bの本体-Aの本体
そしてここで、「Cの表紙+Cの本体」をまとめて選択し、右クリックメニューから「送る」→「lhaz」で圧縮ソフトを起動、ZIPファイルを作成します。
エクスプローラでは、まだ選択したファイルが選択状態のままですから、そのままDELキーでファイルを削除、そうすると残ったファイルは
Aの表紙−Bの表紙−Bの本体-Aの本体
となりますから同じようにBの表紙と本体を選んでZIP化、ファイル削除、Aの表紙と本体を選んでZIP化、ファイル削除で作業終わりです。
このやり方だと、必ずZIP化が終わったファイルしか削除しないので、作業途中で間違ってまだZIP化していないファイルを削除してしまうミスも防げます。
というわけで、このスキャナとこの裁断機を使った、非常に効率的で無駄のない自炊作業フローが完成しているので、私はもうこの組み合わせ以外に移行したいとは全然思わないですね。
ちなみに耐久性ですが、スキャナは1回有償でオーバーホールしていて、そろそろその効果もなくなってもう少し使ったら壊れるかな、という感じ、裁断機も2回ほど部品が外れましたが、何とか直ってまだ1台目をそのまま使っている状態。こちらももう少しで寿命な感じですが、業務用でない機材でこれだけの枚数の裁断、スキャンをやっていることを考えると、耐久性は高いと評価できると思います。
ちなみに、キヤノンのこのスキャナの弱いところは、
・カラー原稿(色も変だしスキャンもよく滑ります)
・厚い紙(ラウンドスキャンもできないですし、ラウンドスキャンをキャンセルしてもダメなことがあります)
・薄い紙(読み取り時に紙の縁がめくれて変な影のついたスキャンになります)
・極端に紙質の悪い原稿(下手すると破れます)
といったところでしょうか。
弱点を知って、スキャンが大変そうな本は回避する(笑)ことも快適なスキャンのためには必要なことだったりします。
2015年05月17日
メイン携帯を格安SIMに移行しました。
携帯電話というものを使い始めてから、ツーカーから通算すると16年半、一度も(自主的には)キャリアを移さずにずっとauを使い続けてきましたが、今回、いわゆる格安SIMに家族全員の契約を移行させました。
理由としては、格安SIMの月あたり容量のベースが上がり、これまでの1~2GBから3~5GBあたりに引上げられたことが大きいです。
私の月あたりのパケット使用量が、だいたい2GB強だったので、「少なくとも3GBを安心して安く使える」というのが、格安SIMに移行する条件でした。その条件が整ったので、思い切って移行したわけです。
それに加えて、auの2年しばりがちょうど5月で切れることも、非常に大きなきっかけではありました。
移行先は、IIJmioのOEMであるビックカメラの「BIC SIM」です。
IIJ BIC SIMウェルカムパック SMS対応 マイクロSIM
まず、IIJmioを選んだ理由としては、
・ファミリーシェアプランで家族全員でMNPできる。
まず、移行は夫婦2人分まとめてと考えていたので、家族で移行すると得になるファミリーシェア系のプランを考えていました。
でも、他社ではそういうプランの一部はMNPは1件のみしかできなかったりと不便でした。
もちろん、普通に契約を2件3件やってもいいのですが、その場合は(IIJmioと比べて)使える容量の割に割高になったりするパターンがほとんどでした。
3件までまとめてMNPできる、というのが、IIJmioのファミリーシェアプランを選んだ理由の1つめです。
それ以外にも、シェア容量が10GBと余裕があり、その割に割安なこと、将来子どもが携帯を持つときに「3枚目のSIM」が使えてさらにコストパフォーマンスが高くなるかもしれない、といったこともありました。
簡単にいえば、IIJmioのファミリーシェアプランが我が家のニーズに非常にぴったり合っていた、ということです。
・品質への安心感。
IIJmioといえば、格安SIMのなかでの信頼巻はトップクラスと言っていいのではないでしょうか。
最近は速度低下も話題になっていますが、そういうことも含めて公表し議論しているところに、逆に安心感を持ちました。
そして、IIJmioのなかでも、OEMであるBIC SIMにした理由は2つです。
・カウンターで手続きすると不通期間がほとんどゼロにできる。
格安SIMの面倒な点の1つは、MNPで手配すると、あるタイミングで急に携帯が使えなくなり、新しいSIMが送り返されてくるまで不通になってしまう、ということです。
これが、BIC SIMをカウンターで申し込むと、MNP手続きを始めてもらってから15分くらいで既存の携帯が不通になり、それから15分くらいしてカウンターに戻ると、新しいSIMを受け取る事ができます。(申し込んでからSIM受け取りまでは30~40分でした)
つまり、実質的な不通期間は15分程度で、しかも「いつ不通になるか」が分かるので、不通になることによって困る時間が非常に短くて済むわけです。これなら、キャリアで機種交換するのと大して変わりません。
