2025年02月28日

初代メタクエストで格安でビートセイバーで遊ぶ!(1)

※2025/3/14更新:下記の問題、いったんは解消したようです。ですので、「Quest1を安価なビートセイバー専用機にする」というアイデアもまた使えるようになりました。ただ、将来にむけた不確定性はさらに高まっている状況ではありますね。
※2025/3/1更新:ちょうどこの記事を書いたタイミングで、Quest1にアプリをインストールできないという状況が多発するようになったようです。ですので、下記の記事については「現状では、今からQuest1を使いこなすのは非常に難しくなっている」と訂正します。


「Quest1でBeat Saber」のススメ

初代Oculus (Meta) Questは、2019年に発売された、現行のMeta Quest3より2世代前に相当するVRヘッドセットです。

640px-Oculus_Quest.jpeg

https://www.janpara.co.jp/sale/search/result/?SSHPCODE=&OUTCLSCODE=&KEYWORDS=Oculus+Quest+MH-B&KEYWORDS.x=25&KEYWORDS.y=19&CHKOUTCOM=1
https://jp.mercari.com/search?search_condition_id=1cx0zHHBtYR0xNTAwMBxrHW9jdWx1cyBxdWVzdCA

すでにサポートは2024年で終了しており、今後は新たなアプリ・ゲームが発売されたり既存アプリのアップデートが提供されることはなく、他のユーザーとのコミュニケーション等の機能も削除された状態です。(最近、もう1点問題が出てきました。こちら参照
過去にリリースされた対応アプリ・ゲームについてはまだダウンロード・利用可能なものが多いですが、ゲーム内のオンライン機能等、一部機能が削除されたりしています。

そんなわけで、今後は廃れていくのを待つばかりの「終わったハード」であることは間違いないのですが、だからこそ中古はかなりの安価で購入可能です。価格は変動しますが、リサイクルショップ・オークションサイト・フリマサイト等をうまく活用すれば、まずまずの状態のハードが10000円以下で手に入ります。最新のQuest3が、廉価版の3Sであっても5万円くらいすることを考えると、目的を明確にして割り切って買うならかなりのお買い得だと言えるのではないでしょうか。

ところで、皆さんはVRを使って遊ぶ、というとまず何を思い浮かべるでしょうか。
ここで、VR空間のなかで音楽に合わせてサーベルを振り回して迫りくるキューブを切る音ゲー「Beat Saber(ビートセイバー)」を思い浮かべる人は少なくないのではないでしょうか。


https://www.meta.com/experiences/2448060205267927/

Beat Saber、面白そうだけど、ヘッドセットとか高性能PCとかを用意するところから始めなきゃいけないからコストもかかるし大変そうだ、と思って経験できていない方。今こそ、初代Oculus (Meta) Quest(以下「Quest1」と呼びます)でお手軽にBeat Saberを始めましょう
このエントリでは、今から中古でQuest1を購入して「Beat Saber専用機」として仕上げ、公式曲のみならず(動画サイトなどでみんな遊んでいる)カスタム曲で遊んだりMODを導入したりするところまでを解説したいと思います。

ちなみに、カスタム化の解説については、「超親切」という感じではなく、ある程度こういった手順に慣れている方向けに書きます。より丁寧な解説は、他のサイトなども併用して補ってください。


※よくある質問

Q. 高性能PCが必要?
A. Quest単独で動作するBeat Saberを導入しますので、グラフィックボードが入っているゲーミングPCのようなものは不要です。ただし、カスタム曲を入れるなどのカスタマイズをするために、ノートPCやミニPC等でもいいので、Windows PCが1台あるのが望ましいです。

Q.メタのストアのBeat Saberのページを見ると、対象機種がQuest2以上に限定されていてQuest1は入っていないんだけど、本当に遊べるの?
A.Beat Saberは2024年にQuest1のサポートを終了し、その後のバージョンアップでQuest2以上のみ対応という位置づけになりましたが、現時点(2025年1月)では、Quest1でもサポート終了時のバージョン(v1.37)がインストール可能で普通に遊べます。ただし、将来的にはオンライン機能が失われたり、そもそもインストールができなくなったりする可能性はあります。


