このブログでもたくさんエントリを書いている「デジカメ」ネタですが、最近はウクレレとかのほうに興味が移って写真撮影の趣味への「熱」は小康状態です。
大量に買っていたジャンクレンズもほとんど処分(捨てたりハード○フに売ったり)して、メインのデジイチ数台+本当に使うレンズに機材を絞り込みました。
また、コンデジについても、今後使わないと思われるものはどんどん処分したため、所有台数はかなり減りました(それでもまだたくさんありますし、このブログでご紹介した機種などはほとんど全部残っていますが(笑))。
そんななかで、最近逆にスペア機を買いたした例外的なコンデジが、こちらになります。
LUMIX DMC-FX700
Panasonic
このコンデジは、普段はまったく使っていないのですが、特定のシチュエーションで毎年使っていて、そのシチュエーションでの利便性は他の機種の追随をまったく許しません。
それは、
暗いところでのハイビジョン動画撮影
です。
もっと具体的にいうと、娘の小学校での年1回の発表会の撮影に、毎年このコンデジを使っています。
この発表会では、劇みたいなものを真っ暗な体育館(ステージだけ明かりがついている)で発表します。
観客の席はパイプ椅子で、撮影のための特別なスペースはありません。(自分の子どもが出ている時間だけ、特別観覧席に移動できて割と前で撮れるのですが、やはりパイプ椅子でスペースはぎりぎりです)
そんな状況で、コンパクトでかさばらず、席に座ってすぐに一脚に取りつけて撮影が始められて、明るいレンズとCMOS素子で暗いシーンに強く、使いやすい標準的なハイビジョンフォーマットで撮影できて、バッテリーが大きめで持ちがいい。さらに音声もステレオ録音できる。
それなのに、中古の価格がとてもリーズナブルで、手軽に入手できる。
それが、このDMC-FX700なのです。
夫婦で発表会を見に行くときは、妻にこのFX700を持たせて(録画開始ボタンをおして一脚を支えてるだけでOK)動画担当、私はデジイチに明るい単焦点レンズを付けて静止画担当というかたちで役割分担しています。
このFX700、静止画を撮るとノイズリダクションが強烈にかかって、いわゆる「塗り絵」になってしまうので、コンデジとしての全体的な評価は決して高くありません(私もその部分は評価できないと考えています。まあ使えないレベルではありませんが)が、動画コンデジとしては、この機種以降の廉価レンジのどのコンデジもかなわない高いレベルでの安定したバランスを誇っています。
こんなバランスのいい「名機」は、もうそうそうは出ないだろうな、ということで、中古で安価に出ていた出物を発見したので、スペア機として買いたした次第です。
動画を撮るにはとてもいいコンデジですので、そういった用途を考えている方は見かけたら買ってみてもいいと思います。
2013年09月03日
2013年08月26日
激安じゃじゃ馬マルチエフェクター、KORG AX3G/AX5Gを乗りこなす!
さて、というわけでKORGのAX3G/AX5Gです。
KORG AX5G
KORG AX3G
現在、KORGのマルチエフェクターは事実上「ZOOMとの競争に負けてじり貧状態」と呼んでしまっていいんじゃないかと思います。
VOXのブランドで出した姉妹モデル「StompLab」も不振を極めているようですし、もう撤退の2文字がちらつくような状況なんじゃないかな、と思われます。
ともあれ、今回ご紹介するAX3G/AX5Gは、KORGの(ほぼ)最新のギター用マルチエフェクターです。両者の違いは、5Gのほうにペダルがついていることだけ(厳密には1つだけ内蔵エフェクトが違う)です。

↑我が家にあるAX5G。中古楽器店のジャンク扱いで、あまり大きな声で言えないくらい安く手に入れました(笑)。
このモデルの(現象的な意味での)特徴は、中古市場を含めてとんでもなく値崩れしている、ということです。
中古楽器店でもまあ4000円以下で売っていることが多いと思いますし、オークションなどではAX3Gなら送料を除いて2000円を切ってくるでしょう。
じゃあ、このモデルは音が悪いのか?機能が不足しているのか?といえば、全然そんなことはなく、マルチエフェクターとして他のモデルに遜色のない性能をもっています。
KORGのここ何年かのエフェクターで培われているREMSテクノロジーがこのモデルにも投入されており、かつての巨大なフロアマルチの性能が、びっくりするほど軽くて(おもちゃのよう)小さな筐体に詰まっています。
特に、コーラスやフェイザーなどのモジュレーション系は、レゾナンスやスイープ周波数まで設定可能、リバーブは残響音の減衰量を音域ごとに別々に設定できるなど、このクラスでは考えられない、超マニアックな自由度をもっており、安物どころかむしろ「競合製品と比べても性能・機能の高さが光るモデル」と言ってしまってもいいと思います。
ただ…このシリーズには大きな問題があります。
おそらくそれが、このモデルが売れなかった大きな理由の1つでもあるように思います。
それは、
音作りの難易度が高すぎる。
これに尽きます。
音作りの際に表示される情報がほとんど呪文で、本体だけでは絶対に設定できませんし、説明書を読んでもエフェクター初心者には到底理解できない難しさなのです。
たとえば、モジュレーションとしてコーラスを設定したいと考えたとします。
編集項目のダイアルを回して「MOD」に設定し、値を変更しようとすると…

本体のLEDディスプレイに出てくるのは、「F1」「F2」という謎の表示。
ZOOMならここで「CH」とか「C1」とか出てくるので(分かりにくいですが)いちおう「これがたぶんコーラスだな」と分かるんですが、AX3GではただのFなんとかという表示になってしまうのです。
そこで取扱説明書を見て、ようやく「F0」「F1」「F3」の3つがコーラスだと分かります。
ここで、「F3」のコーラスを選んで、パラメータを調整することにします。
このパラメータについても、「P1」「P2」「P3」「P4」(さらに加えて、名前の出てこない「Main」というパラメータもあります)といったまったく具体的イメージのない名前しかつけられていません。
そこでもう一度説明書を見ます。

Main=SPEED1
P1=SPEED2
P2=DEPTH
P3=RESO
P4=MODE
いやー、これは完全に「初心者お断り」レベルですよほんとに。
エフェクターについてかなり理論的に知っている人でないと、このコーラスのパラメータは調整できないでしょう。
「分かる人」でも、説明書と首っぴきにならないとパラメータがいじれないインターフェイスの悪さがあります。
これがこのモデルの最大の欠点で、売れなかった大きな理由なんじゃないかと思います。(しかもプリセットの音はあんまりよくないんですよこれが(笑))
さらにもう1つハードルがあって、このモデル、パラメータの詳細は買ったときに付属している説明書には書いてありません(爆)。最初からついている説明書にはパラメータの「概要」しか書いていないのです。
ネットから、パラメータの詳細資料をダウンロードする必要があります。
http://www.korg.co.jp/Support/Manual/download.php?id=130
これをダウンロードすると、ようやくある程度のパラメータの詳細がわかってきます。
いやーそれにしてもほんとにひどい状況だなこれは。
さて、そんなわけで、このAX3G/AG5Gは、見た目のコンパクトで気軽なイメージとはかけ離れた、マニアックで難易度の高い、本格的なマルチエフェクターです。
プリセットの音がいまいちで自分で音の作り込みをしなければならないのに、作り込みのためのインターフェイスが最悪でかなりのマニアでないとまともに音作りができないという欠陥があります。
でも、そのインターフェイスの悪さを乗り越えると、はるかに大きくて重い上位モデルのマルチエフェクターに匹敵する、もしくはそれ以上に細かなカスタマイズによる本格的な音作りが可能となり、いちどそうやって音作りをすれば、その音を極めてコンパクトで軽い筐体で持ち歩くことができるようになります。しかも超安いし。
見た目からは想像ができないほどのじゃじゃ馬エフェクター。
安く買って、ぜひ「乗りこなして」みてはいかがでしょうか。
おまけ:その「乗りこなし」のためのツールとして、複雑なパラメータを一目で見渡すことのできるパラメータシートを作ってみました。
これを見れば、大雑把にパラメータ全体をすぐに確認することができます(詳細は説明書に戻って確認してください。)。

↑本体はPDFファイルです。ダウンロードして活用下さい。
![]() ★★【ポイント5倍!】8/18(日) 9:59まで!KORG / AX3G 【コ... |
KORG AX5G
KORG AX3G
現在、KORGのマルチエフェクターは事実上「ZOOMとの競争に負けてじり貧状態」と呼んでしまっていいんじゃないかと思います。
VOXのブランドで出した姉妹モデル「StompLab」も不振を極めているようですし、もう撤退の2文字がちらつくような状況なんじゃないかな、と思われます。
ともあれ、今回ご紹介するAX3G/AX5Gは、KORGの(ほぼ)最新のギター用マルチエフェクターです。両者の違いは、5Gのほうにペダルがついていることだけ(厳密には1つだけ内蔵エフェクトが違う)です。

↑我が家にあるAX5G。中古楽器店のジャンク扱いで、あまり大きな声で言えないくらい安く手に入れました(笑)。
このモデルの(現象的な意味での)特徴は、中古市場を含めてとんでもなく値崩れしている、ということです。
中古楽器店でもまあ4000円以下で売っていることが多いと思いますし、オークションなどではAX3Gなら送料を除いて2000円を切ってくるでしょう。
じゃあ、このモデルは音が悪いのか?機能が不足しているのか?といえば、全然そんなことはなく、マルチエフェクターとして他のモデルに遜色のない性能をもっています。
KORGのここ何年かのエフェクターで培われているREMSテクノロジーがこのモデルにも投入されており、かつての巨大なフロアマルチの性能が、びっくりするほど軽くて(おもちゃのよう)小さな筐体に詰まっています。
特に、コーラスやフェイザーなどのモジュレーション系は、レゾナンスやスイープ周波数まで設定可能、リバーブは残響音の減衰量を音域ごとに別々に設定できるなど、このクラスでは考えられない、超マニアックな自由度をもっており、安物どころかむしろ「競合製品と比べても性能・機能の高さが光るモデル」と言ってしまってもいいと思います。
ただ…このシリーズには大きな問題があります。
おそらくそれが、このモデルが売れなかった大きな理由の1つでもあるように思います。
それは、
音作りの難易度が高すぎる。
これに尽きます。
音作りの際に表示される情報がほとんど呪文で、本体だけでは絶対に設定できませんし、説明書を読んでもエフェクター初心者には到底理解できない難しさなのです。
たとえば、モジュレーションとしてコーラスを設定したいと考えたとします。
編集項目のダイアルを回して「MOD」に設定し、値を変更しようとすると…

本体のLEDディスプレイに出てくるのは、「F1」「F2」という謎の表示。
ZOOMならここで「CH」とか「C1」とか出てくるので(分かりにくいですが)いちおう「これがたぶんコーラスだな」と分かるんですが、AX3GではただのFなんとかという表示になってしまうのです。
そこで取扱説明書を見て、ようやく「F0」「F1」「F3」の3つがコーラスだと分かります。
ここで、「F3」のコーラスを選んで、パラメータを調整することにします。
このパラメータについても、「P1」「P2」「P3」「P4」(さらに加えて、名前の出てこない「Main」というパラメータもあります)といったまったく具体的イメージのない名前しかつけられていません。
そこでもう一度説明書を見ます。

Main=SPEED1
P1=SPEED2
P2=DEPTH
P3=RESO
P4=MODE
いやー、これは完全に「初心者お断り」レベルですよほんとに。
エフェクターについてかなり理論的に知っている人でないと、このコーラスのパラメータは調整できないでしょう。
「分かる人」でも、説明書と首っぴきにならないとパラメータがいじれないインターフェイスの悪さがあります。
これがこのモデルの最大の欠点で、売れなかった大きな理由なんじゃないかと思います。(しかもプリセットの音はあんまりよくないんですよこれが(笑))
さらにもう1つハードルがあって、このモデル、パラメータの詳細は買ったときに付属している説明書には書いてありません(爆)。最初からついている説明書にはパラメータの「概要」しか書いていないのです。
ネットから、パラメータの詳細資料をダウンロードする必要があります。
http://www.korg.co.jp/Support/Manual/download.php?id=130
これをダウンロードすると、ようやくある程度のパラメータの詳細がわかってきます。
いやーそれにしてもほんとにひどい状況だなこれは。
さて、そんなわけで、このAX3G/AG5Gは、見た目のコンパクトで気軽なイメージとはかけ離れた、マニアックで難易度の高い、本格的なマルチエフェクターです。
プリセットの音がいまいちで自分で音の作り込みをしなければならないのに、作り込みのためのインターフェイスが最悪でかなりのマニアでないとまともに音作りができないという欠陥があります。
でも、そのインターフェイスの悪さを乗り越えると、はるかに大きくて重い上位モデルのマルチエフェクターに匹敵する、もしくはそれ以上に細かなカスタマイズによる本格的な音作りが可能となり、いちどそうやって音作りをすれば、その音を極めてコンパクトで軽い筐体で持ち歩くことができるようになります。しかも超安いし。
見た目からは想像ができないほどのじゃじゃ馬エフェクター。
安く買って、ぜひ「乗りこなして」みてはいかがでしょうか。
おまけ:その「乗りこなし」のためのツールとして、複雑なパラメータを一目で見渡すことのできるパラメータシートを作ってみました。
これを見れば、大雑把にパラメータ全体をすぐに確認することができます(詳細は説明書に戻って確認してください。)。