・Wifiスポットのサービスが無料でついてくる。
IIJmioにはなくてBIC SIMにだけあるサービスがこれです。
BIC SIMなら、Wii300というWifiスポットサービスが無料で使えるのです。
実際いま使っていますが、東京メトロの駅構内やマクドナルドあたりでは実際につながるので、アプリの更新などはこういった場所でやれば、パケットを無駄遣いしないで運用できます。思っていた以上に便利です。
MNPの手続きですが、格安SIMベンダーのページに詳しく書いてあるので簡単に書きますが、MNP予約番号をキャリアのコールセンターに電話してもらうだけです。
単刀直入に「MNPしたいので予約番号ください」と言ったら、特にヘビーな引きとめもなく5分ほどで家族2人分の番号をもらいました。
あとはその番号をBIC SIMカウンターに持っていってSIM加入の手続きをするだけです。
ここで気づいたのですが、新規発行時はSIM発行手数料自体は無料なので、SIMが最大3枚もらえるファミリーシェアプランの場合、
2枚目、3枚目のSIMをデータ専用で発行してもらえばタダでSIMが手に入る。
のです。さらに、容量も別途チャージされるわけでなく、もとの契約からシェアできるので、
2枚目、3枚目のデータ専用SIMは実質タダで運用できる。
ということにもなるわけです。
今回、通話SIMは家族2人分発行したので、余った1枚はデータSIMとして発行してもらいました。一応セルスタンバイのことも考えて、私はSMSオプションをつけたぶん、わずかに月額使用量が発生しますが、これを外せば完全無料運用が可能です。
そして最後に、今回の格安SIM移行で使うことにした端末ですが、SIMフリースマホにしました。
docomoの白ロムもいろいろ見たのですが、魅力を感じる端末がなかったことと、テザリング等で制約が出ることが気に入らなかったので、シンプルゆえに好きにカスタマイズできるSIMフリースマホを選んだわけです。
まず、私が買ったのはこちら。
ASUSTek ZenFone5
定番中の定番の、zenfone5ですね。実際に私が買ったのは、ホワイトの32GBで、中古のものです。
そして、妻に選んだのはこちら。
Huawei Ascend G620S
価格と性能のバランスがとれた、いいスマホだと思います。
こちらは妻のこだわりもあって、新品で購入。
結果的に両者の価格はだいたい同じになりました。
そして、格安SIMで運用しはじめて2週間ほどたったわけですが、感想としては、これまでとまったく同じ感覚で使えています。
むしろ、これまで3GだったのがLTEまで使えるようになって体感速度が上がったのと、やはりauのエリアよりもdocomoのエリアのほうがつながる場所が広いと感じることが多く、利便性は向上しています。
さらに、Wifiスポットも地味に便利で助かっています。
パケット容量ですが、やはり私が月2GB強程度、妻が100MB以下、データSIMの3枚目も1GBも使わない感じなので、月10GBなんてまったく使いきる気配がなく、容量の心配はほぼゼロで運用できることも確認できました。
これで、料金ですが、
これまで:2人分で月約14,000円
いま:2人分+データSIMで月約4,000円+通話料金
となりました。
通話は家族・知人間はLINE電話で済ませ、そうでない場合もみおふぉんで安く済ませているので、月500円もかかりませんので、携帯料金を月約10,000円、年間で12万円ほど節約することができました。
理由としては、格安SIMの月あたり容量のベースが上がり、これまでの1~2GBから3~5GBあたりに引上げられたことが大きいです。
私の月あたりのパケット使用量が、だいたい2GB強だったので、「少なくとも3GBを安心して安く使える」というのが、格安SIMに移行する条件でした。その条件が整ったので、思い切って移行したわけです。
それに加えて、auの2年しばりがちょうど5月で切れることも、非常に大きなきっかけではありました。
移行先は、IIJmioのOEMであるビックカメラの「BIC SIM」です。
IIJ BIC SIMウェルカムパック SMS対応 マイクロSIM
まず、IIJmioを選んだ理由としては、
・ファミリーシェアプランで家族全員でMNPできる。
まず、移行は夫婦2人分まとめてと考えていたので、家族で移行すると得になるファミリーシェア系のプランを考えていました。
でも、他社ではそういうプランの一部はMNPは1件のみしかできなかったりと不便でした。
もちろん、普通に契約を2件3件やってもいいのですが、その場合は(IIJmioと比べて)使える容量の割に割高になったりするパターンがほとんどでした。
3件までまとめてMNPできる、というのが、IIJmioのファミリーシェアプランを選んだ理由の1つめです。
それ以外にも、シェア容量が10GBと余裕があり、その割に割安なこと、将来子どもが携帯を持つときに「3枚目のSIM」が使えてさらにコストパフォーマンスが高くなるかもしれない、といったこともありました。