「Quest1でBeat Saber」のメリット

さて、Beat SaberはVRの世界では超人気ゲームなので、あらゆるVR機器でリリースされています。
そんな中でも、今から「安く・お手軽に」始めるなら、「中古Quest1」を買って「MetaのストアサイトからQuest用のBeat Saberを買う」のが一番お得だと思います。理由は以下のとおりです。

・買ったソフトが将来Quest2・3にも使える
 Quest1でBeat Saberを買ったら、今後、より新しい機種に買い換えたときにソフトが無駄になると思われるかもしれませんが、MetaストアのQuest用Beat SaberはQuestシリーズ共通のライセンスになっているので、将来Quest2や3を買ってもそのまま(最新バージョンを)遊べます。

・PC VR用Beat Saberがついてくる
 クロスバイという仕組みのおかげで、MetaストアでQuest用のBeat Saberを買うと、Oculus Linkを使ったPC VR用のBeat Saberがタダでもらえます。(なお、勝手に追加はされないので、Metaストアの「LinkPC VR」のページから別途入手してください)。
 たとえQuest1を使っていても、PC VRであれば今後も最新のBeat Saberが遊べます。今回の記事ではQuest本体でのスタンドアロンでの遊び方について解説していきますが、PC VRで挑戦するのもアリです。
 また、将来Quest2や3を買ったときにも、同じライセンスでPC VRのBeat Saberも遊べるわけです。

・MODの導入が安定
 現状(2025年1月現在)、Quest2・3へのMod導入で一部ツールが使えないなどの問題が発生しているようです。今後も、Beat Saber自身や本体OSのバージョンアップによってMODが使えなくなったりすることもあるでしょう。
 Quest1であれば、ゲームの更新はv1.37.0で終了、OSの更新も恐らくないので、いちどMODが導入できればその環境を維持しやすい状況です。MODの導入も、Quest2・3よりは面倒ですが、特に難しいというほどではありません。


「Quest1でBeat Saber」で注意すべきポイント

 このように、魅力の多いQuest1でのBeat Saberデビューですが、注意しなければいけないこともあります。それを先に書いておきたいと思います。

・いつか遊べなくなるかも
 これはサポートが終わったハードの宿命です。ある日、ヘッドセットを立ち上げてみたらホーム画面が開かなくなっていた、ゲームのアイコンをクリックしてもエラーが出るだけで起動しなくなった、そんなことも十分ありえます(もうサポート終了していますので、メーカーに文句も言えません)。
 Quest1のさらに前の世代である「Oculus Go」ではすでにそんな感じになってますので、いずれはQuest1もそうなるでしょう。逆に言えば、そうなる前に遊び尽くそう、というのがこのエントリの趣旨です。使えなくなった時にまだVRゲームにハマっていたら、その時こそQuest現行機種への買い替え時ですね。

・処理能力がギリギリ
 元々、Quest1のキラーソフトとして登場したBeat Saberですが、その後のバージョンアップによって後継機種に最適化されて処理が重くなっており、非力なQuest1では処理能力がギリギリになっています。
 MODのない公式版でも処理のカクツキが発生するくらいですから、より負荷の重いカスタム版では、不用意にMODを入れるとまともに動かなくなります。限界をふまえつつ割り切って遊ぶのが「Quest1でカスタム版Beat Saber」の前提となるでしょう。

・中古ゆえのトラッキング劣化リスク
 いまからQuest1を買う場合、選択肢は中古しかありませんが、中古品の状態はピンキリです。レンズが割れているとかコントローラーがまともに動かないといったすぐにわかる不具合はいうまでもないのですが、VR機器ならではの目で見て分からないような劣化要素として、「トラッキング能力の低下」というリスクがあります。これは、