↑本体はPDFファイルです。ダウンロードして活用下さい。
2013年08月21日
タブレット「SMT-i9100」を本格的に分解する!
我が家では、娘が使うタブレットとして、かつてauが取り扱っていたサムスン製タブレット「SMT-i9100」を活用しています。
SMT-i9100
SAMSUNG(au)
当初はこの機種にこだわるつもりは特になかったのですが、今では娘がこのタブレットの電源ボタンや「戻る」ソフトキーの位置を覚えてしまって、他のタブレットに移行するのが簡単ではなくなったこともあり、故障時等に備えて複数台、ヤフオクなども活用して同機種をストックしています。
そんななかで今回、このタブレットの一番奥(液晶パネル)まで分解して、2台の故障した本機から1台の正常動作する機体をつくることができましたので、ここで参考のために分解の手順について記載しておきたいと思います。
なお、分解するとメーカー保証は受けられなくなりますので自己責任でお願いします。
1.白いバックパネルを取り外す。
爪すらなく、単にはめこんであるだけです。
しかも「はめこみ」自体も上下のみなので、上のパネルのエッジを少し反らして持ち上げれば外れます。(下側はクレードル用の充電端子(矢印)がひっかかるので、上からはずす)

2.黒いプラスチックフレームを取り外す。
ネジ止め+爪によるはめこみです。
まずネジをはずして、次に少し力を入れて爪で固定されたフレームをはずしていきます。意外と華奢なのでフレームを割ってしまわないように注意してください。

3.バッテリーを取り外す。
バッテリーを外す際は、次の手順ではずしていくのがいいでしょう。
① バッテリーを固定しているネジを外す(精密ドライバーが必要)
② バッテリーと基盤を繋ぐ電源ケーブルを外す(基盤に水平に引っ張るのではなく、基盤に垂直に(空中方向に)持ち上げて外します)
③ バッテリーの、電源ケーブルがついている方の短辺からゆっくり上に持ち上げる。両面テープでがっちり固定されているので注意してください。うまくはがさないとバッテリーが曲がって使い物にならなくなるのでそちらも注意。
④ 電源ケーブルがついていないほうの短辺は、出っ張りによって基盤に引っかけられて固定されているので、その出っ張りを引っかけから外してようやくバッテリーの取り外し終了。

4.基盤と接続するいくつかのケーブルを取り外す
① まず、液晶パネルと基盤を接続するフラットケーブルを取り外します。
フラットケーブルを固定するコネクタは、ケーブルの反対側にある固定パーツを「後ろに倒して、引き抜く」ことで外すことができます。(元に戻すときは逆に、ケーブルをぎりぎりまで深くさしこんでから「押し込んで、前方に立てる」ことで固定します。)
② 次に、液晶パネルの接続ケーブルのすぐ横にある小さなフラットケーブルの基盤接続部を外します。(これは上(空中方向)に軽く力を入れるだけです)
③ そして、本体裏側から見たときに左側にあたる側面(microSDスロットのあるほう)にある、同様の小さなフラットケーブルの基盤接続部分についても、同様に上に軽く引っ張って外します。

5.基盤とスピーカーユニットのネジ止めを外します。
基盤のネジ止めをはずし(赤○)、続いてタブレットの両サイド上部にあるスピーカーユニット(スピーカーだけでなく、電源スイッチや音量スイッチ等もまとめられた黒いプラスチックの部品)を固定するネジも外します(オレンジ○)。

6.左右のスピーカーユニットの固定を解除します
左右のスピーカーユニットは、それぞれタブレット本体から出る爪で固定されています。
ユニットと爪を壊さず、基盤とつながった細いケーブルを切ることがないよう、細心の注意を払いつつ、爪をずらして左右のユニットの固定を解除し、取り外し可能な状態にします。

7.基盤とスピーカーユニットを同時に取り外します。
ここまでで、基盤とスピーカーユニットがタブレットから外れましたので、そのまま一緒に(細いケーブルを切らないように)タブレット本体から取り外します。

8.液晶パネルを固定するネジを外します。
特に難しくありませんが、左側面、4.で外したフラットケーブルで隠れた位置にもネジがあります。気づかずに外そうとするとパネルが破損しますので、注意してください。

9.液晶パネルを取り外します。

↑取り外した液晶パネル。
これで完全にタブレットの最奥までアクセスできる状態になりました。
まあ、基盤とスピーカーユニットはばらばらにできませんでしたが、ちょっと見た限りではこの2つを素人が分離するのは簡単ではなさそうです。(それでも、電源スイッチがついている側については何とか分離可能でした。)
全体的には、それほど分解が難しいタブレットではありません。
いくつかのサイズのドライバーだけで、可逆的な分解で最奥部まで到達できます。ただし細いケーブルがあちこちにあるので、切らないように注意してください。
私はこの分解で、液晶パネルだけが故障した本体と、液晶パネル以外がほとんどだめになった本体を組み合わせて、動作する本体を1台作ることに成功しました(笑)。

↑分解が終わった後の「使わなかったほうの」本体。液晶パネルがありませんね。
SMT-i9100
SAMSUNG(au)
当初はこの機種にこだわるつもりは特になかったのですが、今では娘がこのタブレットの電源ボタンや「戻る」ソフトキーの位置を覚えてしまって、他のタブレットに移行するのが簡単ではなくなったこともあり、故障時等に備えて複数台、ヤフオクなども活用して同機種をストックしています。
そんななかで今回、このタブレットの一番奥(液晶パネル)まで分解して、2台の故障した本機から1台の正常動作する機体をつくることができましたので、ここで参考のために分解の手順について記載しておきたいと思います。
なお、分解するとメーカー保証は受けられなくなりますので自己責任でお願いします。
1.白いバックパネルを取り外す。
爪すらなく、単にはめこんであるだけです。
しかも「はめこみ」自体も上下のみなので、上のパネルのエッジを少し反らして持ち上げれば外れます。(下側はクレードル用の充電端子(矢印)がひっかかるので、上からはずす)

2.黒いプラスチックフレームを取り外す。
ネジ止め+爪によるはめこみです。
まずネジをはずして、次に少し力を入れて爪で固定されたフレームをはずしていきます。意外と華奢なのでフレームを割ってしまわないように注意してください。

3.バッテリーを取り外す。
バッテリーを外す際は、次の手順ではずしていくのがいいでしょう。
① バッテリーを固定しているネジを外す(精密ドライバーが必要)
② バッテリーと基盤を繋ぐ電源ケーブルを外す(基盤に水平に引っ張るのではなく、基盤に垂直に(空中方向に)持ち上げて外します)
③ バッテリーの、電源ケーブルがついている方の短辺からゆっくり上に持ち上げる。両面テープでがっちり固定されているので注意してください。うまくはがさないとバッテリーが曲がって使い物にならなくなるのでそちらも注意。
④ 電源ケーブルがついていないほうの短辺は、出っ張りによって基盤に引っかけられて固定されているので、その出っ張りを引っかけから外してようやくバッテリーの取り外し終了。

4.基盤と接続するいくつかのケーブルを取り外す
① まず、液晶パネルと基盤を接続するフラットケーブルを取り外します。
フラットケーブルを固定するコネクタは、ケーブルの反対側にある固定パーツを「後ろに倒して、引き抜く」ことで外すことができます。(元に戻すときは逆に、ケーブルをぎりぎりまで深くさしこんでから「押し込んで、前方に立てる」ことで固定します。)
② 次に、液晶パネルの接続ケーブルのすぐ横にある小さなフラットケーブルの基盤接続部を外します。(これは上(空中方向)に軽く力を入れるだけです)
③ そして、本体裏側から見たときに左側にあたる側面(microSDスロットのあるほう)にある、同様の小さなフラットケーブルの基盤接続部分についても、同様に上に軽く引っ張って外します。

5.基盤とスピーカーユニットのネジ止めを外します。
基盤のネジ止めをはずし(赤○)、続いてタブレットの両サイド上部にあるスピーカーユニット(スピーカーだけでなく、電源スイッチや音量スイッチ等もまとめられた黒いプラスチックの部品)を固定するネジも外します(オレンジ○)。

6.左右のスピーカーユニットの固定を解除します
左右のスピーカーユニットは、それぞれタブレット本体から出る爪で固定されています。
ユニットと爪を壊さず、基盤とつながった細いケーブルを切ることがないよう、細心の注意を払いつつ、爪をずらして左右のユニットの固定を解除し、取り外し可能な状態にします。

7.基盤とスピーカーユニットを同時に取り外します。
ここまでで、基盤とスピーカーユニットがタブレットから外れましたので、そのまま一緒に(細いケーブルを切らないように)タブレット本体から取り外します。

8.液晶パネルを固定するネジを外します。
特に難しくありませんが、左側面、4.で外したフラットケーブルで隠れた位置にもネジがあります。気づかずに外そうとするとパネルが破損しますので、注意してください。

9.液晶パネルを取り外します。

↑取り外した液晶パネル。
これで完全にタブレットの最奥までアクセスできる状態になりました。
まあ、基盤とスピーカーユニットはばらばらにできませんでしたが、ちょっと見た限りではこの2つを素人が分離するのは簡単ではなさそうです。(それでも、電源スイッチがついている側については何とか分離可能でした。)
全体的には、それほど分解が難しいタブレットではありません。
いくつかのサイズのドライバーだけで、可逆的な分解で最奥部まで到達できます。ただし細いケーブルがあちこちにあるので、切らないように注意してください。
私はこの分解で、液晶パネルだけが故障した本体と、液晶パネル以外がほとんどだめになった本体を組み合わせて、動作する本体を1台作ることに成功しました(笑)。