簡単にいえば、IIJmioのファミリーシェアプランが我が家のニーズに非常にぴったり合っていた、ということです。
・品質への安心感。
IIJmioといえば、格安SIMのなかでの信頼巻はトップクラスと言っていいのではないでしょうか。
最近は速度低下も話題になっていますが、そういうことも含めて公表し議論しているところに、逆に安心感を持ちました。
そして、IIJmioのなかでも、OEMであるBIC SIMにした理由は2つです。
・カウンターで手続きすると不通期間がほとんどゼロにできる。
格安SIMの面倒な点の1つは、MNPで手配すると、あるタイミングで急に携帯が使えなくなり、新しいSIMが送り返されてくるまで不通になってしまう、ということです。
これが、BIC SIMをカウンターで申し込むと、MNP手続きを始めてもらってから15分くらいで既存の携帯が不通になり、それから15分くらいしてカウンターに戻ると、新しいSIMを受け取る事ができます。(申し込んでからSIM受け取りまでは30~40分でした)
つまり、実質的な不通期間は15分程度で、しかも「いつ不通になるか」が分かるので、不通になることによって困る時間が非常に短くて済むわけです。これなら、キャリアで機種交換するのと大して変わりません。
・Wifiスポットのサービスが無料でついてくる。
IIJmioにはなくてBIC SIMにだけあるサービスがこれです。
BIC SIMなら、Wii300というWifiスポットサービスが無料で使えるのです。
実際いま使っていますが、東京メトロの駅構内やマクドナルドあたりでは実際につながるので、アプリの更新などはこういった場所でやれば、パケットを無駄遣いしないで運用できます。思っていた以上に便利です。
MNPの手続きですが、格安SIMベンダーのページに詳しく書いてあるので簡単に書きますが、MNP予約番号をキャリアのコールセンターに電話してもらうだけです。
単刀直入に「MNPしたいので予約番号ください」と言ったら、特にヘビーな引きとめもなく5分ほどで家族2人分の番号をもらいました。
あとはその番号をBIC SIMカウンターに持っていってSIM加入の手続きをするだけです。
ここで気づいたのですが、新規発行時はSIM発行手数料自体は無料なので、SIMが最大3枚もらえるファミリーシェアプランの場合、
2枚目、3枚目のSIMをデータ専用で発行してもらえばタダでSIMが手に入る。
のです。さらに、容量も別途チャージされるわけでなく、もとの契約からシェアできるので、
2枚目、3枚目のデータ専用SIMは実質タダで運用できる。
ということにもなるわけです。
今回、通話SIMは家族2人分発行したので、余った1枚はデータSIMとして発行してもらいました。一応セルスタンバイのことも考えて、私はSMSオプションをつけたぶん、わずかに月額使用量が発生しますが、これを外せば完全無料運用が可能です。
そして最後に、今回の格安SIM移行で使うことにした端末ですが、SIMフリースマホにしました。
docomoの白ロムもいろいろ見たのですが、魅力を感じる端末がなかったことと、テザリング等で制約が出ることが気に入らなかったので、シンプルゆえに好きにカスタマイズできるSIMフリースマホを選んだわけです。
まず、私が買ったのはこちら。
ASUSTek ZenFone5
定番中の定番の、zenfone5ですね。実際に私が買ったのは、ホワイトの32GBで、中古のものです。
そして、妻に選んだのはこちら。
Huawei Ascend G620S
価格と性能のバランスがとれた、いいスマホだと思います。
こちらは妻のこだわりもあって、新品で購入。
結果的に両者の価格はだいたい同じになりました。
そして、格安SIMで運用しはじめて2週間ほどたったわけですが、感想としては、これまでとまったく同じ感覚で使えています。
むしろ、これまで3GだったのがLTEまで使えるようになって体感速度が上がったのと、やはりauのエリアよりもdocomoのエリアのほうがつながる場所が広いと感じることが多く、利便性は向上しています。
さらに、Wifiスポットも地味に便利で助かっています。
パケット容量ですが、やはり私が月2GB強程度、妻が100MB以下、データSIMの3枚目も1GBも使わない感じなので、月10GBなんてまったく使いきる気配がなく、容量の心配はほぼゼロで運用できることも確認できました。
これで、料金ですが、
これまで:2人分で月約14,000円
いま:2人分+データSIMで月約4,000円+通話料金
となりました。
通話は家族・知人間はLINE電話で済ませ、そうでない場合もみおふぉんで安く済ませているので、月500円もかかりませんので、携帯料金を月約10,000円、年間で12万円ほど節約することができました。
2015年02月07日
格安中古コンデジで遊ぼう!(10) COOLPIX S9300(Red)
久しぶりにデジカメの話題を書いてみようと思います。
