今回の記事で、いったんこのキットの製作は完了します。
手作りウクレレキット UK-KIT-1
手作りウクレレキット UK-KIT-10
手作りウクレレキット UK-KIT-2
手作りウクレレキット UK-KIT-20
HOSCO
※ちなみに今回使っているのは、「UK-KIT-2」相当のキットです。
いよいよ完成間近!
と思って気づいたら、まだこれからブリッジをつけなければならないのに、ボディ全体、つまりブリッジをつけるべき場所も含めて、チークオイルを塗ってしまいました。
常識的に考えて、4本分の弦のテンションを一手に受ける重要パーツであるブリッジの接着を、チークオイルの上からやってしまうというのはありえません。
仕方がないので、いったんブリッジ接着位置の周辺のニスをいちど紙やすりで磨いてはがして、ブリッジを張り付けたあとで、光沢が失われた部分にはレモンオイルを塗る(笑)、という対応をとることにしました。

うーん、カッコ悪い。
ブリッジは、フレットボードの12フレット目から、12フレット目までと同じ長さだけ離れた場所に配置します。(つまり12フレット目が中心になるように配置)
と説明書にありますが、嘘です。
この位置で配置すると、まちがいなくシャープ側にチューニングがずれてフレット音痴になります。
本来の位置よりも、3mm程度ブリッジを後ろに下げるのが、フレット音痴を避けるポイントです。
(最近のHOSCOのキットでは、ちゃんと3mm下げろと書いてあります。私が入手した古いキットには、書いてありませんでした。)
さて、ブリッジについては、もう1つやることがあります。
それは、エレキウクレレ化のためのピエゾピックアップの埋め込みです。
エレキウクレレでは、ブリッジの下に、棒状のピエゾピックアップを埋め込むのが一般的です。(このやり方が、もっとも余計な音を拾ったりハウリングが起こったりしにくいです)
ただ、ピックアップには高さがあるので、そのまま埋め込むとブリッジが溝に入らなかったり、弦高が高くなりすぎたりします。
そのため、
・ブリッジ自体を低く加工する。
・ブリッジの溝を深く掘る。
という加工を行います。
その上で、ブリッジをボディに接着したあと、ボディ内部からピックアップをブリッジ下に通すために、ブリッジの端にボディ内部まで貫通する穴を開けます。

↑ブリッジの、この写真で見て上のほうに穴が開いているのが分かるでしょうか。
この穴も、まっすぐ開けるのではなく、斜めに(ブリッジ側が内側に、ボディ内部側が外側になるような斜め方向)開けます。
こうしないと、ピックアップが90度きっかりまでは曲がらないため、ピエゾのブリッジへの密着度が下がり、穴の近くの弦の音は大きく拾い、穴から離れた弦はほとんど拾わない、といった事態を招きます(というか実際に招いた)。
続いて、弦を巻きとるペグを取り付けます。
キットに付属しているペグは、ストレート型といって、ペグを1回転すると巻きとり軸も1回転する原始的な構造のものですが、これだとチューニングは非常に難しいです。
そこで、ペグについてはキット付属のものを使わず、別途用意したギアペグ(ギアによって、ペグ15回転程度で軸が1回転するようにしてあるペグ)を取り付けることにします。

ちなみにこのギアペグも、普通にその辺で買うとそう気軽に買えない値段ですが、eBayで個人輸入しているため非常にリーズナブルです。eBayは楽器製作には欠かせないサイトですね。(笑)
そして、ナットもつけるのを忘れてました(^^;)。
こちらも軽くニスをはがして、貼り付けます。
続いて、プリアンプユニットを取り付けます。
・シールドを差すジャックを固定します。

・ピックアップをボディの裏側からブリッジに開けた穴に出し、ブリッジの下の溝に這わせて、その上からブリッジを固定します。

・ジャックからつながるコードと、ピックアップからつながるコードをまとめて、余った分はボディのなかで暴れないように固定します。


・上記2本のコードを、それぞれプリアンプユニットのソケットにさしこみます。
・プリアンプユニットをボディにはめこみ、ネジで固定します。

・プリアンプユニットに電池を入れます。
そして最後に、弦を張ります。
ここでも、キットに付属の弦はいつのものかわからないような非常に古いものだったのであえて使わず、手持ちの別の新しい弦セットを使いました。
さて、試奏です。
…大成功!
ちゃんと音も鳴り、ピックアップでも音が拾えています!
…と、最初は思ったのですが、実は細かくみていくと、問題が山積みであることがわかってきました。
それについては改めて書いていきたいと思います。
結論としては、
・ウクレレキットでウクレレを自作するのは思っていた以上に大変。
・工具もかなりたくさん必要。
・プリアンプキットを使ってエレキウクレレに改造するのは、思っていたよりは簡単だったけどやはりいくつかの落とし穴がある。
・でも、ウクレレの自作は楽しい!
・タイトボンド最強。ネックもブリッジも、ウクレレ弦のテンション程度ではまったく心配ないようなすごい強度で接着できる。素晴らしい木工用ボンド。


































