↑分解が終わった後の「使わなかったほうの」本体。液晶パネルがありませんね。
2013年08月16日
エレキウクレレのためのエフェクターとは?
さて、エレキウクレレにつなぐエフェクターについて何度も書いていますが、当然、「ウクレレ用エフェクター」なんてものはありません。
他の楽器用のエフェクターやアンプシミュレーターを流用することになるわけですが、どんな楽器用のエフェクターなら使えるのでしょうか?
これは、結論を先に書くと、「弦楽器用ならまあ何でも使える」ということになります。
より具体的にいうと、エレキギター用、エレアコ用、エレキベース用などのエフェクターはすべて問題なく使えます。
ただ、相性みたいなものはあって、個人的に、いちばん使いやすいのは、「エレキギター用のマルチエフェクター(かアンプシミュレーター)」だと思っています。
エレキウクレレはアコースティック楽器のエレキ化なので、エレアコ用のマルチエフェクターがいちばん良さそうにも思えますが、エレアコの弦がスチール弦でかなり固い音が出るのに対して、エレキウクレレはナイロン弦のため、はるかに丸く甘い音になります。
そのため、エレアコ用のエフェクターだと、加工できる音の範囲がやや狭くて、「尖った音」「シャープな音」をうまく作れない印象があります(あくまでも個人的な印象ですが)。
また、エレアコ用のエフェクターには「歪み系」のエフェクトが入っていない場合が多いです。エレキギターっぽく歪んだ音も出したい場合はエレアコ用は検討対象から外れます。
続いてベース用のマルチエフェクターですが、こちらはエレキギター用とエレアコ用の中間的な自由度です。エレアコ用よりは多少歪み系のエフェクトも入っていて自由度が高い一方、ギター用のものほど「歪み系ばかり」ということはなく、クリーン系の音作りが重視されています。
そういう意味では意外とエレキウクレレとも相性がいいのですが、さすがにベース用だけに、イコライザで修正できる周波数域が大きく低音のほうに偏っているほか、ウクレレが逆にかなり高音楽器のため(特にソプラノ)、ベース用のエフェクトだとうまく音に変化が出ない可能性もあります。
まあ、「中古で激安のベース用エフェクターが出ていたら、お試しで買ってみるのは悪くない」くらいの感じです。
そして次に、ギター用の、マルチではないコンパクトエフェクターですが、一言で言うと「ウクレレだとあまりコンパクトにこだわる必然性がない」と思っています。
コンパクトエフェクターの強みは、どちらかというと歪み系とディレイ系のエフェクトにあって、モジュレーション系はマルチエフェクターでも問題ない、もしくはマルチのほうがむしろ性能がいいケースも少なくないように感じます。
ディレイやリバーブも、よほどマニアックな使い方をしないなら、エレキウクレレで使う程度の領域なら、マルチで大きな問題は出ないと思います。
一方で、コンパクトエフェクターでエフェクトを構築すると、機材も多くなり場所もとりますし、もともとノイズに弱いエレキウクレレではノイズが増幅される心配も大きくなります。
そういったことを全体的に考えると、エレキウクレレともっとも相性のいいエフェクターは、「エレキギター用のマルチエフェクター(と、マルチエフェクターとしても使えるタイプのアンプシミュレーター)」なんじゃないかな、と個人的には思っているわけです。
じゃあ、具体的にはどんな機種がいいのか?というと、安物好きの私としては、やはりこのあたりですねえ。
ZOOM G1N
ZOOM G2Nu
VOX Stomplab SL1G
Digitech RP55
KORG PANDORA PX5D
Behringer V-AMP 3
Behringer X V-AMP
KORG AX5G
KORG AX3G
このうち、KORGのAG3G/AG5Gについては、あらためてエントリ書きたいと思います。
他の楽器用のエフェクターやアンプシミュレーターを流用することになるわけですが、どんな楽器用のエフェクターなら使えるのでしょうか?
これは、結論を先に書くと、「弦楽器用ならまあ何でも使える」ということになります。
より具体的にいうと、エレキギター用、エレアコ用、エレキベース用などのエフェクターはすべて問題なく使えます。
ただ、相性みたいなものはあって、個人的に、いちばん使いやすいのは、「エレキギター用のマルチエフェクター(かアンプシミュレーター)」だと思っています。
エレキウクレレはアコースティック楽器のエレキ化なので、エレアコ用のマルチエフェクターがいちばん良さそうにも思えますが、エレアコの弦がスチール弦でかなり固い音が出るのに対して、エレキウクレレはナイロン弦のため、はるかに丸く甘い音になります。
そのため、エレアコ用のエフェクターだと、加工できる音の範囲がやや狭くて、「尖った音」「シャープな音」をうまく作れない印象があります(あくまでも個人的な印象ですが)。
また、エレアコ用のエフェクターには「歪み系」のエフェクトが入っていない場合が多いです。エレキギターっぽく歪んだ音も出したい場合はエレアコ用は検討対象から外れます。
続いてベース用のマルチエフェクターですが、こちらはエレキギター用とエレアコ用の中間的な自由度です。エレアコ用よりは多少歪み系のエフェクトも入っていて自由度が高い一方、ギター用のものほど「歪み系ばかり」ということはなく、クリーン系の音作りが重視されています。
そういう意味では意外とエレキウクレレとも相性がいいのですが、さすがにベース用だけに、イコライザで修正できる周波数域が大きく低音のほうに偏っているほか、ウクレレが逆にかなり高音楽器のため(特にソプラノ)、ベース用のエフェクトだとうまく音に変化が出ない可能性もあります。
まあ、「中古で激安のベース用エフェクターが出ていたら、お試しで買ってみるのは悪くない」くらいの感じです。
そして次に、ギター用の、マルチではないコンパクトエフェクターですが、一言で言うと「ウクレレだとあまりコンパクトにこだわる必然性がない」と思っています。
コンパクトエフェクターの強みは、どちらかというと歪み系とディレイ系のエフェクトにあって、モジュレーション系はマルチエフェクターでも問題ない、もしくはマルチのほうがむしろ性能がいいケースも少なくないように感じます。
ディレイやリバーブも、よほどマニアックな使い方をしないなら、エレキウクレレで使う程度の領域なら、マルチで大きな問題は出ないと思います。
一方で、コンパクトエフェクターでエフェクトを構築すると、機材も多くなり場所もとりますし、もともとノイズに弱いエレキウクレレではノイズが増幅される心配も大きくなります。
そういったことを全体的に考えると、エレキウクレレともっとも相性のいいエフェクターは、「エレキギター用のマルチエフェクター(と、マルチエフェクターとしても使えるタイプのアンプシミュレーター)」なんじゃないかな、と個人的には思っているわけです。
じゃあ、具体的にはどんな機種がいいのか?というと、安物好きの私としては、やはりこのあたりですねえ。
ZOOM G1N
ZOOM G2Nu
VOX Stomplab SL1G
Digitech RP55
KORG PANDORA PX5D
Behringer V-AMP 3
Behringer X V-AMP
![]() ★★【ポイント5倍!】8/18(日) 9:59まで!KORG / AX3G 【コ... |
KORG AX5G
KORG AX3G
このうち、KORGのAG3G/AG5Gについては、あらためてエントリ書きたいと思います。
2013年08月14日
自炊時の「ページすべり」対策について
以前も書いたことがありますが、スキャナーを使って自炊をしていると、紙がやたらとすべる(その結果、スキャン結果もピザの切片を引っ張ったときのチーズのようにでろーんと伸びて失敗する)本が特異的にあります。
特異的、というのは、ある本だけが非常に滑り、他の本は滑らない、という違いが明確にある、ということです。
さらに、いちど「すべる本」をスキャンしてしまうと、それまですべらなかった本まですべるようになってしまうというおまけつきです。
この「すべる本」の原因は、その本の紙面に塗付されているパウダーにあります。
一部の本には、ページ同士がインクによってくっついてしまうのを防ぐために、各ページがパウダーコーティングされているものがあるのです。
そういうと、イメージできない、そんなの見たことないとおっしゃる方がいるかもしれませんが、自炊をしてこの現象を経験すると、本のページをさわっただけですぐにわかるようになります(笑)。
典型的には、よくある「パソコンのアプリケーションとかプログラミング入門のカラーの大判本」(昔の「できる」シリーズみたいなの)みたいな厚手のカラー紙面の表面には、この「すべるパウダー」てんこ盛りです。
もう少し詳しく書いておきます。
この「すべるパウダー」、おそらくどんなタイプの本の紙面にも多少はコーティングされていて、インクが熱などで解けてページ同士がくっついてしまうのを防いでいるのだと思いますが、特に以下のようなタイプの紙面には多く塗付されていて、自炊中にページがすべるといった実害が出ることが多々あります。
・カラーページ(2色刷り含む。)
・厚手の紙を使ったページ
・つるつるの紙を使ったページ
・雑誌
・大判本
そして、こういったタイプの本を自炊する際に、すべらずに適正なスキャン結果を得るためにどうすればいいのかというと、
・こまめにローラーを清掃して、ローラーについたパウダーを拭き取る。
これに尽きます。
スキャナの説明書などで、ローラーの清掃方法について説明があると思いますが、水に浸してしっかり絞った布などでローラーを拭くわけです。(個人的にはキズの患部などに当てる、最初から小さく切り分けられたガーゼが、糸くずも出ず、使いやすくてよく拭き取れるのでおすすめです)
要は、スキャンするたびに徐々にローラーにパウダーがついていって、やがてすべるようになってしまうわけなので、そうなる前にローラーを清掃してパウダーを除去し、「すべらずに済む状態」を維持する、ということが必要になるわけです。

↑こちらで、アルファベットがついているローラーはすべて清掃します。
何枚スキャンするごとに清掃すればいいかは、かけられているパウダーの量によって違ってきます。
まずは本のページをさわってみて「あ、粉っぽいな」と感じたら(笑)、少な目のページをスキャンしたあとにスキャナ本体を開いてローラーに付着したパウダーの量をチェックします。(同時に、スキャン結果がおかしくなっていないかもチェックします)
そのうえで、適切な清掃間隔を調整しながら、スキャンしてはローラー清掃、というのを繰り返してスキャンすれば、失敗を防げます。
そして、その本のスキャンが全部終わったら、最後にもう一度ローラー清掃するのを忘れずに。これを忘れると、その後にスキャンする本がすべります。
ちなみに、私が経験したなかで一番ひどかったケースでは、きれいに清掃した後でも8枚(16ページ)連続スキャンするのが限界で、10枚スキャンしたらすでにすべりまくり、という本がありました。
この本は200ページ以上ありましたから、1冊スキャンする間に15回ほどローラー掃除をしたことになります(ーー;)。
これくらいの本になると、紙面を指で触っただけで「うわー、こりゃ粉だらけだ」と分かるので、逆に自炊前提で古本を買ったりするときには、自然とそういう本は避けるようになりますね(笑)。
というわけで、最後にあらためてまとめ。
自炊結果がページすべりを起こしていたら、たぶんスキャナ内部のローラーが粉だらけになっているので、清掃してパウダーを拭き取りましょう。カラーページや厚手のページなどではこのパウダーが大量に塗付されていることが多いので特に注意しましょう。
Canon imageFORMULA DR-C125
交換用ローラーキット
カール事務器 ディスクカッター DC-210N
カール ディスクカッター 替刃 K-28
カール 刃カッターマット・DC210用・5枚 M-210
特異的、というのは、ある本だけが非常に滑り、他の本は滑らない、という違いが明確にある、ということです。
さらに、いちど「すべる本」をスキャンしてしまうと、それまですべらなかった本まですべるようになってしまうというおまけつきです。
この「すべる本」の原因は、その本の紙面に塗付されているパウダーにあります。
一部の本には、ページ同士がインクによってくっついてしまうのを防ぐために、各ページがパウダーコーティングされているものがあるのです。
そういうと、イメージできない、そんなの見たことないとおっしゃる方がいるかもしれませんが、自炊をしてこの現象を経験すると、本のページをさわっただけですぐにわかるようになります(笑)。
典型的には、よくある「パソコンのアプリケーションとかプログラミング入門のカラーの大判本」(昔の「できる」シリーズみたいなの)みたいな厚手のカラー紙面の表面には、この「すべるパウダー」てんこ盛りです。
もう少し詳しく書いておきます。
この「すべるパウダー」、おそらくどんなタイプの本の紙面にも多少はコーティングされていて、インクが熱などで解けてページ同士がくっついてしまうのを防いでいるのだと思いますが、特に以下のようなタイプの紙面には多く塗付されていて、自炊中にページがすべるといった実害が出ることが多々あります。
・カラーページ(2色刷り含む。)
・厚手の紙を使ったページ
・つるつるの紙を使ったページ
・雑誌
・大判本
そして、こういったタイプの本を自炊する際に、すべらずに適正なスキャン結果を得るためにどうすればいいのかというと、
・こまめにローラーを清掃して、ローラーについたパウダーを拭き取る。
これに尽きます。
スキャナの説明書などで、ローラーの清掃方法について説明があると思いますが、水に浸してしっかり絞った布などでローラーを拭くわけです。(個人的にはキズの患部などに当てる、最初から小さく切り分けられたガーゼが、糸くずも出ず、使いやすくてよく拭き取れるのでおすすめです)
要は、スキャンするたびに徐々にローラーにパウダーがついていって、やがてすべるようになってしまうわけなので、そうなる前にローラーを清掃してパウダーを除去し、「すべらずに済む状態」を維持する、ということが必要になるわけです。