このシリーズエントリでは、私自身も所有している、印象深いちょっと前のデジカメ(いま買う場合は中古で買うことになるもの)を紹介していますが、今回のデジカメもちょっと異色です。
そのデジカメが、こちらになります。
COOLPIX S9300(インペリアルレッド)
Nikon
私は、このデジカメを持っているのですが、実は実際に撮影に使ったことは(ほぼ)ありません(笑)。
ネットのレビューとかを見ると、評価と批判が半々くらいで、デジカメとしては割と平凡な機種なんだろうな、という印象ですが、私自身が使っていないのでその部分は評価できません。
では、なぜこのデジカメを持っているのかというと、
・観賞用
です(笑)。
それも、何を鑑賞するのかというと、
・ボディの色
なんですね(笑)。
ですから、このデジカメについては、機種名だけでなく、色まで指定して語らなければならないのですが、その「鑑賞に値する色」というのは、S9300のカラーラインナップの中の「インペリアルレッド」の本体になります。
「皇帝の赤」なんていうたいそうな名前がついていますが、そのネーミングは伊達ではなく、明るい光の下でこの本体を初めて見ると、それほど高価でないコンパクトデジカメとは思えないその色の深さと光沢に軽くショックを覚えます。
その見事な色を見て、機能とかをまったく考えずに(これは私にしては非常に珍しいことです)、中古で安く出ていたS9300を入手し、今に至るまで、本体を眺めることはあっても実際に使うことはない、という、私のコンデジコレクションの中で唯一無比のポジションを獲得しています。
このS9300の「インペリアルレッド」という色はこれ以降の機種には受け継がれず、後継機種のS9400・S9500では平凡なつや消しの赤に退化してしまいました。
また、S9300のなかでも、インペリアルレッド以外のカラーは平凡ですので、まさに孤高の存在といえます。
そんな人はあまりいないかもしれませんが、「どこか見えるところに置いておいてもインテリアとして恥ずかしくない、見栄えがする」というニーズを満たしてくれるコンデジだと思います。
見た目と色が美しいコンデジというと、あとはIXY 30Sとかも思いつきますが、色の美しさではやはりこの「インペリアルレッド」にかなうものはない感じですね。
IXY 30S
Canon
※ちなみに、この黄色のIXY 30Sも所有していますが、こちらはレンズがF2.0と明るいため、次女の撮影用カメラとしていまちょうど現役で大活躍中です。(^^)
このシリーズエントリでは、私自身も所有している、印象深いちょっと前のデジカメ(いま買う場合は中古で買うことになるもの)を紹介していますが、今回のデジカメもちょっと異色です。
そのデジカメが、こちらになります。
COOLPIX S9300(インペリアルレッド)
Nikon
私は、このデジカメを持っているのですが、実は実際に撮影に使ったことは(ほぼ)ありません(笑)。
ネットのレビューとかを見ると、評価と批判が半々くらいで、デジカメとしては割と平凡な機種なんだろうな、という印象ですが、私自身が使っていないのでその部分は評価できません。
では、なぜこのデジカメを持っているのかというと、
・観賞用
です(笑)。
それも、何を鑑賞するのかというと、
・ボディの色
なんですね(笑)。
ですから、このデジカメについては、機種名だけでなく、色まで指定して語らなければならないのですが、その「鑑賞に値する色」というのは、S9300のカラーラインナップの中の「インペリアルレッド」の本体になります。
「皇帝の赤」なんていうたいそうな名前がついていますが、そのネーミングは伊達ではなく、明るい光の下でこの本体を初めて見ると、それほど高価でないコンパクトデジカメとは思えないその色の深さと光沢に軽くショックを覚えます。
その見事な色を見て、機能とかをまったく考えずに(これは私にしては非常に珍しいことです)、中古で安く出ていたS9300を入手し、今に至るまで、本体を眺めることはあっても実際に使うことはない、という、私のコンデジコレクションの中で唯一無比のポジションを獲得しています。
このS9300の「インペリアルレッド」という色はこれ以降の機種には受け継がれず、後継機種のS9400・S9500では平凡なつや消しの赤に退化してしまいました。
また、S9300のなかでも、インペリアルレッド以外のカラーは平凡ですので、まさに孤高の存在といえます。
そんな人はあまりいないかもしれませんが、「どこか見えるところに置いておいてもインテリアとして恥ずかしくない、見栄えがする」というニーズを満たしてくれるコンデジだと思います。
見た目と色が美しいコンデジというと、あとはIXY 30Sとかも思いつきますが、色の美しさではやはりこの「インペリアルレッド」にかなうものはない感じですね。
IXY 30S
Canon
※ちなみに、この黄色のIXY 30Sも所有していますが、こちらはレンズがF2.0と明るいため、次女の撮影用カメラとしていまちょうど現役で大活躍中です。(^^)