手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
※ちなみに今回使っているのは、「UK-KIT-2」相当のキットです。
さて、穴開けの作業も終わったので、いよいよ最大の難関である、ボディとネックの取り付けです。

ここで使うのは、一般の木工用ボンドではなく、楽器製作・リペアに定評のある「タイトボンド」です。
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木工用ボンドと比べると、もう最初に塗りつける段階からずっと粘度が高くてべっとりした感じです。
そして乾くときに少しだけ痩せます。
乾いたあともあまり透明にはならず、半透明の茶色い濁った色になります。
ですので、あまりはみ出さずに塗り、はみ出したらできるだけきれいに拭き取っておくのがきれいに仕上げるコツ…ですが、これがなかなか簡単ではありません。
余計なタイトボンドを拭き取るより、ボディとネックをまっすぐ貼り付けることのほうがはるかに重要なので、ある程度で妥協して接合部分の位置調整に集中します。(中心線を見ながら、定規を当ててツライチを確認します)
大きなサイズの輪ゴム(ゴムバンド)でボディとネックを固定し、改めて接合面が正しく接合されていることを確認した上で、しばらくそのままそっとおいておきます。
ボディとネックが接着できたら、次はフレットボード(指板)です。
こちらは買ったとき、猛烈に反っていた(このあたりがジャンク品である所以でしょう)ので、過度の乾燥が原因の1つだと考え、一度水に浸したうえで、水平(より少しだけ元の反り方向に対して逆反り)にして固定し、乾燥させてみます。
これで、大きな反りは解消されました。
フレットボードの取り付けは、それ自体としては難しくありませんが、やはり中心線に合わせて、フレットが斜めに取り付けられることがないよう、位置決めすることが重要です。

さて、ここで本当は、ブリッジ(ボディに固定する下側の弦固定パーツ)を取り付ける、または位置決めしてマスキングするのが本来の手順なのですが、私は間違って、それらをやらずに次のステップである「塗装」に進んでしまいました。
このことがあとで余計な手順を招くことになります。
さて、塗装ですが、当初「やらなくていいんじゃないか」と思っていたのですが、結論からいうとやったほうがいいです。
というのも、ウクレレは白木の状態ではやはりとてもカッコ悪いです。ちゃんと木目を出す(または色を塗る)ことで、楽器らしさが出てきます。
(ただ、裏技としては、塗料やニスは使わずにレモンオイルを適当に塗るだけ、という方法もあります。
これでもきれいな木目が出て、見た目はよくなります。
ただ、この方法だと木の表面のざらざらした感じは解消しないでしょう。
やはり、レモンオイルよりは、ニスなどを塗って木目を引き出すのがいいと思います。)
さて、木材の塗装では、いきなり塗料やニスを塗るのではなく、「目止め」という作業を事前に行うことが必要です。
目止めは、「との粉」と呼ばれる粉を水にといて、それを塗装前の木材に塗り込むことで、木材表面の細かな穴を塞ぎ、表面の平滑感を向上させます(要は仕上げがきれいになります)。


との粉を塗りました。

ほとんど泥遊びのようです。

塗ったとの粉を、雑巾のようなもので擦り込みながら拭き取ります。
そして、ここに塗装をしていきますが、今回は塗料や一般的なニスではなく、「チークオイル」というものを使いました。
これは、透明で無職で、素材の木目を引き立たせることを目的にした、非常にさらさらしたニスです。
イメージとしては、ニスとレモンオイルの中間のような存在ですね。
液だれの心配もほぼなし(というか、さらさらなので、塗った時点で余計なオイルは下に落ちてしまう)、とても使いやすいです。

チークオイルを塗りました。
このまま乾燥させます。
意外と乾くのに時間がかかり、安心して次の作業ができるまでに2日ほどかかりました。(それまでは何となく少しべたべたしている)
(次回に続きます。)