↑こちらで、アルファベットがついているローラーはすべて清掃します。
何枚スキャンするごとに清掃すればいいかは、かけられているパウダーの量によって違ってきます。
まずは本のページをさわってみて「あ、粉っぽいな」と感じたら(笑)、少な目のページをスキャンしたあとにスキャナ本体を開いてローラーに付着したパウダーの量をチェックします。(同時に、スキャン結果がおかしくなっていないかもチェックします)
そのうえで、適切な清掃間隔を調整しながら、スキャンしてはローラー清掃、というのを繰り返してスキャンすれば、失敗を防げます。
そして、その本のスキャンが全部終わったら、最後にもう一度ローラー清掃するのを忘れずに。これを忘れると、その後にスキャンする本がすべります。
ちなみに、私が経験したなかで一番ひどかったケースでは、きれいに清掃した後でも8枚(16ページ)連続スキャンするのが限界で、10枚スキャンしたらすでにすべりまくり、という本がありました。
この本は200ページ以上ありましたから、1冊スキャンする間に15回ほどローラー掃除をしたことになります(ーー;)。
これくらいの本になると、紙面を指で触っただけで「うわー、こりゃ粉だらけだ」と分かるので、逆に自炊前提で古本を買ったりするときには、自然とそういう本は避けるようになりますね(笑)。
というわけで、最後にあらためてまとめ。
自炊結果がページすべりを起こしていたら、たぶんスキャナ内部のローラーが粉だらけになっているので、清掃してパウダーを拭き取りましょう。カラーページや厚手のページなどではこのパウダーが大量に塗付されていることが多いので特に注意しましょう。
Canon imageFORMULA DR-C125
交換用ローラーキット
カール事務器 ディスクカッター DC-210N
カール ディスクカッター 替刃 K-28
カール 刃カッターマット・DC210用・5枚 M-210
2013年08月07日
安価なマルチエフェクター「ZOOM G1N」の魅力
最近、こちらのブログではエントリが書けていませんが、ウクレレ遊び、続けています。
ただ、最近は割と淡々と練習する感じでネタが少なめですが、現在愛用しているエフェクターの1つについての記事を書いてみたいと思います。
以前も書いたとおり、私はウクレレ自体をストイックに極めるというより、ウクレレをエレキ楽器として扱って、エフェクターなどにつないで音の変化を楽しむほうにむしろ興味があって、安価なエフェクターをいろいろ集めて遊んでいます。
そして、実際の練習のときに使うエフェクターも数台あるのですが、その中でも、もっとも安価でかつ現在でも入手性の高いエフェクターがこちらです。
ZOOM G1N
上記はもっとも安価なモデルですが、こちらにペダルを追加した、以下のようなモデルも存在します。
ZOOM G1XN
これらZOOMのG1N、G1XNですが、新品・中古とも非常に安い水準で、マルチエフェクターなのに単機能のコンパクトエフェクター1台よりも安いくらいの値段で買えます。
しかも、エレキ化したウクレレ用のエフェクターとして使う分には、まったく不便を感じないくらいの便利さと音質を兼ね備えていると思います。
ZOOMの安いマルチエフェクターは、コーラスやリバーブなどのモジュレーション系・空間系は特に十分なクオリティがありますので、あまり音を歪ませない範囲では、これで十分なのです(まあ、調整できる範囲が大雑把で細かい調整ができなくなっているのは、廉価版ならではの制限ではありますが、多くの場合はそれで困ることはないと思います)。
また、ZOOMのマルチエフェクターではあまり評判のよくない、いわゆる「歪み系」のエフェクトですが、こちらもG1「N」になって、大幅によくなっています。(これの前モデルの「N」のない「G1」は、歪み系のエフェクトの音がだいぶ違います。)
そして、単3電池4本で駆動可能で電池もなかなか長持ちする省エネ仕様なのも地味に嬉しいところです。
おまけ機能として、チューナー機能やドラムマシン機能がついていて、これらも練習のときにはとても重宝します。
そして最後に、このG1Nのもう1つの魅力は、耐久性が非常に高いことだと言えるのではないでしょうか。
ごろんとした角のない丸みをおびた筐体と、きゃしゃな可動部分のまったくない質実剛健な作りで、ちょっとやそっとでは壊れそうにない耐久性を得ています。
全体的に、小さくて安価で、音が十分によく、電池で普通に使えて耐久性も高い、まさに「気軽に使い倒す1台」として最高のマルチエフェクターです。
情報表示の画面が7セグLEDが2つとかなり貧弱なため、新しい音色を直感的に作るには少し慣れが必要になるかもしれません。
ただ、先ほども書いたとおり、細かい設定をするというよりは大雑把に機能を切り替えて音作りをするスタイルなので、慣れればスピーディに音色設定をすることが可能になると思います。
最後に、私がふだんのヘッドホン練習のときに使っているエフェクトの設定をご紹介しておきます。(かなりリバーブやモジュレーションの強い音ですので、あくまでも練習用だと思います。)
PATCH LEVEL 85
COMPRESSOR/FX C3
DRIVE/GAIN oF --
EQ(Lo/Mid/Hi) 3 0 8
ZNR/AMP 2
MODULAT/RATE C4 25
DELAY/TIME oF --
REVERB/DECAY A3 13
ただ、最近は割と淡々と練習する感じでネタが少なめですが、現在愛用しているエフェクターの1つについての記事を書いてみたいと思います。
以前も書いたとおり、私はウクレレ自体をストイックに極めるというより、ウクレレをエレキ楽器として扱って、エフェクターなどにつないで音の変化を楽しむほうにむしろ興味があって、安価なエフェクターをいろいろ集めて遊んでいます。
そして、実際の練習のときに使うエフェクターも数台あるのですが、その中でも、もっとも安価でかつ現在でも入手性の高いエフェクターがこちらです。
ZOOM G1N
上記はもっとも安価なモデルですが、こちらにペダルを追加した、以下のようなモデルも存在します。
ZOOM G1XN
これらZOOMのG1N、G1XNですが、新品・中古とも非常に安い水準で、マルチエフェクターなのに単機能のコンパクトエフェクター1台よりも安いくらいの値段で買えます。
しかも、エレキ化したウクレレ用のエフェクターとして使う分には、まったく不便を感じないくらいの便利さと音質を兼ね備えていると思います。
ZOOMの安いマルチエフェクターは、コーラスやリバーブなどのモジュレーション系・空間系は特に十分なクオリティがありますので、あまり音を歪ませない範囲では、これで十分なのです(まあ、調整できる範囲が大雑把で細かい調整ができなくなっているのは、廉価版ならではの制限ではありますが、多くの場合はそれで困ることはないと思います)。
また、ZOOMのマルチエフェクターではあまり評判のよくない、いわゆる「歪み系」のエフェクトですが、こちらもG1「N」になって、大幅によくなっています。(これの前モデルの「N」のない「G1」は、歪み系のエフェクトの音がだいぶ違います。)
そして、単3電池4本で駆動可能で電池もなかなか長持ちする省エネ仕様なのも地味に嬉しいところです。
おまけ機能として、チューナー機能やドラムマシン機能がついていて、これらも練習のときにはとても重宝します。
そして最後に、このG1Nのもう1つの魅力は、耐久性が非常に高いことだと言えるのではないでしょうか。
ごろんとした角のない丸みをおびた筐体と、きゃしゃな可動部分のまったくない質実剛健な作りで、ちょっとやそっとでは壊れそうにない耐久性を得ています。
全体的に、小さくて安価で、音が十分によく、電池で普通に使えて耐久性も高い、まさに「気軽に使い倒す1台」として最高のマルチエフェクターです。
情報表示の画面が7セグLEDが2つとかなり貧弱なため、新しい音色を直感的に作るには少し慣れが必要になるかもしれません。
ただ、先ほども書いたとおり、細かい設定をするというよりは大雑把に機能を切り替えて音作りをするスタイルなので、慣れればスピーディに音色設定をすることが可能になると思います。
最後に、私がふだんのヘッドホン練習のときに使っているエフェクトの設定をご紹介しておきます。(かなりリバーブやモジュレーションの強い音ですので、あくまでも練習用だと思います。)
PATCH LEVEL 85
COMPRESSOR/FX C3
DRIVE/GAIN oF --
EQ(Lo/Mid/Hi) 3 0 8
ZNR/AMP 2
MODULAT/RATE C4 25
DELAY/TIME oF --
REVERB/DECAY A3 13
2013年07月23日
おすすめの初心者むけウクレレ本
さて、私はこのブログでウクレレ関連の記事をたくさん書いていますが、どちらかというとガジェットとして(エフェクターで遊んだりとか)楽しんでいる部分が強く、実際の演奏では「永遠の初心者(笑)」です。
ここでは、そんな私がウクレレを楽しむために実際に活用している、おすすめの「ウクレレ初心者むけテキスト」をいくつかご紹介します。
まず、ほんとに最初に買う1冊目の入門書ですが、いちおう以前からウクレレには多少は親しんでいたこともあって、実はこれに該当する本は今回はあまり参照してません。
とりあえず、安くて情報量が多い入門書として、以下をおすすめしておきたいと思います。
動画で覚える いちばんやさしいウクレレ入門 (DVD付)
ヤマハミュージックメディア
DVDもついていてこの価格は魅力的です。
一方、私がメインで活用しているのは、初心者むけのウクレレ楽譜集です。
何冊か活用していますが、なかでもこちらがアレンジも非常に易しくなっていて気軽に弾いて楽しめる内容になっています。
今すぐ弾ける ウクレレ初心者レパートリー全集
ドレミ楽譜出版社
藤岡 秀夫
ちょっと古い曲が多いですが、アレンジが本当に易しいので、はじめての楽譜集としておすすめです。
加えて、もう1段階くらい難易度の上がった楽譜集として、こちらも使っています。
うたって弾こう ウクレレ大全集
ケイ・エム・ピー
これらに加えて、私はどちらかというとウクレレをただ弾くというより、自作したりカスタマイズしたりといったほうに興味があるので、そちらの方面についての入門書も活用しています。
ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本
ローリングココナッツ
リットーミュージック
この本はすごくいいです!
一見マニアックな本に見えますが、実際には弦の張り方やちょっとした不具合の調整(弦高とか)・修理の仕方、さらにはエレキウクレレへの改造方法などがカラーで解説されていて、初心者からカスタマイズ中級者まで、幅広く役に立つ内容になっています。
個人的にはウクレレを個人で楽しむための必携本だと思っています。超おすすめ。
ここでは、そんな私がウクレレを楽しむために実際に活用している、おすすめの「ウクレレ初心者むけテキスト」をいくつかご紹介します。
まず、ほんとに最初に買う1冊目の入門書ですが、いちおう以前からウクレレには多少は親しんでいたこともあって、実はこれに該当する本は今回はあまり参照してません。
とりあえず、安くて情報量が多い入門書として、以下をおすすめしておきたいと思います。
動画で覚える いちばんやさしいウクレレ入門 (DVD付)
ヤマハミュージックメディア
DVDもついていてこの価格は魅力的です。
一方、私がメインで活用しているのは、初心者むけのウクレレ楽譜集です。
何冊か活用していますが、なかでもこちらがアレンジも非常に易しくなっていて気軽に弾いて楽しめる内容になっています。
今すぐ弾ける ウクレレ初心者レパートリー全集
ドレミ楽譜出版社
藤岡 秀夫
ちょっと古い曲が多いですが、アレンジが本当に易しいので、はじめての楽譜集としておすすめです。
加えて、もう1段階くらい難易度の上がった楽譜集として、こちらも使っています。
うたって弾こう ウクレレ大全集
ケイ・エム・ピー
これらに加えて、私はどちらかというとウクレレをただ弾くというより、自作したりカスタマイズしたりといったほうに興味があるので、そちらの方面についての入門書も活用しています。
ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本
ローリングココナッツ
リットーミュージック
この本はすごくいいです!
一見マニアックな本に見えますが、実際には弦の張り方やちょっとした不具合の調整(弦高とか)・修理の仕方、さらにはエレキウクレレへの改造方法などがカラーで解説されていて、初心者からカスタマイズ中級者まで、幅広く役に立つ内容になっています。
個人的にはウクレレを個人で楽しむための必携本だと思っています。超おすすめ。
2013年07月14日
自炊スキャナのスキャン枚数が55万枚突破!
しばらくこのブログが更新できてませんが、最近また自炊熱が盛り上がって自炊にかかりっきりなのも影響しています。
で、ついにスキャン枚数が55万枚にまで到達しました。

枚数は両面を1枚とカウントしますが、実際には1枚につき2ページ分両面スキャンを行なっていますので、単純計算だと110万ページのスキャンを行なったことになります。
スキャンした本の冊数は3800冊以上で、このままいくと4000冊もありうるという状態に(笑)。
それにしてもこのキヤノンの自炊スキャナの耐久性、信頼性は素晴らしいものがあります。
Canon imageFORMULA DR-C125
ちなみに今までで、交換用ローラーは5回ほど交換しています。
DR-C125用 交換ローラーキット

この写真(スキャナをがばっと開いた状態)の、AとBはこのキットでユーザーが交換できます。
そして、私の場合、さすがの酷使の結果としてスキャン紙のスリップが発生したので、無償修理期間に2回修理に出しています。(参考記事)
その結果、1回めの修理で上記写真のCとDのローラーが、2回めの修理でEとFのローラーが新しくなったため、基本的には全ローラーが1度新しくなっていることになります。
まあ、こんな感じで消耗品であるゴムローラーはさすがに交換を繰り返していますが、それ以外の駆動部を含む本体はまったく元気で、55万回もスキャンしたとは思えないパフォーマンスを維持しています。
それが素晴らしい。
ちなみに、裁断機は下記のものを使っていて、こちらも使いやすく、軽く、(相対的に)小さく、また消耗品のランニングコストが非常に安いのでたいへん助かっています。
カール事務器 ディスクカッター DC-210N
こちらは、消耗品がものすごくリーズナブルなのが素晴らしいです。
カール ディスクカッター 替刃 K-28
これで替刃が2枚入っています。
カール 刃カッターマット・DC210用・5枚 M-210
カッターの下にしく棒状のマットも消耗品です。
これも、1つに5枚入っていて、表裏前後が使えるので長持ちします。
大量に自炊して痛感しているのが、DR-C125の特徴である
・スキャン設定をマニアックに細かく設定できる
・スキャンした紙が散らばらず、ページ順も変わらずに出てくる
・本体が大きく開いて中のスキャン機構やゴムローラーにすぐアクセスできる
この3つがすべて、自炊を効率的にすすめるためにものすごく重要(有用)だ、ということです。
スキャン設定の微調整は、さまざまなコンディションの古本をできるだけ読みやすい状態でスキャンするためには欠かせません。
また、スキャンした後の紙が、くるっと回って散らばらずにストックされる機構も、たくさんの裁断した本を積み上げながら作業をしているときに、ページが混ざったりしないためにとても効率的です。
また、ページ順が変わらないということは、間違って上下逆・カラー白黒設定ミスなど間違ってスキャンしたり、スキャナにごみがついてしまったときに、すぐにやり直せるということで必須機能だと言っていいと思っています。
さらに、ジャムったページを取り出したり、カラーページにまかれたパウダー(ページがくっつくのを防ぐためにページに塗ってある粉で、これがローラーにつくとページ送りがすべりまくり)がローラーについたのをこまめにふき取ったりするために、スキャン機構に簡単にアクセスできることも、作業面では必須だといえます。
これらをすべて満たしているDR-C125は、やはり私からすると、「最高の自炊スキャナ」だと思います!
で、ついにスキャン枚数が55万枚にまで到達しました。

枚数は両面を1枚とカウントしますが、実際には1枚につき2ページ分両面スキャンを行なっていますので、単純計算だと110万ページのスキャンを行なったことになります。
スキャンした本の冊数は3800冊以上で、このままいくと4000冊もありうるという状態に(笑)。
それにしてもこのキヤノンの自炊スキャナの耐久性、信頼性は素晴らしいものがあります。
Canon imageFORMULA DR-C125
ちなみに今までで、交換用ローラーは5回ほど交換しています。
DR-C125用 交換ローラーキット