 ・ヘッドセットのカメラが汚れたり劣化したりしている
 ・コントローラーのリング部分の赤外線照射能力が落ちている
 ・コントローラーのバッテリ接触が悪くなり、振ったときの遠心力で通電が瞬断する


 といった原因でヘッドセットやコントローラーを空間内でトラッキングする能力が落ち、結果としてBeat Saberプレイ中にゲームの舞台やサーベルが消えたりあさっての方に飛んで行くエラーが生じるリスクを指します。
 これは、Beat Saberのような動きの激しいゲームで「のみ」起こりがちで、ホーム画面の操作や動きのおとなしいゲームでは問題ないことが少なくなく、中古購入後に販売店等にクレームを入れにくかったりします。


中古Quest1購入にあたり知っておきたい知識

Oculus(Meta)は多岐にわたるVRヘッドセットを出しており、安いからといって違う機種を買うと失敗しますので、そのあたりも含めて、確実に希望どおりの中古Quest1を買うための前提知識を簡単に整理しておきます。

・OculusとMeta
QuestシリーズはOculusというスタートアップ企業が開発したもので、途中でmeta社に買収され、そのタイミングでOculus Quest2がMeta Quest2に改名されました。買収があったのはQuest2販売時でしたので、Quest1については、すべて名前は「Oculus Quest」です。(ただし現在のMetaストアでは、Quest1についても「Meta Quest」と呼んでいます)

・Go、Quest、Riftの関係
Oculus Goは、Questより前に発売されたVRヘッドセットで、手軽にVR動画を見たり簡単なゲームで遊んだりするための入門機種でした。既にサポートが切れており、今から活用するにはかなりの専門知識が必要です。
Oculus Riftシリーズは、PCに接続して使う「PC VR」専用のヘッドセットです。Questシリーズのバージョンアップにより同様のPC VR機能がQuestにも導入されたことから存在価値が薄れ、既に販売を終了しています。
Questシリーズはスタンドアロン型から開始し、途中でPC VRの機能も追加された万能型VRヘッドセットで、世代交代を繰り返し、現在は3代目(Meta Quest3/3S)になっています。

・Go、Quest、Riftを区別する方法
今回手に入れるべきはQuest1ですが、似たような中古の価格帯に、GoやRiftなど紛らわしいヘッドセットが並んでいます。機種名が明記されていればOKですが、たまにQuestとRiftを間違えている売主がいたりします。
ざっくり、見分ける方法としては、

・本体、コントローラーがシルバーなのはOculus Go
・本体、コントローラーが白いのはQuest2
・本来、コントローラーが黒いのはQuest1、Riftシリーズ
・ヘッドストラップが布バンドなのはGo、Quest2
・ヘッドストラップがゴムバンドなのはQuest1
・ヘッドストラップがプラスチックなのはRiftシリーズまたはストラップを交換したQuest2
・ヘッドストラップが白く変色しているのはQuest1


といったあたりです。
Quest1については「本体・コントローラーが黒」「ヘッドストラップがゴムバンドで、ほとんどの場合白く変色している」あたりで見分けるのがいいと思います。
ちなみに、白く変色しているゴムバンドですが、アーマオールやクレポリメイトなどの「革製品の艶を出す」クリーナーで拭くことで簡単に復活しますので、白くても気にせず購入してOKです。

https://amzn.to/40CycWT
https://amzn.to/4h6I0PQ

・ストレージ容量について
Quest1にはストレージ容量64GBと128GBのバリエーションがあります。
Beat Saberを遊ぶだけならカスタム曲を入れても数GBで足りるので、64GBで全く問題ありません。他のゲームやアプリを使う予定があったとしても、Quest1時代のゲームはそこまでサイズが大きくないので、64GBで困ることはほぼないと思います。
ちなみに、本体を外部から見て容量を判定する方法ですが、ヘッドバンドの右側の内側に書かれているモデル番号が「1PASH9A」なら64GB、「1PASH9B」なら128GBです。
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posted by そらパパ at 07:12| Comment(0) | TrackBack(0) | その他ガジェット | 更新情報をチェックする
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