エレキウクレレの趣味を始める(というか、「再開する」に近いですが)にあたって入手した、本格的なスチール弦・マグネティックピックアップのエレキウクレレ(日本では安価なモデルはほぼ見かけなかったので個人輸入)ですが、「ハムノイズがひどい」という問題に悩まされてきました。
ハムノイズというのは、エレキウクレレ周辺の電流をピックアップが拾ってしまうことで発生するノイズで、音としては「ブーン」という感じの低い音です。
実は、このエレキウクレレには生意気にも?(笑)ピックアップが2つ搭載されていて、1つはエレキギターと同じマグネット式のハムバッカータイプのピックアップ、もう1つは一般的なエレキウクレレやエレアコと同様のピエゾピックアップです。
このうち、ピエゾのほうは振動を拾うだけのピックアップということもあり、ハムノイズとは無縁なのですが、電気的な振動を拾うハムバッカーピックアップのほうは、特にエフェクターにACアダプタを接続した際に、盛大なハムノイズが出ます。
ハムバッカー(ノイズ消し)という名前とは裏腹に、ほとんど「ハムメーカー」状態です。
ですので、電池駆動が可能なエフェクターは電池で駆動することである程度回避できるのですが、それが不可能な大きめのエフェクターは必然的にACアダプタをつながなければならず、そうするとノイズがひどくて使い物にならないので、そういうエフェクターは使わないか、ウクレレを持ちかえるか、このエレキウクレレで使う場合はハムバッカーからの出力をカットして100%ピエゾ出力で使うか(そうするとこのエレキウクレレの音の良さがまったく出てこない)という、残念な選択をせざるをえない状況でした。
しかも、そのハムノイズが最近ますます増えてきたのです。
というわけで、もうこれはこのままではいられない、ということで本格的な対策に乗り出しました。
まず最初に疑ったのは、アースの不全です。
エレキギターでは、もともとハムノイズはそれなりに発生するものであり、それを軽減するために、プレイヤーの人間そのものをアースに使います。
具体的には、アース線をギターのブリッジ等につなぎ、そこからスチール弦にアースが繋がることによって、弦をさわるとプレイヤーの体を通じてギターの電流がアースされます。
ただ、このエレキウクレレの場合、ブリッジが木製なので同様の手法が取れないようになっています。
また、実際、アースがしっかりしているなら弦に手を触れるとハムノイズが減少するはずなのですが、このエレキウクレレではその効果があまり感じられませんでした。
そこで、まずはその部分を改善しようと考えました。
エレキウクレレの裏板を外して、アースの状況を見てみると、確かにブリッジのほうに向けてアース線が出ています。
ブリッジが木製なのに?
ということで、ブリッジ側も少し分解してみると、ブリッジにアルミホイルが貼られており、そのアルミホイルが弦のボールエンドを固定する穴のところまでつながっていて、そのアルミホイルにアース線が圧着(というか押し付けられて両面テープで貼ってあるだけ)されていました。
でも、そのアルミホイルがぺらぺらでところどころ破けており、しっかり弦と接続されていないようでしたので、まずはここを改造することにしました。
銅箔テープ 50mm×5M
ニトムズ
ここで用意したのは銅テープです。
アルミより電導性の高い銅を使うことで、アース性能アップを狙います。(ついでに厚みもあるので、もともとのアルミホイルよりは耐久性もありそうです)
ブリッジに銅テープをしっかりと貼り、アース線を圧着ではなくはんだ付けでしっかりつなぎます。
はんだづけで厚みができたので、通常の両面テープではなく、クッション性のある両面テープでもともと貼ってあったブリッジの化粧カバーを貼り直します。
ついでに、裏板の内部も銅テープで全面アースにしてみました。
が、こちらは効果を感じられなかったので後日はがしてしまいました。
さて、弦アースを改造した結果ですが、弦に触れたときのノイズ低減効果は劇的に改善しました!
やはり、買った状態の弦アースは機能不全になっていたようです。
ただ、弦に触れていないときのハムノイズは改善せず、それどころかむしろ悪化したような印象さえありました。
しばらくこの状態で使っていたのですが、やはりどうしても耐えられなくなって、より本格的な原因究明・本格改造に突入していくことになりました。
(次回に続きます。)
2013年05月10日
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