この写真(スキャナをがばっと開いた状態)の、AとBはこのキットでユーザーが交換できます。
そして、私の場合、さすがの酷使の結果としてスキャン紙のスリップが発生したので、無償修理期間に2回修理に出しています。(参考記事)
その結果、1回めの修理で上記写真のCとDのローラーが、2回めの修理でEとFのローラーが新しくなったため、基本的には全ローラーが1度新しくなっていることになります。
まあ、こんな感じで消耗品であるゴムローラーはさすがに交換を繰り返していますが、それ以外の駆動部を含む本体はまったく元気で、55万回もスキャンしたとは思えないパフォーマンスを維持しています。
それが素晴らしい。
ちなみに、裁断機は下記のものを使っていて、こちらも使いやすく、軽く、(相対的に)小さく、また消耗品のランニングコストが非常に安いのでたいへん助かっています。
カール事務器 ディスクカッター DC-210N
こちらは、消耗品がものすごくリーズナブルなのが素晴らしいです。
カール ディスクカッター 替刃 K-28
これで替刃が2枚入っています。
カール 刃カッターマット・DC210用・5枚 M-210
カッターの下にしく棒状のマットも消耗品です。
これも、1つに5枚入っていて、表裏前後が使えるので長持ちします。
大量に自炊して痛感しているのが、DR-C125の特徴である
・スキャン設定をマニアックに細かく設定できる
・スキャンした紙が散らばらず、ページ順も変わらずに出てくる
・本体が大きく開いて中のスキャン機構やゴムローラーにすぐアクセスできる
この3つがすべて、自炊を効率的にすすめるためにものすごく重要(有用)だ、ということです。
スキャン設定の微調整は、さまざまなコンディションの古本をできるだけ読みやすい状態でスキャンするためには欠かせません。
また、スキャンした後の紙が、くるっと回って散らばらずにストックされる機構も、たくさんの裁断した本を積み上げながら作業をしているときに、ページが混ざったりしないためにとても効率的です。
また、ページ順が変わらないということは、間違って上下逆・カラー白黒設定ミスなど間違ってスキャンしたり、スキャナにごみがついてしまったときに、すぐにやり直せるということで必須機能だと言っていいと思っています。
さらに、ジャムったページを取り出したり、カラーページにまかれたパウダー(ページがくっつくのを防ぐためにページに塗ってある粉で、これがローラーにつくとページ送りがすべりまくり)がローラーについたのをこまめにふき取ったりするために、スキャン機構に簡単にアクセスできることも、作業面では必須だといえます。
これらをすべて満たしているDR-C125は、やはり私からすると、「最高の自炊スキャナ」だと思います!
2013年06月27日
ギター・ウクレレを一五一会チューニングにする
一五一会という楽器をご存じでしょうか。
4本の弦をもったギター風の楽器で、かのBEGINが開発に携わった楽器、ということで話題となりました。
私は、歌手の石川ひとみさんが出した一五一会の曲のアルバムを持っていますが、なかなか優しい音色ですね。
With みんなの一五一会 RADIO DAYS
みんなの一五一会 唱歌・童謡編
石川ひとみ
沖縄からの贈り物 「一五一会」によるJ・POP名曲集
ビギンの一五一会2
一五一会 Disney
この「一五一会」という楽器、チューニングが3度を除いたパワーコードがオクターブで並ぶというシンプルなものとなっており、セーハで弾くことであらゆるコードが弾ける簡単な楽器というのも売りになっています(セーハが「簡単」というのには疑問を感じますが(笑))。
ただ、「一五一会」の本物は、値段がちょっと割高です。ちょっとした高級ギターが買える値段で、なかなか手が出ません。
でも、中身はほとんどギターな訳ですから、通常のギター、あるいは4弦つながりでウクレレのチューニングを変えることで「一五一会」を擬似的に作ってしまおう、というのがこのエントリの企画です。
一五一会のチューニングは、フルサイズのモデルで(低いほうから)「G-D-G-D」、ショートスケールのモデルで「C-G-C-G」ということです。
5度の関係さえ守られていればいいので、上記以外にも「D-A-D-A」「E-B-E-B」「F-C-F-C」「A-E-A-E」などのチューニングが考えられます(もちろんこれら以外でもOK)。
これをギターのチューニング(E-A-D-G-B-E)と比べてみます。
すると、5弦・4弦・2弦・1弦の4本で「A-D-B-E」から調整して「A-E-A-E」とするか、5弦・4弦・3弦・1弦の4本で「A-D-G-E」から調整して「G-D-G-D」とするのが良さそうだと分かります。
一五一会はセーハ中心の演奏になることを考えると、テンションは低めのほうが楽そうなので、ここでは後者を選択することにします。
ギターのセット弦(テンションを下げることを考えると、エキストラライトゲージよりも通常のライトゲージのほうがいいかも)のうち1弦・3弦・4弦・5弦用の各弦を使って、それを2弦・3弦・4弦・5弦の位置に張ります(つまり、1弦用の弦だけ本来の位置とは異なる2弦の位置に張って、それ以外は本来の位置)。
そのうえで、低いほうから順に「G-D-G-D」にチューニングします。
これで、ギター版一五一会の完成です。
一方、ウクレレの場合はどうでしょうか。
Low-Gのウクレレのチューニング(G-C-E-A)から、できるだけずれないように、かつテンションを上げすぎない・下げすぎないように調整するとすれば、「E-B-E-B」あたりでしょうか。
これでも、4弦はLow-GからLow-Eに、3半音のダウンとなるので、使う弦を変える(クラシックギター用の4弦から5弦に変えるなど)必要があるかもしれません。
あるいは、開き直って4弦をHigh-E(つまり2弦と同じ)でチューニングしてしまうというのも考えられますね。
ただ、いずれにしても音域的にはウクレレを一五一会化するのは結構大変かもしれません。
さて、これまた余った・使わないギターの活用法として、面白いのではないでしょうか。
一五一会の演奏のしかた・楽しみかたについてですが、いくつか教則本や専用の楽譜が出ていますので、こういったものを用意すれば「一五一会化したギター・ウクレレ」を一五一会っぽく楽しめるのではないかと思います。
初心者のための 一五一会(いちごいちえ)・音来(二ライ) 弾き方CDブック 超入門編
一五一会 音来(ニライ) 奏生(かない) 弾き語り曲集
CDで覚える 一五一会ソロ曲集 [一五一会タブ譜付]
4本の弦をもったギター風の楽器で、かのBEGINが開発に携わった楽器、ということで話題となりました。
私は、歌手の石川ひとみさんが出した一五一会の曲のアルバムを持っていますが、なかなか優しい音色ですね。
With みんなの一五一会 RADIO DAYS
みんなの一五一会 唱歌・童謡編
石川ひとみ
沖縄からの贈り物 「一五一会」によるJ・POP名曲集
ビギンの一五一会2
一五一会 Disney
この「一五一会」という楽器、チューニングが3度を除いたパワーコードがオクターブで並ぶというシンプルなものとなっており、セーハで弾くことであらゆるコードが弾ける簡単な楽器というのも売りになっています(セーハが「簡単」というのには疑問を感じますが(笑))。
ただ、「一五一会」の本物は、値段がちょっと割高です。ちょっとした高級ギターが買える値段で、なかなか手が出ません。
でも、中身はほとんどギターな訳ですから、通常のギター、あるいは4弦つながりでウクレレのチューニングを変えることで「一五一会」を擬似的に作ってしまおう、というのがこのエントリの企画です。
一五一会のチューニングは、フルサイズのモデルで(低いほうから)「G-D-G-D」、ショートスケールのモデルで「C-G-C-G」ということです。
5度の関係さえ守られていればいいので、上記以外にも「D-A-D-A」「E-B-E-B」「F-C-F-C」「A-E-A-E」などのチューニングが考えられます(もちろんこれら以外でもOK)。
これをギターのチューニング(E-A-D-G-B-E)と比べてみます。
すると、5弦・4弦・2弦・1弦の4本で「A-D-B-E」から調整して「A-E-A-E」とするか、5弦・4弦・3弦・1弦の4本で「A-D-G-E」から調整して「G-D-G-D」とするのが良さそうだと分かります。
一五一会はセーハ中心の演奏になることを考えると、テンションは低めのほうが楽そうなので、ここでは後者を選択することにします。
ギターのセット弦(テンションを下げることを考えると、エキストラライトゲージよりも通常のライトゲージのほうがいいかも)のうち1弦・3弦・4弦・5弦用の各弦を使って、それを2弦・3弦・4弦・5弦の位置に張ります(つまり、1弦用の弦だけ本来の位置とは異なる2弦の位置に張って、それ以外は本来の位置)。
そのうえで、低いほうから順に「G-D-G-D」にチューニングします。
これで、ギター版一五一会の完成です。
一方、ウクレレの場合はどうでしょうか。
Low-Gのウクレレのチューニング(G-C-E-A)から、できるだけずれないように、かつテンションを上げすぎない・下げすぎないように調整するとすれば、「E-B-E-B」あたりでしょうか。
これでも、4弦はLow-GからLow-Eに、3半音のダウンとなるので、使う弦を変える(クラシックギター用の4弦から5弦に変えるなど)必要があるかもしれません。
あるいは、開き直って4弦をHigh-E(つまり2弦と同じ)でチューニングしてしまうというのも考えられますね。
ただ、いずれにしても音域的にはウクレレを一五一会化するのは結構大変かもしれません。
さて、これまた余った・使わないギターの活用法として、面白いのではないでしょうか。
一五一会の演奏のしかた・楽しみかたについてですが、いくつか教則本や専用の楽譜が出ていますので、こういったものを用意すれば「一五一会化したギター・ウクレレ」を一五一会っぽく楽しめるのではないかと思います。
初心者のための 一五一会(いちごいちえ)・音来(二ライ) 弾き方CDブック 超入門編
一五一会 音来(ニライ) 奏生(かない) 弾き語り曲集
CDで覚える 一五一会ソロ曲集 [一五一会タブ譜付]
2013年06月24日
トラベラーギター「Ultra Light」シリーズが熱い!
前回の記事では、使わなくなったギターをウクレレ化するアイデアについて書きましたが、ウクレレのプレイアビリティ(演奏の気軽さ)が大好きで、音は逆にエレキギターの音のほうが気に入っている私は、最近は積極的に(最初からウクレレ化する前提で)エレキギターを物色するようになっています。
エレキギターをウクレレとして使うにあたって気になるのは、何よりサイズと重さです。
全長で50cm台、重さは軽いものでは400g程度からあるウクレレに対して、エレキギターは全長1m近く、重さも4kg近くと比較にならない大きさ・重さです。
さすがにここまで大きいとウクレレと同じ気軽さ、というわけにはいかないので、何とか「小さくて軽いエレキギター」が欲しくなります。
ここで、1つのアプローチとしては「ショートスケール」といわれる、弦の長さが短いギターを選ぶ方法があります。
小さいギターとして選ぶなら、ZO-3とPignoseが有名ですね。
FERNANDES ZO-3
Pignose PGG-200
これはこれで、普通のギターより一回り小さくて、アンプ内蔵で本体だけで音が鳴るなど楽しいギターです。
でも、重さはフルスケールのものとそれほど変わらないし、長さも「一回り」しか違いません。
ここで、単純に小さくするなら「子ども向けミニギター」というジャンルもあります。
PhotoGenic ミニエレキギター アンプセット
PLAYTECH ミニギター ST025
こちらは大きさがかなり小さくなり、その点は希望に近いのですが、子ども向けのおもちゃという扱いで、チューニングの精度などに限界があるのが欠点です。
そこで、もう1つの小さいギターのジャンルとして「トラベルギター」というものに注目したいと思います。
これは、携帯を前提としたミニギターで、ミニギターではありながら、大人のサブギターとしての使用を想定しているため、小さいながらもしっかりした作りになっているのが特徴です(ただ、その代わりとして値段もそこそこするものが多い)。
このトラベルギターのジャンルで、私が気に入って実際に手に入れたのが、神田商会さんが取り扱っている「トラベラーギター」というブランドのトラベルギターです。
なかでも、Ultra Lightシリーズの「Ultra Light Electric」と「Ultra Light Steel」が、スペック的に私の希望にぴったりでした。

↑写真のギター(左)は、Ultra Light Steelです。ちなみに右がエレキウクレレ(コンサートサイズ)。それほどサイズが違わない(でもスケールは全然違う)のが分かると思います。
TRAVELER GUITAR トラベラーギター Ultra Light Electric
TRAVELER GUITAR トラベラーギター Ultra Light Steel
この2台、ピックアップの仕様以外はほぼ同じです(似たようなもう1台、「Ultra Light Nylon」はクラシックギター仕様でネックが太いので注意(笑))。
「Electric」のほうはハムバッカーピックアップがついていて「エレキギター」、「Steel」のほうはピエゾピックアップがついていて「エレアコ」という位置付けです。
ピックアップの違いが音質の違いになっています。
一方、何より目を引くのが独特の形状でしょう。
ペグをボディ内に組み込んだヘッドレス仕様とブリッジがボディエンドにある構造で、全長が71cmと、ほとんど弦の長さ(スケール)と変わらないという究極のコンパクト化が実現されており、ボディも極細極薄、重さもわずか1.4kgと、これなら「ウクレレの代わりにする気になれる」サイズ感です。
実際、71cmという全長はほぼテナーウクレレと同等ですから、「ウクレレ並み」といっても誇張ではないですね(しかもテナーウクレレよりずっと薄くて細い)。
それでいて、一般的なギターと同じスケールを実現しており、妥協のないギターらしい音質と安定性が確保されています。
このサイズにぴったりのソフトケースも付属しているので、携帯も楽々です。(実際、ケースに入れた状態をみると明らかにテナーウクレレより小さく見えます)
ただし、アンプは内蔵されていないので、携帯用途を考えると、ヘッドフォンがさせる小型のマルチエフェクターないしヘッドフォンアンプを用意しましょう。
そういう用途に定番のAmPlugもいいと思いますが、個人的にはKORGのPandoraシリーズのほうが応用が効くと思います。
VOX ヘッドフォンアンプ amPlug アンプラグ TWIN
KORG PANDORA mini
KORG PANDORA PX5D
このトラベラーギターの「Ultra Light」シリーズ、市場価格は2万円台後半~3万円程度です。
付加価値を考えると「激安」といってもいいのではないかと思います。
実際に入手して弾いてみると、出てくる音が笑ってしまうくらいしっかりしているのでびっくりします。
ネックからボディまで一体成形になっていて、ペグの部分にいい具合に穴が開いているボディ形状が貢献しているのか、少なくとも安物の一般的なエレキギターよりよほどいい音がします。
特に音の伸びがすごくいいです。
ちなみに、弦を2本はずしてウクレレ状態にすると、弦のない部分のブリッジ部分が構造的にブラブラするので、そこがビビリの原因になることがあります。
テープで固定するなどの手当てをすると、ビビリが消えます。
また、このブリッジの構造を考えると、ウクレレ化するときに残す弦は、中央の2~5弦とするのがいちばん安定すると思います。
エレキギターをウクレレとして使うにあたって気になるのは、何よりサイズと重さです。
全長で50cm台、重さは軽いものでは400g程度からあるウクレレに対して、エレキギターは全長1m近く、重さも4kg近くと比較にならない大きさ・重さです。
さすがにここまで大きいとウクレレと同じ気軽さ、というわけにはいかないので、何とか「小さくて軽いエレキギター」が欲しくなります。
ここで、1つのアプローチとしては「ショートスケール」といわれる、弦の長さが短いギターを選ぶ方法があります。
小さいギターとして選ぶなら、ZO-3とPignoseが有名ですね。
FERNANDES ZO-3
Pignose PGG-200
これはこれで、普通のギターより一回り小さくて、アンプ内蔵で本体だけで音が鳴るなど楽しいギターです。
でも、重さはフルスケールのものとそれほど変わらないし、長さも「一回り」しか違いません。
ここで、単純に小さくするなら「子ども向けミニギター」というジャンルもあります。
PhotoGenic ミニエレキギター アンプセット
PLAYTECH ミニギター ST025
こちらは大きさがかなり小さくなり、その点は希望に近いのですが、子ども向けのおもちゃという扱いで、チューニングの精度などに限界があるのが欠点です。
そこで、もう1つの小さいギターのジャンルとして「トラベルギター」というものに注目したいと思います。
これは、携帯を前提としたミニギターで、ミニギターではありながら、大人のサブギターとしての使用を想定しているため、小さいながらもしっかりした作りになっているのが特徴です(ただ、その代わりとして値段もそこそこするものが多い)。
このトラベルギターのジャンルで、私が気に入って実際に手に入れたのが、神田商会さんが取り扱っている「トラベラーギター」というブランドのトラベルギターです。
なかでも、Ultra Lightシリーズの「Ultra Light Electric」と「Ultra Light Steel」が、スペック的に私の希望にぴったりでした。

