さて、世にいろいろあるタブレットを分類してみるシリーズ記事、その2です。
前回はタブレットを分解する「軸」として、OSの違いを考えました。
第2の「軸」として考えられるのが、「
ネットワーク通信手段の違い」です。
タブレットの最大の基本機能の1つが「ネット接続機能」だということに異論はないと思います。
そのネット接続・通信を実現するために、タブレットに装備されている通信手段には、大きく2つあります。
1つは、ネット通信手段は「Wi-fiのみ」というタブレット。
もう1つは、ネット通信手段が「Wi-fi + 3G」というタブレット。もしかすると、タブレットというのは携帯電話ショップで携帯電話と同じように契約して手に入れるものだ、と理解されている人がいらっしゃるかもしれません。
たしかに、そういうタブレットもあります。
でも、そうでなくて、家電量販店やネットなどで売られていて、特段の「契約」が必要ないタブレットもあるのです。
「Wi-fi」というのは、いわゆる「無線LAN」と呼ばれるもので、家庭で別途契約しているインターネット回線に「無線LANルーター」のような無線LAN環境構築のための機器を接続し、その無線LAN機器とタブレットを無線でつなぐことでネット接続を可能にするものです。
要は、「家のなかの無線LANの環境を活用する」ことで、その家のなかでタブレットがネットにつながるようにする、というスタイルですね。
このような「Wi-fiのみ」のタブレットの場合、そのタブレットは買ったら「買い切り」で、それ以上の特段の契約はまったく必要ありません。もちろん、月々の使用料といったものも(タブレットそれ自体としては)いりません。
↑Lenovo IdeaPad Tablet A1は、「Wi-fiのみ」タイプの安価なAndroidタブレットの代表格です。
一方、携帯電話ショップなどで売っているタブレットの多くは、屋外であっても携帯電話等のネットワークに接続してネットアクセスができるようになっています。こういったタイプを、「Wi-fi + 3G」タイプといいます。
このようなタイプのタブレットの場合、屋外でもネットが利用できる反面、月々のデータ通信料がかかります。
では、「Wi-fiのみ」のタブレットは、どうしても屋外ではネットが利用できないのでしょうか?
そんなことはありません。
屋外で、Wi-fi接続の機器を携帯電話等のネットワークに接続することができる「モバイルWi-fiルーター」と呼ばれる機器を別途用意することで、Wi-fiのみタブレットでも屋外でネット接続ができるようになります。
↑b-mobileのモバイルWi-fiルーターと、そのモバイルルーターをDocomoの3Gネットワークに接続することができる「SIMカード」。この2つを買うことで、Wi-fiのみのタブレットを屋外でネット接続させることが可能になります。
さて、今度は逆に、「Wi-fi + 3G」タイプのタブレットは、どうしてもデータ通信の契約料を払い続けなければ使うことができないのでしょうか?
必ずしも、そうではありません。
市場では、「Wi-fi + 3G」タイプのタブレットの中古が、データ通信のためのSIMカードを取り除いた状態で売られています。俗にいう「
白ロム」と呼ばれるものです。
こういった中古タブレットは、もちろん「買い切り」です。
この「白ロム」の状態のタブレットを買ってきて、SIMカードを挿さずにWi-fi接続した場合に、どのような挙動をとるかは、タブレットによって異なります。
多くのタブレットでは、多少の動作制限はあるものの、SIMカードなしでもWi-fiでネットに接続して活用できるようになっていたりします。
↑DocomoのOptimus Padは、一時投売りがされたこともあって、白ロム状態での中古品・新古品が大量に流通しています。SIMカードがなくても多くの機能が使え、普通にタブレットとして活用できます。