今回は、空前にして絶後、孤高の存在?である隠れた名機種について書いてみたいと思います。
それは、こちらです。
Coolpix L120
Coolpixには非常にたくさんのモデルバリエーションがあるわけですが、そのなかでもこの「L3桁クラス」というのはかなり特殊です。
このクラスは、「ネオ一眼だけどエントリー機」なのです。
大柄なネオ一眼スタイルですが、撮影モードはオートモードしかなく、細かい設定が一切できません。具体的に言うと、フォーカスモードは中央1点オートのみでマルチAFすらありません(顔認識はあり)。また、測光モードの切り替えもできません。
そして驚くのが、このスタイルなのにEVFがついてません(笑)。液晶モニターを眺めながらのコンデジスタイルでしかとれません。その液晶ももちろんバリアングルではなく固定式で動きません。電池は単3乾電池です。
つまり、「大きくて本格派っぽく見えるけど、実はフルオートで液晶モニタを眺めながら撮ることしかできないエントリー機」なわけです。
普通なら、こんなデジカメは絶対に名機にはなりません。
でも、この機種だけは違うのです。
それが、
異様なまでに強力なマクロ機能
です。
このデジカメ、いわゆる1cmマクロができます。
でも、それって別に珍しくありませんね。
このデジカメがすごいのは、その1cmマクロが、広角端ではなくて望遠域でできる、ということなのです。
焦点距離23mm(35mm換算で約130mm)というかなりの望遠域で1cmまでよれるので、ものすごく大きく撮れますし、背景もばっちりボケます。
↑Coolpix L120のマクロで、006P電池の端子部分を撮りました。撮った写真をトリミング等せずにそのままリサイズしてあります。
私の知っている限りでは、ここまで寄れるテレマクロ性能を持っているのは、このコンデジ以外だとリコーのCXシリーズくらいしか知りません。
リコー CX6 / リコー CX4
あとは、1cmマクロはできませんが、600mm相当で40cmまで寄れるという脅威のテレマクロ性能をもつ、オリンパスのこのシリーズくらいでしょうか。
オリンパス SZ-30MR SZ-31MR SZ-14
ともあれ、このCoolpix L120は、一見本格派のネオ一眼、でも中身はEVFもなくマルチAFすらできないエントリーコンデジ、ところがなぜかテレマクロだけ猛烈に高性能という一芸をもった、本当に不思議なコンデジです。
もし中古屋さんとかで見かけたら、オートモードでマクロをONにして、ズームをグリーンの目印の部分に動かして、1cmマクロを試してみてください。
2013年01月17日
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