↑写真のギター(左)は、Ultra Light Steelです。ちなみに右がエレキウクレレ(コンサートサイズ)。それほどサイズが違わない(でもスケールは全然違う)のが分かると思います。
![]() 【送料無料】【決算セール】TRAVELER GUITARUltra Light Elec... |
TRAVELER GUITAR トラベラーギター Ultra Light Electric
TRAVELER GUITAR トラベラーギター Ultra Light Steel
この2台、ピックアップの仕様以外はほぼ同じです(似たようなもう1台、「Ultra Light Nylon」はクラシックギター仕様でネックが太いので注意(笑))。
「Electric」のほうはハムバッカーピックアップがついていて「エレキギター」、「Steel」のほうはピエゾピックアップがついていて「エレアコ」という位置付けです。
ピックアップの違いが音質の違いになっています。
一方、何より目を引くのが独特の形状でしょう。
ペグをボディ内に組み込んだヘッドレス仕様とブリッジがボディエンドにある構造で、全長が71cmと、ほとんど弦の長さ(スケール)と変わらないという究極のコンパクト化が実現されており、ボディも極細極薄、重さもわずか1.4kgと、これなら「ウクレレの代わりにする気になれる」サイズ感です。
実際、71cmという全長はほぼテナーウクレレと同等ですから、「ウクレレ並み」といっても誇張ではないですね(しかもテナーウクレレよりずっと薄くて細い)。
それでいて、一般的なギターと同じスケールを実現しており、妥協のないギターらしい音質と安定性が確保されています。
このサイズにぴったりのソフトケースも付属しているので、携帯も楽々です。(実際、ケースに入れた状態をみると明らかにテナーウクレレより小さく見えます)
ただし、アンプは内蔵されていないので、携帯用途を考えると、ヘッドフォンがさせる小型のマルチエフェクターないしヘッドフォンアンプを用意しましょう。
そういう用途に定番のAmPlugもいいと思いますが、個人的にはKORGのPandoraシリーズのほうが応用が効くと思います。
VOX ヘッドフォンアンプ amPlug アンプラグ TWIN
KORG PANDORA mini
KORG PANDORA PX5D
このトラベラーギターの「Ultra Light」シリーズ、市場価格は2万円台後半~3万円程度です。
付加価値を考えると「激安」といってもいいのではないかと思います。
実際に入手して弾いてみると、出てくる音が笑ってしまうくらいしっかりしているのでびっくりします。
ネックからボディまで一体成形になっていて、ペグの部分にいい具合に穴が開いているボディ形状が貢献しているのか、少なくとも安物の一般的なエレキギターよりよほどいい音がします。
特に音の伸びがすごくいいです。
ちなみに、弦を2本はずしてウクレレ状態にすると、弦のない部分のブリッジ部分が構造的にブラブラするので、そこがビビリの原因になることがあります。
テープで固定するなどの手当てをすると、ビビリが消えます。
また、このブリッジの構造を考えると、ウクレレ化するときに残す弦は、中央の2~5弦とするのがいちばん安定すると思います。
2013年06月11日
挫折したギターのウクレレ活用法(笑)
エレキでもアコースティックでも、「ギターに挑戦したくなる」というのは多くの人が一度は通過する通過儀礼(笑)みたいなものなんじゃないかと思います。
で、その中の何割かの人は実際にギターを買って練習してみて、さらにその中のかなりの割合の人はFとかのバレーコードが弾けなかったりして挫折してしまう、というのがよくあるパターンなんじゃないかと思います(というか私がまさにそれ)。
そんなわけで、家にほこりを被ったギターが放置されている家は少なくないんじゃないかと思います。
そんな、使われていないギターを再活用して、「いきなり弾けるようになってしまう」という画期的なアイデアがあります。
それが、
ウクレレにしてしまう。
というものです。
やり方は超カンタンで、2本の弦を取り外して4本にしてウクレレチューニングに変更する、これだけでOKです。
ギター本体の改造も、特殊なパーツもまったく必要ありません。
なかでもいちばんわかりやすいのは、太い方の2本(5弦、6弦)を取り外す方法です。
これだと、ギターのチューニングのままで何も調整しなくても、D-G-B-Eということで、5度移調したLow-Gチューニングのウクレレとまったく同等となりますので、そのままウクレレとして使えます。

ただ、ほったらかしのギターは、細いほうの1弦や2弦が切れていたりさびたりしているパターンが多いと思いますので、他の弦の取り去りパターンもご紹介したいと思います。
個人的におすすめなのは、細い方と太い方、両端の1弦と6弦を除去して2~5弦を残す方法です。
これだと、弦が中心に集まるため見た目も自然です。
このパターンの場合、ギターのチューニングそのままだと低い方からA-D-G-Bとなりますが、ウクレレチューニング(Low-G相当)とするためには、残した弦のうち細い方から2番目の弦のGをF#に半音だけ下げて、A-D-F#-Bとします。
また、細い方2本の弦が両方とも切れているような場合は、太い方の4本(3弦~6弦)を残す方法も考えられます。
この場合、ギターのままのチューニングだと低い方から順にE-A-D-Gとなりますが、EとAを半音上げてF-A#-D-Gとするか、DとGを半音下げてE-A-C#-F#とすれば、ウクレレチューニング相当となります。
ギターは楽器の中でも結構難易度の高い部類だと思いますが、これがウクレレになると、ギネスブックに「世界一簡単な楽器」として登録されるほど易しい楽器に変貌しますから、今まで弾けなかったのが嘘のように簡単に弾けるようになるはずです。
もちろん、スケールの長さやネックの太さはギターのままですが、少し弾けばすぐに慣れるでしょう。
また、「エレキウクレレ」はスチール弦を張った本格的なものはほとんど手に入らず手に入ったとしても高価ですが、安いエレキギターから弦を2本外すだけで、はるかに安く「エレキウクレレ」が手に入ります。
これ、やってみるとすごく面白いですから、自宅に使われないギターが眠っている方は、ぜひ試してみていただければと思います。
ミニエレキギターいろいろ
で、その中の何割かの人は実際にギターを買って練習してみて、さらにその中のかなりの割合の人はFとかのバレーコードが弾けなかったりして挫折してしまう、というのがよくあるパターンなんじゃないかと思います(というか私がまさにそれ)。
そんなわけで、家にほこりを被ったギターが放置されている家は少なくないんじゃないかと思います。
そんな、使われていないギターを再活用して、「いきなり弾けるようになってしまう」という画期的なアイデアがあります。
それが、
ウクレレにしてしまう。
というものです。
やり方は超カンタンで、2本の弦を取り外して4本にしてウクレレチューニングに変更する、これだけでOKです。
ギター本体の改造も、特殊なパーツもまったく必要ありません。
なかでもいちばんわかりやすいのは、太い方の2本(5弦、6弦)を取り外す方法です。
これだと、ギターのチューニングのままで何も調整しなくても、D-G-B-Eということで、5度移調したLow-Gチューニングのウクレレとまったく同等となりますので、そのままウクレレとして使えます。

ただ、ほったらかしのギターは、細いほうの1弦や2弦が切れていたりさびたりしているパターンが多いと思いますので、他の弦の取り去りパターンもご紹介したいと思います。
個人的におすすめなのは、細い方と太い方、両端の1弦と6弦を除去して2~5弦を残す方法です。
これだと、弦が中心に集まるため見た目も自然です。
このパターンの場合、ギターのチューニングそのままだと低い方からA-D-G-Bとなりますが、ウクレレチューニング(Low-G相当)とするためには、残した弦のうち細い方から2番目の弦のGをF#に半音だけ下げて、A-D-F#-Bとします。
また、細い方2本の弦が両方とも切れているような場合は、太い方の4本(3弦~6弦)を残す方法も考えられます。
この場合、ギターのままのチューニングだと低い方から順にE-A-D-Gとなりますが、EとAを半音上げてF-A#-D-Gとするか、DとGを半音下げてE-A-C#-F#とすれば、ウクレレチューニング相当となります。
ギターは楽器の中でも結構難易度の高い部類だと思いますが、これがウクレレになると、ギネスブックに「世界一簡単な楽器」として登録されるほど易しい楽器に変貌しますから、今まで弾けなかったのが嘘のように簡単に弾けるようになるはずです。
もちろん、スケールの長さやネックの太さはギターのままですが、少し弾けばすぐに慣れるでしょう。
また、「エレキウクレレ」はスチール弦を張った本格的なものはほとんど手に入らず手に入ったとしても高価ですが、安いエレキギターから弦を2本外すだけで、はるかに安く「エレキウクレレ」が手に入ります。
これ、やってみるとすごく面白いですから、自宅に使われないギターが眠っている方は、ぜひ試してみていただければと思います。
ミニエレキギターいろいろ
2013年06月01日
HOSCOのウクレレキットでエレキウクレレを作る(4)
安価なウクレレ手作りキットとして定番中の定番である、HOSCOのウクレレキットを使って、エレキウクレレを作る企画シリーズ記事の第4回です。
今回の記事で、いったんこのキットの製作は完了します。
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
※ちなみに今回使っているのは、「UK-KIT-2」相当のキットです。
いよいよ完成間近!
と思って気づいたら、まだこれからブリッジをつけなければならないのに、ボディ全体、つまりブリッジをつけるべき場所も含めて、チークオイルを塗ってしまいました。
常識的に考えて、4本分の弦のテンションを一手に受ける重要パーツであるブリッジの接着を、チークオイルの上からやってしまうというのはありえません。
仕方がないので、いったんブリッジ接着位置の周辺のニスをいちど紙やすりで磨いてはがして、ブリッジを張り付けたあとで、光沢が失われた部分にはレモンオイルを塗る(笑)、という対応をとることにしました。

うーん、カッコ悪い。
ブリッジは、フレットボードの12フレット目から、12フレット目までと同じ長さだけ離れた場所に配置します。(つまり12フレット目が中心になるように配置)
と説明書にありますが、嘘です。
この位置で配置すると、まちがいなくシャープ側にチューニングがずれてフレット音痴になります。
本来の位置よりも、3mm程度ブリッジを後ろに下げるのが、フレット音痴を避けるポイントです。
(最近のHOSCOのキットでは、ちゃんと3mm下げろと書いてあります。私が入手した古いキットには、書いてありませんでした。)
さて、ブリッジについては、もう1つやることがあります。
それは、エレキウクレレ化のためのピエゾピックアップの埋め込みです。
エレキウクレレでは、ブリッジの下に、棒状のピエゾピックアップを埋め込むのが一般的です。(このやり方が、もっとも余計な音を拾ったりハウリングが起こったりしにくいです)
ただ、ピックアップには高さがあるので、そのまま埋め込むとブリッジが溝に入らなかったり、弦高が高くなりすぎたりします。
そのため、
・ブリッジ自体を低く加工する。
・ブリッジの溝を深く掘る。
という加工を行います。
その上で、ブリッジをボディに接着したあと、ボディ内部からピックアップをブリッジ下に通すために、ブリッジの端にボディ内部まで貫通する穴を開けます。

↑ブリッジの、この写真で見て上のほうに穴が開いているのが分かるでしょうか。
この穴も、まっすぐ開けるのではなく、斜めに(ブリッジ側が内側に、ボディ内部側が外側になるような斜め方向)開けます。
こうしないと、ピックアップが90度きっかりまでは曲がらないため、ピエゾのブリッジへの密着度が下がり、穴の近くの弦の音は大きく拾い、穴から離れた弦はほとんど拾わない、といった事態を招きます(というか実際に招いた)。
続いて、弦を巻きとるペグを取り付けます。
キットに付属しているペグは、ストレート型といって、ペグを1回転すると巻きとり軸も1回転する原始的な構造のものですが、これだとチューニングは非常に難しいです。
そこで、ペグについてはキット付属のものを使わず、別途用意したギアペグ(ギアによって、ペグ15回転程度で軸が1回転するようにしてあるペグ)を取り付けることにします。

ちなみにこのギアペグも、普通にその辺で買うとそう気軽に買えない値段ですが、eBayで個人輸入しているため非常にリーズナブルです。eBayは楽器製作には欠かせないサイトですね。(笑)
そして、ナットもつけるのを忘れてました(^^;)。
こちらも軽くニスをはがして、貼り付けます。
続いて、プリアンプユニットを取り付けます。
・シールドを差すジャックを固定します。

・ピックアップをボディの裏側からブリッジに開けた穴に出し、ブリッジの下の溝に這わせて、その上からブリッジを固定します。

・ジャックからつながるコードと、ピックアップからつながるコードをまとめて、余った分はボディのなかで暴れないように固定します。


・上記2本のコードを、それぞれプリアンプユニットのソケットにさしこみます。
・プリアンプユニットをボディにはめこみ、ネジで固定します。

・プリアンプユニットに電池を入れます。
そして最後に、弦を張ります。
ここでも、キットに付属の弦はいつのものかわからないような非常に古いものだったのであえて使わず、手持ちの別の新しい弦セットを使いました。
さて、試奏です。
…大成功!
ちゃんと音も鳴り、ピックアップでも音が拾えています!
…と、最初は思ったのですが、実は細かくみていくと、問題が山積みであることがわかってきました。
それについては改めて書いていきたいと思います。
結論としては、
・ウクレレキットでウクレレを自作するのは思っていた以上に大変。
・工具もかなりたくさん必要。
・プリアンプキットを使ってエレキウクレレに改造するのは、思っていたよりは簡単だったけどやはりいくつかの落とし穴がある。
・でも、ウクレレの自作は楽しい!
・タイトボンド最強。ネックもブリッジも、ウクレレ弦のテンション程度ではまったく心配ないようなすごい強度で接着できる。素晴らしい木工用ボンド。
今回の記事で、いったんこのキットの製作は完了します。
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
※ちなみに今回使っているのは、「UK-KIT-2」相当のキットです。
いよいよ完成間近!
と思って気づいたら、まだこれからブリッジをつけなければならないのに、ボディ全体、つまりブリッジをつけるべき場所も含めて、チークオイルを塗ってしまいました。
常識的に考えて、4本分の弦のテンションを一手に受ける重要パーツであるブリッジの接着を、チークオイルの上からやってしまうというのはありえません。
仕方がないので、いったんブリッジ接着位置の周辺のニスをいちど紙やすりで磨いてはがして、ブリッジを張り付けたあとで、光沢が失われた部分にはレモンオイルを塗る(笑)、という対応をとることにしました。

うーん、カッコ悪い。
ブリッジは、フレットボードの12フレット目から、12フレット目までと同じ長さだけ離れた場所に配置します。(つまり12フレット目が中心になるように配置)
と説明書にありますが、嘘です。
この位置で配置すると、まちがいなくシャープ側にチューニングがずれてフレット音痴になります。
本来の位置よりも、3mm程度ブリッジを後ろに下げるのが、フレット音痴を避けるポイントです。
(最近のHOSCOのキットでは、ちゃんと3mm下げろと書いてあります。私が入手した古いキットには、書いてありませんでした。)
さて、ブリッジについては、もう1つやることがあります。
それは、エレキウクレレ化のためのピエゾピックアップの埋め込みです。
エレキウクレレでは、ブリッジの下に、棒状のピエゾピックアップを埋め込むのが一般的です。(このやり方が、もっとも余計な音を拾ったりハウリングが起こったりしにくいです)
ただ、ピックアップには高さがあるので、そのまま埋め込むとブリッジが溝に入らなかったり、弦高が高くなりすぎたりします。
そのため、
・ブリッジ自体を低く加工する。
・ブリッジの溝を深く掘る。
という加工を行います。
その上で、ブリッジをボディに接着したあと、ボディ内部からピックアップをブリッジ下に通すために、ブリッジの端にボディ内部まで貫通する穴を開けます。

↑ブリッジの、この写真で見て上のほうに穴が開いているのが分かるでしょうか。
この穴も、まっすぐ開けるのではなく、斜めに(ブリッジ側が内側に、ボディ内部側が外側になるような斜め方向)開けます。
こうしないと、ピックアップが90度きっかりまでは曲がらないため、ピエゾのブリッジへの密着度が下がり、穴の近くの弦の音は大きく拾い、穴から離れた弦はほとんど拾わない、といった事態を招きます(というか実際に招いた)。
続いて、弦を巻きとるペグを取り付けます。
キットに付属しているペグは、ストレート型といって、ペグを1回転すると巻きとり軸も1回転する原始的な構造のものですが、これだとチューニングは非常に難しいです。
そこで、ペグについてはキット付属のものを使わず、別途用意したギアペグ(ギアによって、ペグ15回転程度で軸が1回転するようにしてあるペグ)を取り付けることにします。

ちなみにこのギアペグも、普通にその辺で買うとそう気軽に買えない値段ですが、eBayで個人輸入しているため非常にリーズナブルです。eBayは楽器製作には欠かせないサイトですね。(笑)
そして、ナットもつけるのを忘れてました(^^;)。
こちらも軽くニスをはがして、貼り付けます。
続いて、プリアンプユニットを取り付けます。
・シールドを差すジャックを固定します。

・ピックアップをボディの裏側からブリッジに開けた穴に出し、ブリッジの下の溝に這わせて、その上からブリッジを固定します。

・ジャックからつながるコードと、ピックアップからつながるコードをまとめて、余った分はボディのなかで暴れないように固定します。


・上記2本のコードを、それぞれプリアンプユニットのソケットにさしこみます。
・プリアンプユニットをボディにはめこみ、ネジで固定します。

・プリアンプユニットに電池を入れます。
そして最後に、弦を張ります。
ここでも、キットに付属の弦はいつのものかわからないような非常に古いものだったのであえて使わず、手持ちの別の新しい弦セットを使いました。
さて、試奏です。
…大成功!
ちゃんと音も鳴り、ピックアップでも音が拾えています!
…と、最初は思ったのですが、実は細かくみていくと、問題が山積みであることがわかってきました。
それについては改めて書いていきたいと思います。
結論としては、
・ウクレレキットでウクレレを自作するのは思っていた以上に大変。
・工具もかなりたくさん必要。
・プリアンプキットを使ってエレキウクレレに改造するのは、思っていたよりは簡単だったけどやはりいくつかの落とし穴がある。
・でも、ウクレレの自作は楽しい!
・タイトボンド最強。ネックもブリッジも、ウクレレ弦のテンション程度ではまったく心配ないようなすごい強度で接着できる。素晴らしい木工用ボンド。
2013年05月29日
HOSCOのウクレレキットでエレキウクレレを作る(3)
安価なウクレレ手作りキットとして定番中の定番である、HOSCOのウクレレキットを使って、エレキウクレレを作る企画シリーズ記事の第3回です。
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
※ちなみに今回使っているのは、「UK-KIT-2」相当のキットです。
さて、穴開けの作業も終わったので、いよいよ最大の難関である、ボディとネックの取り付けです。

ここで使うのは、一般の木工用ボンドではなく、楽器製作・リペアに定評のある「タイトボンド」です。
木工用ボンドと比べると、もう最初に塗りつける段階からずっと粘度が高くてべっとりした感じです。
そして乾くときに少しだけ痩せます。
乾いたあともあまり透明にはならず、半透明の茶色い濁った色になります。
ですので、あまりはみ出さずに塗り、はみ出したらできるだけきれいに拭き取っておくのがきれいに仕上げるコツ…ですが、これがなかなか簡単ではありません。
余計なタイトボンドを拭き取るより、ボディとネックをまっすぐ貼り付けることのほうがはるかに重要なので、ある程度で妥協して接合部分の位置調整に集中します。(中心線を見ながら、定規を当ててツライチを確認します)
大きなサイズの輪ゴム(ゴムバンド)でボディとネックを固定し、改めて接合面が正しく接合されていることを確認した上で、しばらくそのままそっとおいておきます。
ボディとネックが接着できたら、次はフレットボード(指板)です。
こちらは買ったとき、猛烈に反っていた(このあたりがジャンク品である所以でしょう)ので、過度の乾燥が原因の1つだと考え、一度水に浸したうえで、水平(より少しだけ元の反り方向に対して逆反り)にして固定し、乾燥させてみます。
これで、大きな反りは解消されました。
フレットボードの取り付けは、それ自体としては難しくありませんが、やはり中心線に合わせて、フレットが斜めに取り付けられることがないよう、位置決めすることが重要です。

さて、ここで本当は、ブリッジ(ボディに固定する下側の弦固定パーツ)を取り付ける、または位置決めしてマスキングするのが本来の手順なのですが、私は間違って、それらをやらずに次のステップである「塗装」に進んでしまいました。
このことがあとで余計な手順を招くことになります。
さて、塗装ですが、当初「やらなくていいんじゃないか」と思っていたのですが、結論からいうとやったほうがいいです。
というのも、ウクレレは白木の状態ではやはりとてもカッコ悪いです。ちゃんと木目を出す(または色を塗る)ことで、楽器らしさが出てきます。
(ただ、裏技としては、塗料やニスは使わずにレモンオイルを適当に塗るだけ、という方法もあります。
これでもきれいな木目が出て、見た目はよくなります。
ただ、この方法だと木の表面のざらざらした感じは解消しないでしょう。
やはり、レモンオイルよりは、ニスなどを塗って木目を引き出すのがいいと思います。)
さて、木材の塗装では、いきなり塗料やニスを塗るのではなく、「目止め」という作業を事前に行うことが必要です。
目止めは、「との粉」と呼ばれる粉を水にといて、それを塗装前の木材に塗り込むことで、木材表面の細かな穴を塞ぎ、表面の平滑感を向上させます(要は仕上げがきれいになります)。


との粉を塗りました。

ほとんど泥遊びのようです。

塗ったとの粉を、雑巾のようなもので擦り込みながら拭き取ります。
そして、ここに塗装をしていきますが、今回は塗料や一般的なニスではなく、「チークオイル」というものを使いました。
これは、透明で無職で、素材の木目を引き立たせることを目的にした、非常にさらさらしたニスです。
イメージとしては、ニスとレモンオイルの中間のような存在ですね。
液だれの心配もほぼなし(というか、さらさらなので、塗った時点で余計なオイルは下に落ちてしまう)、とても使いやすいです。

チークオイルを塗りました。
このまま乾燥させます。
意外と乾くのに時間がかかり、安心して次の作業ができるまでに2日ほどかかりました。(それまでは何となく少しべたべたしている)
(次回に続きます。)
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
※ちなみに今回使っているのは、「UK-KIT-2」相当のキットです。
さて、穴開けの作業も終わったので、いよいよ最大の難関である、ボディとネックの取り付けです。

ここで使うのは、一般の木工用ボンドではなく、楽器製作・リペアに定評のある「タイトボンド」です。
![]() アメリカの木工用接着剤タイト... | ![]() アメリカの木工用接着剤タイ... |
木工用ボンドと比べると、もう最初に塗りつける段階からずっと粘度が高くてべっとりした感じです。
そして乾くときに少しだけ痩せます。
乾いたあともあまり透明にはならず、半透明の茶色い濁った色になります。
ですので、あまりはみ出さずに塗り、はみ出したらできるだけきれいに拭き取っておくのがきれいに仕上げるコツ…ですが、これがなかなか簡単ではありません。
余計なタイトボンドを拭き取るより、ボディとネックをまっすぐ貼り付けることのほうがはるかに重要なので、ある程度で妥協して接合部分の位置調整に集中します。(中心線を見ながら、定規を当ててツライチを確認します)
大きなサイズの輪ゴム(ゴムバンド)でボディとネックを固定し、改めて接合面が正しく接合されていることを確認した上で、しばらくそのままそっとおいておきます。
ボディとネックが接着できたら、次はフレットボード(指板)です。
こちらは買ったとき、猛烈に反っていた(このあたりがジャンク品である所以でしょう)ので、過度の乾燥が原因の1つだと考え、一度水に浸したうえで、水平(より少しだけ元の反り方向に対して逆反り)にして固定し、乾燥させてみます。
これで、大きな反りは解消されました。
フレットボードの取り付けは、それ自体としては難しくありませんが、やはり中心線に合わせて、フレットが斜めに取り付けられることがないよう、位置決めすることが重要です。

さて、ここで本当は、ブリッジ(ボディに固定する下側の弦固定パーツ)を取り付ける、または位置決めしてマスキングするのが本来の手順なのですが、私は間違って、それらをやらずに次のステップである「塗装」に進んでしまいました。
このことがあとで余計な手順を招くことになります。
さて、塗装ですが、当初「やらなくていいんじゃないか」と思っていたのですが、結論からいうとやったほうがいいです。
というのも、ウクレレは白木の状態ではやはりとてもカッコ悪いです。ちゃんと木目を出す(または色を塗る)ことで、楽器らしさが出てきます。
(ただ、裏技としては、塗料やニスは使わずにレモンオイルを適当に塗るだけ、という方法もあります。
これでもきれいな木目が出て、見た目はよくなります。
ただ、この方法だと木の表面のざらざらした感じは解消しないでしょう。
やはり、レモンオイルよりは、ニスなどを塗って木目を引き出すのがいいと思います。)
さて、木材の塗装では、いきなり塗料やニスを塗るのではなく、「目止め」という作業を事前に行うことが必要です。
目止めは、「との粉」と呼ばれる粉を水にといて、それを塗装前の木材に塗り込むことで、木材表面の細かな穴を塞ぎ、表面の平滑感を向上させます(要は仕上げがきれいになります)。


との粉を塗りました。

ほとんど泥遊びのようです。

塗ったとの粉を、雑巾のようなもので擦り込みながら拭き取ります。
そして、ここに塗装をしていきますが、今回は塗料や一般的なニスではなく、「チークオイル」というものを使いました。
これは、透明で無職で、素材の木目を引き立たせることを目的にした、非常にさらさらしたニスです。
イメージとしては、ニスとレモンオイルの中間のような存在ですね。
液だれの心配もほぼなし(というか、さらさらなので、塗った時点で余計なオイルは下に落ちてしまう)、とても使いやすいです。

チークオイルを塗りました。
このまま乾燥させます。
意外と乾くのに時間がかかり、安心して次の作業ができるまでに2日ほどかかりました。(それまでは何となく少しべたべたしている)
(次回に続きます。)
2013年05月26日
HOSCOのウクレレキットでエレキウクレレを作る(2)
さて、そんなわけで、ウクレレキット製作開始です。
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
最初は、パーツ(ネック、ボディ)を紙やすりで磨きます。
このとき、ついネックとボディの接合面をがっつり磨いてしまいがちですが、ここをあまり磨くと、特にネック部分の接合面につけられた逆アールの曲面がフラットになってしまって、ボディと接合する際に大きな隙間が空いてしまって失敗します。(ちゃんとくっつかなくなる)
接合面を磨く際には、常にネックとボディをあわせて接合の様子をチェックし、慎重に作業を進めていくことが必要です。
また、このとき、単にぴったり接合する、ということではなく、ボディとネックがまっすぐ接合する、ということが非常に重要です。
本来はボディとネックにマスキングテープを貼り、そのうえに鉛筆で中心線を引き、長い定規をあてながら、以下のことを確認しながら研磨作業を進めていく必要があります。
・ネックとボディの中心線がまっすぐつながる
・ボディの表面とネックの表面がツライチになる(ネックがボディに対して反ったりねじれたりといった位置関係にならない)
この、ネックとボディの接合が、このウクレレキット製作の最大の難関の1つといってもいいでしょう。
その前段階として、接合面の紙やすり研磨による微調整というのは、とても神経を使う作業になります。
さて、続いてですが、ボディとネックを接合する前に、このウクレレをエレキウクレレにするための、ボディへの穴開け作業を行います。
もちろん、接合後に作業をしてもいいんですが、作業時にネックが邪魔になる可能性もありますので、この段階で行っておこうと思います。
最終的に開ける穴は3つなのですが、この段階で開けられるのは2つです。
1つは、シールドケーブルを接続するためのジャックを出すための穴。
こちらは、キリで穴を開けたあと、リーマーで拡大して大きさ調整します。
位置として、ボディの最下部(構えたときに真横)というのが1つの有力候補ですが、ここだと接続部がL字ではないストレートのシールドケーブルを接続したときにかなり邪魔になります。
一方、あまり構えたときに下になる位置にすると、今度はL字型のシールドケーブルを接続しにくくなります。
今回は中間をとって、構えたときに真横よりもやや下という位置にして、どんなシールドでも接続しやすいように配慮しました。

続いて、プリアンプユニットをはめこむ穴です。
今回のピックアップセットには、006P電池の電池ホルダーを兼ねたプリアンプユニットがセットになっていて、ここにピックアップも外部接続用のジャックのケーブルも接続することで、エレキウクレレを構成する仕組みになっています。
ユニットのボディ接合面はS字型のアールがついていますので、ウクレレボディ側できれいに固定できるポイントは1箇所しかありません。
そのポイントを見つけて、そこに四角い穴を開けます。

こういう大きな穴を、周囲を破壊せずに開けるのは意外と難しいです。
このウクレレの木材はかなり柔らかいものなので、私はカッターナイフを慎重に使って開けることにしました。
手を切らないように注意が必要です。
どちらも、穴を大きくしすぎると固定できなくなるので、ぎりぎり入る大きさになったら作業をやめることが重要です。
(もちろん、まだユニットは実際には取り付けません。)
さて、穴開けの作業も終わったので、いよいよ最大の難関である、ボディとネックの取り付けに進みますよ・・・
(次回に続きます。)
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
最初は、パーツ(ネック、ボディ)を紙やすりで磨きます。
このとき、ついネックとボディの接合面をがっつり磨いてしまいがちですが、ここをあまり磨くと、特にネック部分の接合面につけられた逆アールの曲面がフラットになってしまって、ボディと接合する際に大きな隙間が空いてしまって失敗します。(ちゃんとくっつかなくなる)
接合面を磨く際には、常にネックとボディをあわせて接合の様子をチェックし、慎重に作業を進めていくことが必要です。
また、このとき、単にぴったり接合する、ということではなく、ボディとネックがまっすぐ接合する、ということが非常に重要です。
本来はボディとネックにマスキングテープを貼り、そのうえに鉛筆で中心線を引き、長い定規をあてながら、以下のことを確認しながら研磨作業を進めていく必要があります。
・ネックとボディの中心線がまっすぐつながる
・ボディの表面とネックの表面がツライチになる(ネックがボディに対して反ったりねじれたりといった位置関係にならない)
この、ネックとボディの接合が、このウクレレキット製作の最大の難関の1つといってもいいでしょう。
その前段階として、接合面の紙やすり研磨による微調整というのは、とても神経を使う作業になります。
さて、続いてですが、ボディとネックを接合する前に、このウクレレをエレキウクレレにするための、ボディへの穴開け作業を行います。
もちろん、接合後に作業をしてもいいんですが、作業時にネックが邪魔になる可能性もありますので、この段階で行っておこうと思います。
最終的に開ける穴は3つなのですが、この段階で開けられるのは2つです。
1つは、シールドケーブルを接続するためのジャックを出すための穴。
こちらは、キリで穴を開けたあと、リーマーで拡大して大きさ調整します。
位置として、ボディの最下部(構えたときに真横)というのが1つの有力候補ですが、ここだと接続部がL字ではないストレートのシールドケーブルを接続したときにかなり邪魔になります。
一方、あまり構えたときに下になる位置にすると、今度はL字型のシールドケーブルを接続しにくくなります。
今回は中間をとって、構えたときに真横よりもやや下という位置にして、どんなシールドでも接続しやすいように配慮しました。

続いて、プリアンプユニットをはめこむ穴です。
今回のピックアップセットには、006P電池の電池ホルダーを兼ねたプリアンプユニットがセットになっていて、ここにピックアップも外部接続用のジャックのケーブルも接続することで、エレキウクレレを構成する仕組みになっています。
ユニットのボディ接合面はS字型のアールがついていますので、ウクレレボディ側できれいに固定できるポイントは1箇所しかありません。
そのポイントを見つけて、そこに四角い穴を開けます。

こういう大きな穴を、周囲を破壊せずに開けるのは意外と難しいです。
このウクレレの木材はかなり柔らかいものなので、私はカッターナイフを慎重に使って開けることにしました。
手を切らないように注意が必要です。
どちらも、穴を大きくしすぎると固定できなくなるので、ぎりぎり入る大きさになったら作業をやめることが重要です。
(もちろん、まだユニットは実際には取り付けません。)
さて、穴開けの作業も終わったので、いよいよ最大の難関である、ボディとネックの取り付けに進みますよ・・・
(次回に続きます。)
2013年05月24日
HOSCOのウクレレキットでエレキウクレレを作る(1)
最近、休日には近所のハ○ドオフを覗いて楽器コーナーとジャンク品コーナーをチェックするのが日課のようになっていますが(笑)、今回もこんな魅力的なジャンク品を発見してしまいました(^^;)。

HOSCOのウクレレキットです。
古いもので状態もいまいち、ということでジャンク扱いになっていましたが、中身は完全な新品(未使用品)で部品の欠損もなく、ちゃんとウクレレを完成させることができるものでした。
指板が思いっきり反っていたり、ペグや弦が古くなりすぎていて使えないかもしれない、ということはありましたが、ペグや弦は別のものを使う前提なので、問題なしです。
外箱には、東急ハンズの5500円の値札がついていました。
ちなみにこのHOSCOのウクレレ手作りキットは現在でも販売されていて、ボディや指板の材質、どこまで作業が終わらせてあるか、といったものでいくつかのグレードに分かれていますが、一番安いものはネットショップで3000円以下で買えます。
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
HOSCO
UK-KIT-10がUK-KIT-1の後継商品で、指板・フレットの材質が向上しています(その代わり若干値上げ)。
ちなみに、今回入手したジャンクウクレレキットは、後で調べてみるともう少しグレードが上で、下記のマホガニーボディのもの(UK-KIT2のほう)でした。
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
これらのキットは、ウクレレの手作りのプロセスでもっとも大変な「ひょうたん型のボディを木材を曲げたりしながら組み立てる」という部分が終わっている分、作業は楽になっていますが、2番目に大変な「ボディとネックをまっすぐ張り合わせる」、3番目に大変な「ブリッジをチューニングが会うポジションに正確に貼り付ける」は残っているので、決して簡単なキットではないです。
また、当然ですが白木の状態なので、塗装やニス塗りという楽しみ(苦労?)も残されています。
そして、今回、このキットをそのまま作るのではなく、別途入手したピックアップ・プリアンプキットと組み合わせることで、本格的なエレキウクレレに仕上げよう、という目論見です。


↑こちらが、通常のウクレレをエレキウクレレにするための「ピックアップ・プリアンプキット」です。
例によってeBayで輸入しました。こちらの検索クエリーで同じものが見つかると思います。
というわけで、「ジャンクで拾ってきたウクレレキットを使って、割と本格的なエレキウクレレを作ってみるチャレンジ」、スタートです!(笑)
ところで、最後まで作業をやってみて、身にしみて実感した教訓として、「説明書をしっかり読んで、作業中も何度も読み返して、説明書の手順通りに作ろう」というのがあります。
私も、説明書を無視するつもりはなく、ちゃんと手順通りに作っていたつもりだったのですが、結果としていくつか手順どおりでない作り方をしてしまったポイントがあって、どれも余計な追加作業や仕上がりの悪化を招くこととなってしまいました。
作業が調子よくすすむと、つい説明書を読まずにどんどん先に進めてしまいがちですが、そういうときこそ落ち着いて、説明書を読み返して、飛ばしてしまっている作業がないかどうかしっかりチェックしましょう。
さて、そんなわけで、ウクレレキット製作開始です。
(次回に続きます。)

HOSCOのウクレレキットです。
古いもので状態もいまいち、ということでジャンク扱いになっていましたが、中身は完全な新品(未使用品)で部品の欠損もなく、ちゃんとウクレレを完成させることができるものでした。
指板が思いっきり反っていたり、ペグや弦が古くなりすぎていて使えないかもしれない、ということはありましたが、ペグや弦は別のものを使う前提なので、問題なしです。
外箱には、東急ハンズの5500円の値札がついていました。
ちなみにこのHOSCOのウクレレ手作りキットは現在でも販売されていて、ボディや指板の材質、どこまで作業が終わらせてあるか、といったものでいくつかのグレードに分かれていますが、一番安いものはネットショップで3000円以下で買えます。
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
HOSCO
UK-KIT-10がUK-KIT-1の後継商品で、指板・フレットの材質が向上しています(その代わり若干値上げ)。
ちなみに、今回入手したジャンクウクレレキットは、後で調べてみるともう少しグレードが上で、下記のマホガニーボディのもの(UK-KIT2のほう)でした。
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
これらのキットは、ウクレレの手作りのプロセスでもっとも大変な「ひょうたん型のボディを木材を曲げたりしながら組み立てる」という部分が終わっている分、作業は楽になっていますが、2番目に大変な「ボディとネックをまっすぐ張り合わせる」、3番目に大変な「ブリッジをチューニングが会うポジションに正確に貼り付ける」は残っているので、決して簡単なキットではないです。
また、当然ですが白木の状態なので、塗装やニス塗りという楽しみ(苦労?)も残されています。
そして、今回、このキットをそのまま作るのではなく、別途入手したピックアップ・プリアンプキットと組み合わせることで、本格的なエレキウクレレに仕上げよう、という目論見です。


↑こちらが、通常のウクレレをエレキウクレレにするための「ピックアップ・プリアンプキット」です。
例によってeBayで輸入しました。こちらの検索クエリーで同じものが見つかると思います。
というわけで、「ジャンクで拾ってきたウクレレキットを使って、割と本格的なエレキウクレレを作ってみるチャレンジ」、スタートです!(笑)
ところで、最後まで作業をやってみて、身にしみて実感した教訓として、「説明書をしっかり読んで、作業中も何度も読み返して、説明書の手順通りに作ろう」というのがあります。
私も、説明書を無視するつもりはなく、ちゃんと手順通りに作っていたつもりだったのですが、結果としていくつか手順どおりでない作り方をしてしまったポイントがあって、どれも余計な追加作業や仕上がりの悪化を招くこととなってしまいました。
作業が調子よくすすむと、つい説明書を読まずにどんどん先に進めてしまいがちですが、そういうときこそ落ち着いて、説明書を読み返して、飛ばしてしまっている作業がないかどうかしっかりチェックしましょう。
さて、そんなわけで、ウクレレキット製作開始です。
(次回に続きます。)